山口智子の生い立ちが壮絶。実家は旅館、3人の母親と家族の和解

唐沢寿明さんとの結婚後は第一線から遠ざかり、長らく本格的な女優復帰が待たれていた山口智子(やまぐちともこ)さん。

主婦業に憧れた理由や子供のいない人生を選択をした背景には複雑な生い立ちがありました。

実家が栃木県の由緒ある旅館ということは知られていますが、その老舗旅館はどこにあるのか、また母親ほか家族との関係について迫ります。

山口智子のプロフィール

本名:唐澤智子(からさわともこ)

生年月日:1964年(昭和39年)10月20日

身長:170cm

出身地:栃木県栃木市

最終学歴:青山学院女子短期大学家政学科卒業

所属事務所:研音

山口智子の生い立ちが複雑

栃木県にある創業120年の老舗旅館の長女として生まれた山口智子さん。

夫と死別し、女手ひとつで旅館を切り盛りしてきた祖母と両親、3歳年下の妹の5人家族でした。

祖母の跡を継いで日が浅い両親は忙しく、遊び相手はいつも祖母。

小学1年生の時、一家に転機がおとずれます。


父の女性問題により両親が離婚、母は娘たちを連れて長野県の実家へ戻ることになりました。

ところが、智子さんは祖母・禮子さんのことが忘れられなかったのでしょう。

ある時、1人で電車を乗り継いで長野から栃木の家に帰ってきてしまいます。

この時の年齢は明らかになっていませんが、中学校は栃木市立栃木西中学校に通っているので、まだ小学生でしょうか。

子供ながらも、せっぱ詰まった思いと行動力が感じられますね。

その後、智子さんは父に引き取られることになり、祖母を「お母さん」と呼ぶように。

これを機に母と妹とは絶縁状態になってしまいます。

幼少時から、家業を継いで女将になりなさいと言われて育った山口智子さん。

家族の期待に応えたい一方で、それが本当に自分のやりたいことなのか、常に葛藤があったといいます。

栃木の家に戻ったことで、その重圧はいっそう重くなりました。

家の宿命に縛られるのではなく、後悔しない人生を自分で選びたいと思った智子さんは、故郷から逃れるように東京の短大へ進学。

20歳の時には祖母と養子縁組をしていますが、在学中にモデル活動をはじめたことをきっかけに女優デビューを果たします。

田舎に帰りたくなかったから、というのが芸能界入りした理由であり、ご本人も「不純な動機」と述べています。

主婦がつくる家庭らしい食卓に憧れるようになったのは、少女時代に旅館から届くハンバーグ定食やヒレカツ定食の夕食をいつも独りで食べていたから。

特殊な環境で育ったことで、血のつながりを信じていないと公言したこともありました。

子供を持たない生き方を選んだ理由もここにあります。

山口智子の実家は由緒ある旅館

山口智子さんの実家は、栃木県栃木市倭町にかつて存在したホテル鯉保(こいやす)です。

歴史のある老舗旅館ですが、社長を務めていた父の雅平さんが2005年5月に逝去。

総額8億円超の負債を抱えて経営難に陥っていたようで、同年8月31日をもって閉館しました。

ホテル鯉保のHPには、「大きな柱を失い決意するに至りました」と記載されていたそうなので、やはり雅平さんの他界が廃業の大きな理由でしょう。

鯉保のルーツは鯉屋という魚商でした。

主人の鯉屋藤左衛門は杉風(さんぷう)という俳号を持ち、松尾芭蕉の高弟でもあった人物。

屋号を鯉屋から鯉保に改め、旅館業も兼ねるようになったのは明治期に入ってからです。

山口智子さんの祖母・禮子さんが嫁いだのは20歳の時で、当時は鯉保別館という名称でした。

鯉保別館からホテル鯉保へと成長させたのは禮子さん采配によるものです。

ホテル鯉保の跡地はファミリーマートになっているそうです。

山口智子の3人の母親と家族との和解

山口智子さんには3人の母親がいるため、家族関係もなかなか複雑なようですね。

その3人とは、産みの親、養母である祖母、そして父親の再婚相手の継母です。

智子さんが唐沢寿明さんと結婚してほどなく、父親は再婚をしました。


実母と妹とは長年絶縁状態にありましたが、父の死により転機が訪れます。

きっかけは実母から祖母への電話でした。

智子さんは、お線香をあげに訪れた妹と34年ぶりに再会。

続いて母とも和解し、徐々にではあるものの、家族の絆を取り戻していきます。

一方、栃木の実家では継母が祖母と同居して面倒をみていました。

ところが継母が脳梗塞で倒れ、故郷に帰ることに。

智子さんは独り暮らしの祖母が気がかりで、たびたび帰省していたようです。

2016年6月、祖母の禮子さんは96歳で他界。

葬儀の喪主は智子さんが務め、唐沢さんも参列したそうですが、お骨を抱く智子さんはとても寂しそうな表情をしていたといいます。


故郷への喪失感が強すぎて、いまだに生まれ故郷の名前を堂々と言えない虚しさがある、と語る山口智子さん。

年齢を重ねるにつれて物ごとのとらえ方が変化する場合もありますから、いつか故郷をポジティブに受けとめられる時がくるといいですね。

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