納谷六朗と納谷悟朗は兄弟声優、肺炎で死去。ミッキーマウス・クレヨンしんちゃん・カミュの経歴

人気アニメや海外ドラマの吹き替え、ナレーター、俳優など幅広く活動し、没後も熱烈なファンが多い納谷六朗(なやろくろう)さん。

銭形警部の声で知られる納谷悟朗さんは実兄です。

この記事では納谷六朗さんの代表作であるミッキーマウス役、『クレヨンしんちゃん』の園長先生役、『聖闘士星矢』のカミュ役を振り返りながら、死去の理由や当時の状況を追っていきます。

納谷六朗は兄・納谷悟朗と兄弟共演も

どこかナイーブで神経質そうな、年齢不詳の声が魅力的だった納谷六朗さん。

本名は「納屋六朗」と表記し、読みは同じで、1932年10月20日生まれの東京都出身です。

京都弁がやけにサマになっていたのは、立命館大学法学部卒業で、長らく京都に住んでいたおかげなのだとか。


ちょっと聞いただけでは年齢がわからない声質が持ち味で、幅広い年齢層の役柄を器用に演じ分けた声優でした。

同じく声優で俳優でもあった納谷悟朗さんは3歳年上の実兄。

六朗さんは7人兄弟で、兄弟で名前に数字がつくのは5男の悟朗さんと6男の六朗さんだけなのだそう。

兄の悟朗さんといえば、古い洋画ファンにはクラーク・ゲーブルやジョン・ウェインの声のイメージがありますが、世代を問わず有名なのは銭形警部でしょう。

名作『カリオストロの城』の「やつはとんでもないものを盗んでいきました……あなたの心です」というセリフに「銭形かっこいい!」と思った人は多いはず。

二人は兄弟声優として知られ、兄弟共演も多くありました。

六朗さんは『ルパン三世』シリーズに何度も出演しており、銭形警部が変装した役を担当したことも。

映画『人生狂騒曲』では体調不良の兄の代役としてジョン・クリーズの吹き替えをこなしました。

納谷悟朗さんは1985年に胃潰瘍を患い、胃腸を切除する手術を受けています。

その後は胃がんも発覚し、80歳を過ぎてからは呼吸器にも不調が現れていたそうです。

声優業は続けていたものの、2012年5月以降は入退院を繰り返し、2013年3月5日、慢性呼吸不全のため83歳で死去しました。

納谷六朗さんは、その翌年に兄のもとに旅立つことになります。

納谷六朗は肺炎のため死去

2014年10月、自宅にいた際に体調不良を訴え、救急搬送された納谷六朗さん。

脳梗塞と肺炎を発症していました。

入院して治療を続けていましたが、11月17日に肺炎のため82歳で死去。

この日は奇しくも前年に他界した兄・納谷悟朗さんの誕生日でした。

同じ時期には、『クレヨンしんちゃん』の園長先生の名前の元ネタである高倉健さんと菅原文太さんもこの世を去っています。

葬儀・告別式は青山葬儀所で執り行われ、長男の僚介さんが喪主を務めました。

キャリアの後半でも若いキャラクターを担当していた納谷六朗さん。

張りのある、若々しい声質を晩年まで保っていたことに驚かされます。

魅力的な独特の声が聞けなくなったことをさびしく感じるファンは多いでしょう。

代表作のミッキーマウス、『クレヨンしんちゃん』の園長、『聖闘士星矢』のカミュ

1928年に『蒸気船ウィリー』でデビューして以来、世界中の人気者となったミッキーマウス。

生みの親・ウォルト・ディズニーさんが初代声優を務めたあと、キーの高い裏声はスターたちに引き継がれてきました。


おそらく地球上で最も有名なエンターティナーの声を演じるのですから、名誉あることですね。

納谷六朗さんはWDSHE(ウォルト・ディズニー・スタジオ・ホーム・エンターテイメント)が配給するディズニー作品のDVDやブルーレイディスクでミッキー役を務めた初代の声優。

二代目が青柳隆志さん、2020年現在の三代目が星野貴紀さんです。

とはいえ、日本で最初にミッキーマウスの声を吹き込んだのは榊原郁恵さんでした。

その後は太田淑子さんや後藤真寿美さんら数名が担当しています。

ミッキーマウス日本上陸当初は担当者が定まっておらず、あちらこちらで声優が立てられたということなのでしょう。

『クレヨンしんちゃん』には園長先生の高倉文太役で1992年から2014年までレギュラー出演。

納谷六朗さん亡きあとは森田順平さんにバトンタッチしています。

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じつは六朗さんの他界後、後任が決まるまでの間にも園長先生は登場していますが、姿のみでセリフはなし。

劇場アニメでも、もちろん納谷六朗さんが園長先生を演じています。

納谷六朗さんといえば、熱狂的なファンが多いのが『聖闘士星矢(セイントセイヤ)』の水瓶座(アクエリアス)のカミュですね。

「バトルスーツもの」ブームの火付け役となったのが同作でした。

『聖闘士星矢』は「美少年アニメ」とも呼ばれ、ターゲットの男子児童のほか若い女性の支持も獲得。

納谷六朗さんは50代半ばだったにもかかわらず、美形のカミュ役を担当することに。


周囲にはからかわれたそうですが、カミュが人気キャラクターとなったおかげで若い世代の六朗ファンが激増したそうです。

納谷六朗さんの『聖闘士星矢』への出演は同業者に注目され、出番のないレギュラー陣もスタジオに来て見学していたといいます。

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