壮大なスケールのファンタジーやホラーテイストの濃いミステリーの名手として、熱烈なファンが多い小野不由美(おのふゆみ)さん。
同じく人気作家である夫や、顔を公開していないことについてみていきます。
近年は病気で体調がすぐれないといわれていますが、近況はどうなのでしょうか。
またファンに「小野主上(しゅじょう)」と呼ばれる人気にも迫ります。
小野不由美の夫は人気作家の綾辻行人
重厚なファンタジーやホラーミステリーで多くのファンを獲得している小野不由美さん。
1960年12月24日に大分県中津市で生まれ、大谷大学在学中に京都大学推理小説研究会に所属して小説を学びました。
卒業後は大学院に進学しますが、学費との兼ね合いで自主退学。
将来の目標を見失っていた頃、大学時代に書いた小説を読んだ編集者に声をかけられ、1988年に『バースデイ・イブは眠れない』でデビューします。
1998年には超弩級のホラー小説『屍鬼』がベストセラーに。
吸血鬼のような屍鬼が人間を襲い、仲間を増やしていくというお決まりの体裁をとっていますが、やがて狩る者と狩られる者が逆転。
この恐怖の反転は衝撃的でした。
2013年には『残穢(ざんえ)』が山本周五郎賞を受賞。
同作の劇場版では、2020年9月に急逝した竹内結子さんが主演を務めていました。
2020年には、アニメ化され大ベストセラーとなったファンタジー大作「十二国記」シリーズで吉川英治文庫賞を獲得しています。
10月4日発売「ダ・ヴィンチ」11月号に、「十二国記」特集が掲載されました。全21頁に及ぶ大企画です。「十二国記」の世界ガイドをはじめ、作品紹介、好きな言葉やキャラクター、そして、熱い応援メッセージ等々、読み応えたっぷりの特集です!https://t.co/W0y7gxucW6 pic.twitter.com/7VWoe3EX9w
— 小野不由美「十二国記」/新潮社公式 (@12koku_shincho) October 4, 2019
夫が新本格派ミステリーの人気作家である綾辻行人さんということはファンにはおなじみですね。
大学時代に京都大学推理小説研究会に加入した小野不由美さんは、そこで将来の夫となる綾辻さんと出会います。
当時、綾辻さんは京都大学の学生でした。
二人は生年が同じで誕生日が1日違い。
結婚したのは1986年で、この年に小野さんは大学を卒業、綾辻さんは翌年に『十角館の殺人』で作家デビューしています。
まぁ、そんな事はどうでも良くて(良い訳ではないが……)1巻収録「ゲーテルの不完全性定理と呪殺の証明」に出て来る犯人役の否川殉というキャラから顎髭を無くせば、綾辻行人先生に似てると勝手に感じた。#綾辻行人 pic.twitter.com/cpJyXhLXzF
— ミステリは螺旋が如く (@logic_inference) September 25, 2020
小野不由美は顔を非公開
デビュー以来、メディアに登場することはほとんどなく、顔写真も公開していない小野不由美さん。
山本周五郎賞受賞時も会見は開かず、電話インタビューのみでした。
雑誌のインタビュー記事でも後姿などの写真のみで、顔は見えないように写っていますね。
積極的にメディアに露出して自著のプロモーションをする作家もいるなか、めずらしいタイプといえるでしょう。
しかし、それでも多くの読者を獲得し、新作を待ち望まれている小野不由美さん。
作家は作品がすべてであり、作品で勝負すべきというポリシーなのかもしれません。
じんましんの病気で体調不良。近況は?
2019年秋に待望の「十二国記」シリーズの新作『白銀の墟 玄の月(しろがねのおか くろのつき)』が刊行された小野不由美さん。
遅筆の理由が持病にあることはご本人が明かしています。
指先にじんましんが出てしまい、執筆に支障をきたす症状のようですが、いったい何の病気なのでしょう。
何かしらのストレスやアレルギーなのかもしれませんね。
気になる近況ですが、新潮社の公式サイトによると、新作刊行記念として2020年春に予定されていた全員プレゼントの企画は著者の体調不良のため延期になるとのこと。
病名や体調不良の詳細については言及していませんでした。
詳細が不明なだけに、ファンにしてみればよけいに心配なところです。
まだ、読み終わっていませんが夢中になって本を読んでいました。私、老眼なのでメガネをかけて読みます。が!夕方から夜にかけては、目が霞むこと忘れていました!すでに目が霞み、目薬のお世話に。
でも、この本、面白いです!#魔性の子 #小野不由美さん pic.twitter.com/nADiNSYGIs
— たかママ (@takachannoyume) July 20, 2020
もはや社会現象?小野不由美の絶大な人気
ファンからは「小野主上」と呼ばれている小野不由美さん。
「主上」とは、代表作「十二国記」シリーズに登場する王や天帝に対する尊称です。
1992年にスタートした同シリーズは、作品を重ねるにつれて男女を問わず読者の心をがっちりとつかみました。
第1作の頃は10代だった読者が大人になっても魅了される作品であったともいえますね。
最新刊『白銀の墟 玄の月』の発売が公式ツイッターで告知された際は、わずか30分でリツイートが1万を超えました。
さらに同作は売り上げが250万部を突破し、東野圭吾さんや宮部みゆきさんらをおさえて2020年オリコン上半期ランキングの文庫・ 作家別部門でトップに。
同シリーズの人気ぶりがうかがえる現象ですね。
シリーズ開始から30年近くたっても続編を心待ちにするたんさんの読者がいることが、小野不由美さんの絶大な人気の証明でしょう。
すでに作家生活は30年を超える小野不由美さん。
体調不良が心配ですが、今後も活躍が続くことを願うばかりです。
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