さいとうたかをに医師免許の噂。東京と岩手の自宅、驚きの年収とは。漫画家の娘&妻について

年齢も国籍も不明な超一流スナイパー、デューク東郷の活躍を描いた国民的漫画『ゴルゴ13』の生みの親であるさいとう・たかをさん。

大人の鑑賞に耐えうる「劇画」を開拓した日本漫画界の大御所ですが、じつは医師免許をもっていたという話があります。

この話の出どころを探りながら、本当に医師免許を取得していたのかをみていきます。

また二か所に所有していた自宅や驚きの年収、娘や妻についても調べました。

さいとう・たかをのプロフィール

本名:齊藤 隆夫

生年月日:1936年11月3日

出身地:和歌山県

職業:漫画家

代表作:ゴルゴ13

さいとう・たかをが医師免許をもっていた可能性は低い

2021年9月24日、すい臓がんのため84歳で死去したさいとう・たかをさん。

その遺志にそって、『ゴルゴ13』はさいとう・プロダクションと『ビッグコミック』編集部の協力体制のもと、2023年現在も連載が続いています。

寡黙なプロの暗殺者・デューク東郷の姿と重ねてしまうせいか、どこかハードボイルドでミステリアスなイメージがあるさいとうさん。

作中でCIAの内情を描きすぎてしまい、当局の呼び出しを受けたという眉唾ものの噂もありますが、多くのファンが気になっているのが「医師免許をもっていた」という話ではないでしょうか。


この話の出どころは、『ゴルゴ13』ファンであるケンドーコバヤシさんのトークとみてよさそうです。

ケンドーコバヤシさんは、レギュラー出演するラジオ番組『TENGA茶屋』において、さいとうさんは『ゴルゴ13』執筆のために医師免許を取ったと話したことがありました。

世界情勢や時事問題が詳しく描かれている『ゴルゴ13』。

事件名、企業名、個人名に実際の名称が使われることもあるため、想像の世界や簡単な取材では描けない漫画です。

こうした作風も手伝って、さいとうさんは医師免許を取り、「国境なき医師団」に参加して、各地において生きた取材をしていたのだろうと噂が広がったようですね。

ところが、公式サイトのプロフィールには医師免許に関する記載はありません。

ご本人の経歴に照らしても、医師免許を取得したという話は信憑性に欠けるのです。

というのも、さいとうさんの実家は理髪店で、子供の頃から理容師になることを望まれており、中学卒業後は理容学校に進んだとインタビューで発言。


卒業後は姉と家業を継いだものの、4年後には漫画創作に専念するため理容師をやめています。

意を決して上京したのが21歳のときでした。

以降も漫画一筋だったため、高校・大学には進学していないと思われます。

医師の国家試験は誰もが挑戦できるわけではなく、条件を満たしていないと受験できません。

ケンドーコバヤシさんがこの情報をどこで仕入れたのかは不明ですが、もしかしたら医師免許をもっていた手塚治虫さんと混同した可能性もありますね。

さいとう・たかをの自宅は中野区と岩手県花巻市

さいとう・たかをさんはさいとう・プロダクションがある東京都中野区に在住していましたが、妻の故郷である岩手県花巻市にも自宅を構えていました。

「岩手の人々は純朴で、心穏やかな方が多い」と誉め称え、『ゴルゴ13』にも岩手県出身の人物をたびたび登場させるなど、岩手への思い入れは強かったようです。

花巻市石鳥谷町にある懐石料理店・いしどりや新亀家は、さいとうさんが岩手に来るたびにうな重を注文したお気に入りの店。

女将の加藤さんがうな重を届けに行くと、庭には薔薇が咲き誇っており、「薔薇を見ていってよ」と気さくに声をかけてくれたそうです。

おそらく生活の中心は中野区の自宅であり、岩手の家は別邸だったのでしょう。

さいとう・たかをの推定年収は2億円から5億円

「もっとも刊行数が多い単一漫画シリーズ」として、ギネス世界記録に認定された『ゴルゴ13』。

シリーズ累計発行部数は3億部を超えており、『週刊文春』によると、出版社にもたらした収益は1000億円を突破。

さいとうさんの印税は100億円を超えるだろうと推定されています。

『ゴルゴ13』は1968年に連載がはじまっていますから、単純計算として50年で割ると、1年あたりの印税収入は2億円以上。

同作品の印税だけで2億円を超える収入があったことになります。

もちろん収入源は印税だけではなく、原稿料、著作権使用料、グッズ販売の収益、メディア出演料なども。

さいとうさんはまた、プロダクション・出版社を立ち上げた実業家でもあり、会社の役員報酬もありました。

もはや漫画家の枠を超えていますね。

年収は変動することはあっても、2億円から5億円という見方が多いようです。

ちなみに、作中で判明したデューク東郷の資産は2兆円でした。

国によっては国家予算なみのレベルですね。

さいとう・たかをの娘は漫画家のぷー&すー

さいとう・たかをさんには三度の結婚歴があり、三人の娘をもうけたことがインタビュー記事から判明しています。

初婚の妻との間に生まれた長女のすーさんと次女のぷーさんは、じゃんぐる堂のぷー&すーとして同人誌・商業誌で活動する漫画家。


姉妹の本名や生年月日はわかりませんが、「最近、上の娘が還暦になって、ようやく父親らしい扱いをしてくれるようになった」と『週刊朝日』2018年7月20日号の取材記事で述べていることから、すーさんは1958年生まれと思われます。

ぷーさんはツイッターのプロフィールで「筋金入りの腐女子です」と自己紹介しています。

末の娘については、二度目の結婚でもうけたのか、三度目の結婚でもうけたのかが定かではありません。

彼女に関する情報は一切出ていないことから、おそらく一般人ではないかと思われます。

さいとう・たかをの元妻は漫画家のセツコ・山田

三度の結婚生活を経験したさいとう・たかをさん。

2018年に「結婚に二度失敗した」と明かしていることから、この時点で二度の離婚歴があったことがわかります。

三人の妻のうち、詳細がわかっているのが初婚の相手であるセツコ・山田さんのみ。

セツコ・山田さんは1942年2月3日生まれで、結婚前の旧名を山田節子さんといいます。

幼少期から漫画家に憧れ、 実践女子高校卒業後に初めて作品を出版。

19歳のときにさいとうさんと出会い、のちに結婚。

数年間の子育て期を経て活動を再開しました。


家族を描いた『ゴルゴさんち』や猫漫画の作者としても知られます。

1983年には『一丁目のトラ吉』で日本漫画家協会優秀賞を受賞しています。

コロナ禍の影響で連載が中断するまでは、50年以上休みなく続いた『ゴルゴ13』。

作者の没後も連載が継続するのは、ファンにとってはうれしいかぎりですね。

これもさいとう・たかをさんが確立した分業スタイルの漫画制作の恩恵といえるでしょう。

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