若かりし頃は暗い歌詞に陰気な姿が印象的だった山崎ハコ(やまさき はこ)さん。
当時はライブを開くと「自殺する観客が出る」という都市伝説まであったそうです。
山崎ハコのプロフィール
本名:山崎 初子
生年月日:1957年5月18日
血液型:AB型
出身地:大分県
最終学歴:フリー
山崎ハコは中島みゆきのライバルだった?
高校在学中にコンテストに出場したことがきっかけとなり1975年にレコードデビューした山崎ハコさん。
小柄で細身の山崎ハコさんですがその身体からは想像が出来ないほどの声量と表現力で聴くものを圧倒。
歌唱力の高さと暗めの歌詞、デビューが同じ1975年ということで山崎ハコさんは中島みゆきさんのライバルと言われていました。
ただ、ライバルと騒ぎたてたのは世間だけ。
山崎ハコさんと中島みゆきさんの仲は決して悪くはありませんでした。
その事が分かるエピソードをご紹介しましょう。
月曜日の1部でオールナイトニッポンのパーソナリティを務めていた中島みゆきさん。
山崎ハコさんも火曜日の2部でパーソナリティを務めていましたが1980年3月で番組の降板が決定。
この事について中島みゆきさんは番組のほぼ全時間を使って文句を言っていたそうです。
約2時間も山崎ハコさんの降板について文句を言うなんて二人の仲がよっぽど良い証拠。
ライバル関係をつくり上げて競わせる芸能界の常套手段は今も昔も変わらないようです。
山崎ハコの呪いの意味とは?
多くの楽曲をリリースしている山崎ハコさんですが最も有名な楽曲が「呪い」。
1979年発売のアルバム「人間まがい」に収録された楽曲で
コンコン コンコン 釘をさす
わらの人形 釘をさす
自分の胸が 痛くなる
と藁人形に釘を刺す暗い歌詞が大きな話題となりました。
驚くべきことにこの「呪い」はテレビアニメ「ちびまる子ちゃん」のエンディングとして流れた事があるんです。
2002年のフジテレビ27時間テレビで放送された「まる子、フォークコンサートへ行く」。
山崎ハコさんも本人の役で声優として出演する特別版でした。
この放送のエンディングで「呪い」が流されました。
しかもエンドロールがカラーではなく白黒だったため恐怖感は倍増。
フジテレビには苦情や抗議の電話が殺到したそうです。
誰かを呪っているかのような楽曲の「呪い」。
ところが本当に意味するものは誰かを呪うというものではないことを山崎ハコさんは明かしています。
呪いましょうっていう歌ではないんですよ。そういう自分に釘をさせっていう歌なんです。“釘を打つ”とは一言もいってない。そういう裏の意味があるんです。そういう悲しい自分に“釘をさせ”よっていう、愚かだろうがよ!みたいな
誰かを呪うのではなく、誰かを呪いたいと思っている自分に釘を刺せという意味だったんですね。
山崎ハコのキャラクターは事務所が作ったものだった?
デビュー当時の山崎ハコさんは暗く陰湿でした。
そのため、インタビューなどでも殆ど口を開くことが無かったそうです。
ハコは喋りませんから。喋るのが嫌いな子ですから。
ハコは人間嫌いですから
と山崎ハコさんの代わりにインタビューに答えるのは事務所の社長でした。
ところがこの山崎ハコさん像は事務所社長が作り出したもの。
本当の山崎ハコさんは明るい女性だったそうです。
新人を売り出すためにキャラ設定をすることは今の芸能界でもあること。
山崎ハコさんも事務所の方針により陰湿な女性というキャラを演じていたのです。
家を捨て、家族や親戚とは絶縁したことになっているんだ。親類縁者とはつきあうな。音信不通にしろ。
と社長に言われたことで山崎ハコさんは電話を解約したそうです。
キャラ設定もここまでくれば本物と言わざるを得ません。
これほどまでにキャラ設定に真剣になると本当の自分が一体どんな人物だったか分からなくなってしまいそうです。
現在の山崎ハコは?
「人間嫌いで暗い」というキャラ設定はされたものの自分を売り出してくれる所属事務所の社長を信頼していた山崎ハコさん。
ところが1998年に事務所が倒産し一時期ホームレスのような生活をしていたそうです。
これまでは事務所がやってくれていたマネージメントや営業を自分で行わなければならなくなった山崎ハコさん。
生計を立てるためにアルバイトもしていたんだとか。
アルバイト中に有線放送で自分の曲がかかったのを耳にして
自分は歌わなくてはいけない
と本格的に歌手活動を再開する決意をした山崎ハコさん。
2008年に新曲「BEETLE」を発売し完全復活。
この間、山崎ハコさんはギタリストの安田裕美さんと結婚。
山崎ハコさんと安田裕美さんは演奏や作曲・編曲で長く一緒に仕事をしていた仲。
名実ともに公私に渡るパートナーとなりました。
現在の山崎ハコさんは日本全国で精力的にライブ活動を行っています。
また、数はそれほど多くはありませんがテレビやラジオにゲストとして出演することも。
歌をやめないためだったら何でもできる
と語る山崎ハコさん。
これからも素晴らしい楽曲を世に送り出していくことでしょう。
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