1987年の朝ドラ『チョッちゃん』のヒロインを務め、サスペンスドラマや舞台などで活動してきた古村比呂(こむら ひろ)さん。
2012年1月、子宮頸がんが見つかって以降、病魔と闘い続けました。
今回は古村さんの病状、リンパ浮腫の状態が、今どうなっているか確認します。
また病気に苦しむ人へのサポートとして始めたクラウドファンディング、闘病生活の詳細を見ていきます。
古村比呂のプロフィール
本名:布施郁子
生年月日:1965年11月24日
身長:160cm
出身地:北海道江別市大麻
最終学歴:北海道札幌啓成高等学校
古村比呂の病状。リンパ浮腫の今
まず古村さんの病状、リンパ浮腫の状態が今どうなっているか確認します。
古村さんは2012年、子宮頸がんにより、子宮を全摘しました。
子宮の全摘には勇気が必要だったはず。
それでも3人の息子を抱えていた彼女は、生き続けるため手術に向かったのでしょう。
しかし手術の翌年、安堵する間もなく、左脚にリンパ浮腫を発症してしまいます。
リンパ浮腫は、リンパ節を切除したことで、脚や腕がむくむ病気です。
古村さんの左脚はくるぶしが見えないほど腫れ上がったそうです。
第2部は「がんについて語ろう」。乗り越えられた方、治療しながら自分らしく生きている方、パートナーとして支えてきた方に経験などを語って頂きます。記者会見では登壇される向井 亜紀さん、矢方 美紀さん、古村 比呂さん、木山 裕策さんが「気軽にがん検診を受けて」と語りました。#WorldCancerDay pic.twitter.com/bA2yFRwJtC
— ネクストリボン (@AsahiNextribbon) February 4, 2019
2016年にリンパ腫の治療を受けたものの、翌年に今度は子宮頸がんが再発。
抗がん剤と放射線による治療を受け、7月には一時回復するものの、11月には肺とリンパ節へ転移。
2018年から再び抗がん剤治療を受け、2019年に経過良好のため治療を休止しました。
2021年3月13日、古村さんは自身のブログで病気への思いを発信します。
「2012年3月13日に、子宮を摘出。5年後の2017年3月13日に再発」として、同日が「特別な日」とつづりました。
さらに「2019年に採血で尿蛋白が出たけれど、CT検査の結果が良好で経過観察中になりました」と続けます。
その上で手術から9年目を迎える日に、「先のことはわからない。今この瞬間を生き抜く」と決意を述べました。
2023年現在も、経過は良好のようです。
長きにわたり病魔と闘い続けている古村さんのメッセージは、同じく闘病中の人々に大きな希望をもたらすでしょう。
クラウドファンディングと古村比呂
古村さんは闘病経験を活かし、病気に苦しむ人々を様々な形でサポートしてきました。
リンパ浮腫のつらさを当事者同士で共有できる交流会「シエスタの会」を立ちあげた際は、遠方から駆けつけた人もいるそうです。
スペイン語で「昼寝」を意味する「シエスタ」。
「昼寝をするようにリラックスして気持ちを伝える」という趣旨で、会の名前をつけたそうです。
会では「どれくらい脚が膨れるの」「生活にどれくらい支障が出るの」など、仲間同士でさまざまな疑問や悩みを話し合います。
14日日曜日のベルズハウスです。こちらで古村比呂さん主催のシエスタの会を開催しました。10人程会員の方々がお集まりになり、和気藹々と意見交換、情報交換をしました。皆様の様にリンパ浮腫を持ってても、輝いて生きていける方が増えて欲しいと思います。 pic.twitter.com/Mfv6kGGTfB
— 植田仁美 (@bellshouse) April 15, 2019
当事者が仲間を見つけられる交流会は、闘病中の孤独を癒せる貴重な場所といえますね。
さらに古村さんは2019年、一般社団法人「HIRAKU人にやさしいプロジェクト」の設立者・代表理事として活動。
病気への向き合い方、予防方法などの情報を提供してきました。
2020年には感染症が流行する中でも、当事者同士のつながりを維持し続けるため、Webも活用した交流会の方法を提案。
さらに交流会を全国へ拡大しようと計画し、活動資金を得るためクラウドファンディングを呼びかけました。
2020年4月24日、目標額の200万円を超える246万6千円が集まり、クラウドファンディングは大成功。
古村さんは団体の公式サイトから、支援者に感謝を述べ、患者1人ひとりに寄り添う活動をしていく決意を表明します。
病気にめげず、力強く前進する彼女の姿に、多くの人が勇気づけられたことでしょう。
古村比呂の闘病生活
古村さんは壮絶な闘病生活を送りました。
【今日は #サバボーテ 】
女優・古村比呂さんを囲んで、第二部が始まりました✨トークをお楽しみいただいています✨🎄🎅✨#資生堂 #日本対がん協会 pic.twitter.com/meZf9Yq7n0— がんサバイバー・クラブ (@gsclubjp) December 20, 2018
彼女にとって闘病生活は、食べ物の大切さを学ぶ貴重な機会だったそうです。
入院中は点滴で栄養を補っていましたが、2012年の子宮全摘手術から3日目、初めて重湯を口にします。
一口飲んだだけで、全身の毛穴から汗が出てきたそうです。
「細胞が喜んでいる」と感じた古村さんは、口から何かを摂取するありがたみを知りました。
しかし抗がん剤治療中は、料理の味を感じられず、食事に喜びを感じられなくなります。
副作用で髪の毛や眉毛をはじめ、全身の毛が抜け落ち、生きる気力をなくし始めていたのかもしれません。
そんな時期、息子さんが作ってくれた玄米かゆを食べると、おいしさを感じられたそうです。
普段は料理をしない息子さんが、心を込めて作った玄米かゆは、特別な味がしたのでしょう。
古村さんは抗がん剤治療を終えてから、ようやく食べ物がおいしくなったといいます。
「食べ物を粗末にしてはいけない」と語る彼女は、闘病生活のおかげで、食事のありがたみを感じられたのです。
人生に必要な何かを学び取った彼女の闘病生活。
結果的にはただ苦しいだけの日々ではなく、有意義な時間だったのではないでしょうか。
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