吉野彰の経歴と家族。妻・久美子さんとの出会い。旭化成、母校は名城大学と北野高校

太陽光発電に使われるリチウムイオン二次電池の発明で、2019年にノーベル化学賞を受賞した吉野彰(よしの あきら)さん。

旭化成の研究者として、化石燃料に頼らないIT技術の開発を続けてきました。

今回は偉大な研究者である吉野さんの私生活と、研究面での活動をそれぞれ見ていきましょう。

経歴と家族、妻の吉野久美子さんの詳細を確認し、旭化成と名城大学での活動に迫ります。

また母校の北野高校についてもご紹介します。

吉野彰のプロフィール

本名:吉野彰

生年月日:1948年1月30日

身長:不明

出身地:大阪府吹田市

最終学歴:京都大学大学院工学研究科石油化学科

吉野彰の経歴。大学院修了後は旭化成で研究者に

まず吉野さんの経歴を確認しましょう。

吉野さんは小学校中学年の頃に、担任教師の影響により化学に関心を持ちました。


化学分野で「新しいものを生み出したい」と考え、憧れの研究者・福井謙一さんがいた京都大学工学部石油化学科に進学。

大学院の修士課程修了後は、旭化成工業株式会社に入社します。

1992年3月には、「イオン二次電池事業推進部」の商品開発グループ長に就任。

おそらくこの時期から、リチウムイオン二次電池の開発に着手し始めたのでしょう。

2003年に旭化成のフェローとなり、2年後には「吉野研究室」の室長に就任しました。

開発と同時に研究も行い、56歳のときに大阪大学で博士課程を修了。

仕事を続けながら、見事に工学博士号を取得しました。

リチウムイオン二次電池はパソコンや携帯電話に不可欠な電池です。

電池の開発において大きな業績を残しながら、博士号も取得した吉野さんは、世界的研究者にふさわしい人材といえますね。

吉野彰の家族。妻・久美子さんとの時間を大切に

吉野さんの家族は、妻の吉野久美子さんのほか、息子1人と娘2人がいます。

子供たちは全員が結婚し、吉野さんには孫娘が2人いるとのこと。

奥さんに呆れられるほど、孫娘たちのことをかわいがっているそうです。

夫婦の出会いは、吉野さんが京都大学、久美子さんが京都女子大学の学生だったときのことです。

2人は共に考古学研究会に所属していました。

吉野さんは石油化学を専攻していましたが、当時は専門以外の教養も身につけることを重視する時代だったそうです。

そのため畑違いの活動をしているサークルを選んだといいます。

久美子さんとは考古学研究会の学校同士での交流を通して出会い、交際を始めました。

彼が大学院修士課程を終え、旭化成に就職してから約2年後にゴールイン。

2人は運動が好きなため、土日には夫婦でテニスを楽しんできました。

プライベートでは仕事の話をしないという吉野さん。

家ではゴロゴロ寝ころぶ時間と、妻と過ごす時間を大切にしてきたようです。

研究開発におけるすばらしいアイディアが、家でボーっとする時間に浮かぶ場合もあるといいます。

「だから家でゴロゴロする時間は大事」と吉野さんは語りました。

プライベートも充実させ、仕事でも実績を積んできた彼は、理想的な生活スタイルを送ってきたといえますね。

旭化成名誉フェロー。名城大学では終身教授

吉野さんは1972年から長年勤めてきた旭化成で、2017年に名誉フェローとなりました。

彼は旭化成の研究者として、モバイルIT社会の実現と、リチウムイオン二次電池開発で環境負荷の軽減に貢献。

同時に旭化成に対しても大きな利益をもたらしたため、社の歴史に名前が刻まれることになったのでしょう。

また2017年からは、名城大学大学院理工学研究科で教授となり、後進の育成に励んできました。

2021年4月には、定年のない終身教授に就任。

同じノーベル賞学者の故・赤崎勇さんも授与された、栄誉ある称号です。


就任時の記者会見で吉野さんは、「研究のノウハウ、考え方を、若い人に伝えていく」と今後の目標を語りました。

73歳にしてなお、後進育成に意欲を燃やす姿は、非常に頼もしいですね。

吉野さんに憧れる若者たちは、化学分野の未来を開拓するため、日夜研究に励んでいるのでしょう。

吉野彰の母校は北野高校

吉野さんの母校は大阪府立北野高校です。

大阪エリアで偏差値ランキング1位に輝く難関校で、橋下徹元大阪府知事の出身校でもあります。

東京大学や京都大学への高い進学実績がある同校には、優秀な生徒が多く通っています。

きっと吉野さんに憧れ、研究者を目指す人も多いのでしょう。

2020年、吉野さんは北野高校で記念講演を行いました。

およそ1,500人の在校生や卒業生を前に、母校での思い出と、目標に向けて走り続けることの大切さを伝えたそうです。

「しんどいと感じるのは、ゴールに近づいているため」と語り、未来を担う優秀な生徒たちにエールを送りました。


目標を見失わず、研究の道を突き進んだ吉野さん。

後輩たちは彼を座標軸として、大きな夢に向かって努力を続けるのでしょう。

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