工学博士で経営学者の田坂広志(たさか ひろし)さん。
多摩大学名誉教授や田坂塾塾長、社会起業家フォーラム代表など、これまで多くの肩書を持っていた技術者です。
三菱金属の原子力事業部で勤務したのち、内閣官房参与を歴任したこともあります。
さらに技術研究分野のみならず、講演や書籍で独自の死生観を発表してきました。
今回は田坂さんが病気という情報、家族について、禅寺での日々、大病で得た死生観に迫ります。
田坂広志のプロフィール
本名:田坂広志
生年月日:1951年生まれ
身長:不明
出身地:愛媛県、東京都
最終学歴:東京大学大学院工学系研究科博士課程
田坂広志に病気の噂
まず田坂さんが病気という情報に迫ります。
2023年現在、大きな病気ではないようです。
しかし1983年、32歳の時、がんを宣告されました。
「もう長くない」と主治医に告げられてからは、死への恐怖で夜も眠れない、苦しい日々を送っています。
具体的に何のがんだったかは不明ですが、10年の闘病を経ているため、ステージはかなり進んでいたのでしょう。
しかし奇跡的に完治したようで、2023年現在もご健在です。
太平洋戦争で、政府は決して敗北や失敗を認めず300万人以上の国民の命を奪ったが、菅政権はコロナ対策の失敗を認め、ウィズコロナ戦略からゼロコロナ戦略への大転換を行うべき。未知のウイルスゆえ、間違いを認めることは決して恥ずべきことではない。その謙虚で柔軟な姿勢こそが国民の信頼を得る。
— 田坂広志 (@hiroshitasaka) January 23, 2021
公式Twitterやメディア出演を通して、コロナ対策について的確な発言をしています。
現代には珍しい、冷静で中立的、的確なコメンテーターとして多くの人から指示されているようですね。
田坂広志の家族
田坂さんの家族についてですが、情報はなくほとんどわかっていません。
1983年時点で両親がいることがわかっているものの、妻、子供については不明です。
自身の発言でも触れられていないので、もしかすると独身なのかもしれません。
寺で過ごした日々
田坂さんは、禅寺で価値観が大きく変わる体験をしています。
32歳でがん宣告された際、絶望していた田坂さんに、両親が禅寺へ行くことをすすめたのです。
病気を患った人々が、その禅寺に行くと、元気になり戻って来るといわれていました。
どこの禅寺かは不明ですが、不思議な力があるとして知られているお寺だったようです。
死への恐怖に駆られていた田坂さんは、すがるような気持ちで禅寺へ向かいます。
しかし、実際に禅寺へ行くと、とくに治療法はなかったのです。
その代わり、毎日みんなが農作業に励んでいました。
そこにいる人々は誰もが、何らかの病気を患っていたそうです。
田坂さんは彼らの姿を見て、何かを感じ取ります。
9日目に禅師と接見した際、とにかく励ましてもらいたかったため、どんなに自分がつらい状況にいるかを訴えます。
しかし禅師は、励ましの言葉をかけることも、治療法を話すこともありませんでした。
ただ一言、「もう命は長くないのか。しかし人間には、死ぬまで命がある」と言ったそうです。
すぐには言葉の意味を理解できなかった田坂さん。
しかし帰りに廊下を歩いている時、気づいたのです。
「人間は死ぬまで命がある。だが自分は、死の恐怖によって生きることを諦め、すでに心が死んでいた」
余命宣告されて以来、将来の死を不安がることだけに、時間を使っていたと気づきました。
そして「いつ死んでも構わないが、死への恐怖で今日をおろそかにしない。今日を精一杯、生き抜こう」と決意します。
こうして心が軽くなった田坂さんは、とにかく今日という日を生き抜くことに専念。
以降、2023年現在まで無事に生き抜いてきたのです。
禅寺での体験が、がん治療に直接効果があったかはわかりません。
しかし少なくとも、禅寺で生きるための気力を取り戻したことは、治療にプラスの影響をもたらしたといえるでしょう。
大病から得た死生観
大病を患い、禅師からの言葉によって気力を取り戻した田坂さん。
禅師は加えて、以下の言葉も投げかけたそうです。
「過去も未来もない。あるのは永遠に続く今。今を生きよ」
この言葉から、田坂さんは独自の死生観を育みました。
誰もがいつ死ぬかわからないのだから、現在をどう生きるかが重要だというものです。
人生100年といわれる時代ですが、誰もがいつ死ぬかわからない状況にあります。
だからこそ死生観という覚悟を持ち、今を懸命に生きることで、良い生き様を残せるのだと主張しています。
2017年、長崎県のハウステンボスで田坂さんは、各界のリーダーに向け「リーダーが定めるべき覚悟」について講演。
スティーブ・ジョブズを例に挙げ、「今日が最後の日」と覚悟して、今を懸命に生きたリーダーの生き様を紹介しました。
昨日は #埼玉nbc 例会、#カルチャーモデル の著者 #唐澤俊輔 さんよる講演会から #田坂広志 さんの言葉。
人はいつか死ぬ
人生は一度きり
人はいつ死ぬかわからない
この死生観をもてるか。
誰も否定できない、この3つの真実を直視し今日という日を意味ある一日を過ごすか?
さあ、がんばりますか。 pic.twitter.com/N3woNTiPod— 鈴木 卓史(Takashi Suzuki)スズバワー (@suzupower) December 16, 2020
多くの人が亡くなった東日本大震災にも触れ、いつ死ぬかわからないことを覚悟し、今日という日を生き抜く重要性を訴えています。
今を大切にすることで、死への恐怖から解放された田坂さん。
先行きの不透明な現代にこそ、その死生観はますます重要になっているのでしょう。
関連記事
河合隼雄の息子は3人とも学者!結婚相手は公表せず。夫婦論が話題&家族や子育ての名言
中沢新一とタモリの関係。妻、結婚について。明治大学教授の噂と富士山信仰
コメント