戦後の日本映画界を代表する銀幕スターだった市川雷蔵(いちかわ らいぞう)さん。
市川雷蔵さんがその後の芸能界に多大なる影響を与えた事は間違いありません。
市川雷蔵が結婚した女性とは
生後六か月の頃に伯父である三代目市川九團次さんの養子となった市川雷蔵さん。
今も世襲制が根強いため歌舞伎界。
そのため歌舞伎役者の子供の多くが幼少期から歌舞伎役者になるための修行の日々を送っています。
ところが市川九團次さんは市川雷蔵さんに歌舞伎の修行はさせていなかったそうです。
ですが市川雷蔵さんは1946年に大阪府立天王寺中学校（現在の天王寺高校）を退学し自ら歌舞伎役者の道へ。
同年11月の「中山七里」で「市川莚蔵」を名乗り歌舞伎デビューを果たしています。
偏差値が70を超え全国でも屈指の進学高である天王寺高校。
市川雷蔵さんには名門校に通う程の知性があったから市川九團次さんは歌舞伎役者とは別の道を歩ませようと思ったのかもしれません。
歌舞伎役者となった市川雷蔵さんは若手による勉強会を立ち上げるなど稽古に明け暮れます。
1951年4月に三代目市川壽海さんと養子縁組した市川雷蔵さんは同年6月に「市川雷蔵」を襲名。
新たな名跡となり心機一転歌舞伎に取り組むと思われた市川雷蔵さん。
ですが若いうちは大役を与えないという市川壽海さんの方針に反発し大映に所属する映画俳優に転身してしまいます。
1954年8月に「花の白虎隊」で銀幕デビューを飾った市川雷蔵さん。
翌年の「新・平家物語」で平清盛を演じると大きな注目を集め銀幕スターの仲間入り。
これを境に年間で10本以上もの映画に出演する超売れっ子となりました。
そんな市川雷蔵さんは人気絶頂期だった1962年に結婚。
お相手は大映の社長だった永田雅一さんの養女、雅子さん。
市川雷蔵さんの所属会社であり当時を代表する会社の1つだった大映。
その社長令嬢であれば市川雷蔵さんのお相手としてピッタリの女性ですよね。
大企業の社長令嬢となると我儘な女性というイメージをお持ちの方も少なくないかもしれません。
ですが雅子さんは市川雷蔵さんの「表には出ないように」という言いつけを守り表舞台で市川雷蔵さんについて語る事はありませんでした。
雅子さんが古き良き日本人女性の良さを持つ女性だった事が分かります。
きっと市川雷蔵さんも雅子さんの奥ゆかしさに惹かれたのかもしれません。
市川雷蔵さんと雅子さんの間には男の子が1人、女の子が2人と計3人の子供が誕生し幸せな家庭を築いていくと思われました。
ところが雷蔵さんは1969年7月17日に37歳という若さで死去してしまいます。
市川雷蔵さんの死後も「表に出ないように」という言葉を守り続けた雅子さん。
ですが亡くなってから40年後の2009年に「夫・市川雷蔵へ四十年目の恋文」という回想記を発表し大きな話題となりました。
雅子さんの心の中には市川雷蔵さんを忘れて欲しくない、という思いがずっとあったのでしょう。
それが40年という一つの区切りを迎えた事で形となったのでしょうね。
市川雷蔵の息子は喫茶店を経営
昭和を代表する銀幕スターだった市川雷蔵さんが残した唯一の息子。
祖父や父のように歌舞伎役者となると思いきや歌舞伎役者はおろか芸能界にも進んでいません。
芸能界には進まなかったという事で更に気になる市川雷蔵さんの息子。
詳しく調べてみると「カフェ･ドｩ･トネール」という喫茶店を経営していることが分かりました。
なお、店名の「カフェ･ドｩ･トネール」はフランス語で「雷」という意味。
父である市川雷蔵さんの名前が店名の由来であることは間違いないでしょう。
市川雷蔵さんの息子は銀座で40年以上も喫茶店を経営していたそうですが銀座店は既に閉店。
今は大塚の方で同名の喫茶店を経営されているそうです。
なお大塚のお店も開店から約15年経っているようなので一時期は二店舗の経営をしていたと思われます。
それだけお店の評判が良いという事ですね。
両親や親族に歌舞伎役者や芸能関係者が多い環境で生まれ育てば芸能界に進みそうなもの。
今の二世タレントブームを見ると強くそう感じます。
ですが親の力に頼る事なく自分の力で喫茶店を経営する市川雷蔵さんの息子さん。
両親がちゃんと子育てをした証拠と言えるかもしれませんね。
市川雷蔵の娘の情報は？
市川雷蔵さんの息子は喫茶店を経営している事がわかりました。
では2人の娘は今、どうしているのでしょうか。
調べてみましたが娘に関する情報は全くありませんでした。
そのため娘達も芸能界とは違う世界に進んだことは間違いないでしょう。
今は亡き大物スターの子供が不祥事を起こす事が少なくありません。
例え子供が起こした不祥事であっても親の功績にも傷がついてしまいます。
ですが、市川雷蔵さんの子供達は市川雷蔵さんの晩節を汚すような事はしていません。
また安易に芸能界に進まなかった事に好印象を持つ人が多いでしょう。
今も多くの人々から愛され慕われる市川雷蔵さん。
立派な子供達の存在も市川雷蔵さんの人気に少なからず影響しているかもしれませんね。
市川雷蔵は歌舞伎役者の子供だから苦労した？
市川海老蔵さんや中村勘九郎さんなど芸能界で活躍する歌舞伎役者は少なくありません。
松たか子さんや寺島しのぶさんのように梨園の娘が女優になることも多いですよね。
そのため芸能界に憧れる人々は歌舞伎役者の子供達を羨ましく思うかもしれません。
ですが、歌舞伎役者の子供の中でもスターになれるのは一握りの人達だけ。
銀幕スターとなった市川雷蔵さんですが歌舞伎役者としては決して恵まれた環境ではありませんでした。
養父である三代目市川九團次さんは歌舞伎役者ではありますが門弟あがり。
つまり元々、歌舞伎役者の家系で生まれ育ったのではなく弟子入りして歌舞伎役者になったんです。
権門出身ではないことから市川九團次さんが演じるのは脇役ばかり。
そのため歌舞伎役者としての資質に恵まれていた市川雷蔵さんも梨園の世界では冷遇されていたそうです。
このままでは市川雷蔵さんの才能が埋もれてしまうと心配したのが演出家の武智鉄二さん。
その後、子供がいなかった三代目市川壽海さんが市川雷蔵さんを養子にしたいと考えている事を知り養子縁組を取りまとめてくれたそうです。
こうして1951年4月に三代目市川壽海さんと養子縁組した市川雷蔵さん。
関西歌舞伎俳優協会会長を務める市川壽海さんの養子となったにも関わらずその後、映画俳優に転身するとは何とも皮肉なもの。
歌舞伎役者を父に持ったが故に大変な苦労をしてきた市川雷蔵さん。
父が苦労した事を知っているから子供達は芸能界に進まなかったのかもしれませんね。
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コメント
昨日、カフェ.ドゥ.トネールを
訪ねて行きましたが、閉まっていて、電話も通じない状態でしたが、たまたま休業？それとも閉店でしたか？営業していれば又、訪ねたいですが？どなたかご存知では？
「カフェ.ドゥ.トネール」は閉店されたようです。
池上本門寺にあった太田家の墓も無くなっています。
噂では長野の方へ引っ越されたとか。