能や歌舞伎などの伝統芸能の世界では、師匠と弟子の師弟関係が今も昔も存在することは広く知られています。
では、長い歴史がありながら流行りをつくることも志す演歌の世界はどうでしょう。
かつては、歌い手から作曲家に転身した方々が門下生をとるというイメージがありました。
2023年現在、自らも舞台に立ちながら将来有望な若手歌手を育てているのが細川たかし(ほそかわたかし)さんです。
あまり師匠という言葉がしっくりこないという人も多いと思われます。
ぜひ、細川たかしさんの師匠としての顔を想像しながら読んでくださいね。
細川たかしのプロフィール
本名:細川貴志
生年月日:1950年(昭和25年)6月5日
身長:173cm
出身地:北海道虻田郡真狩村出身
最終学歴:真狩村立真狩中学校卒業
所属事務所:細川たかし音楽事務所
デビュー曲の大ヒット後、細川たかしが弟子入りした国民的歌手
1975年4月に発売された細川たかしさんのデビュー曲がこちら。
<心のこり>
順調なスタートの後に待っていた苦悩
歌いだしの、私バカよねというインパクトのある歌詞が流行語となったこの曲は大ヒット。
その年のレコード大賞最優秀新人賞を獲得したのです。
しかし、その後5年間はデビュー曲を超えるヒットに恵まれず、試行錯誤の時期が続きました。
こんな時、道しるべとなる師匠がいないことは、特に演歌の世界では辛いことと思われます。
民謡を娯楽としてお茶の間に伝えた歌手、三橋美智也に弟子入り
そんな状況をを救ったのは、歌謡曲と民謡の世界ですでに大御所といわれる存在だった三橋美智也さん。
師匠との出会いを細川さんは歌番組でこう振り返っています。
デビュー2年目の時、番組の収録で沖縄に行った際、仕事終わりに三橋美智也さんに食事に誘われ小料理屋へ行った細川さん。すると、お店に三橋美智也さんのLPレコードが置いてあり、細川さんがアカペラで歌ったところ三橋さんから『イイネ~』と。
気をよくした細川さんは続けて民謡を披露!すると『民謡も歌えるんだ、俺の弟子になりなさい』と言われ弟子入りしたそうです。
三橋さんとの取り組みが実ったと思われるこの曲は、紅白歌合戦で5回も歌われて、記憶にも記録にも残る作品となりました。
<望郷じょんがら>
細川さんも、この曲が醸し出すような日本人だから出せる哀愁と迫力を伝承していきたいと感じたことと思われます。
細川たかしの弟子一覧。一番弟子は杜このみ
細川たかしさん、は2023年現在3人の弟子を育てています。
それでは一番弟子から紹介していきましょう。
杜このみ(もりこのみ)
細川たかしさんの一番弟子、杜このみさんは2023年現在34歳。
2007年、18歳のときに「NHK民謡うたまつり」に出演したときに細川さんの目にとまり、弟子入りすることになりました。
2013年には「三味線わたり鳥」でデビューし、日本レコード大賞新人賞を受賞。
愛らしいルックスと芯の通った歌声で、すでにたくさんのファンを持つ人気者です。
オリコン演歌チャートで1位にランクされたこともあるんですよ。
その代表曲がこちら。
<くちなし雨情>
明るい発声に、民謡で鍛えた喉の強さを感じますが、同時にしっとりとした情緒も表現されています。
ぜひ、紅白歌合戦出場を目指して頑張っていただきたいですね。
ここで豆知識をひとつ。
細川たかしさんは、歌手や楽器の演奏家でその技量に惚れ込んだ方々と、舞台等でとても親しく交流を持ちます。
お弟子さんとそのメンバーを合わせて細川一門というそうです。
細川一門には、津軽民謡を惚れこんで青森を中心に活動されている民謡歌手のかすみさんという方がいます。
かすみさんと杜このみさんは、名前の語感が似ているので間違われることもあるかもしれません。
細川たかしさんの一番弟子はこのみさんです。
彩青(りゅうせい)
続いて、細川たかしさんの弟子となったの彩青さんは2023年現在21歳。
幼い頃から民謡を習い、11歳のときバラエティー番組「関ジャニの仕分け∞」でその歌声を披露することになります。
それを聴いた細川さんが可能性を感じ、5年間演歌を教え込んだという師匠と同じ北海道出身の秘蔵っ子。
そのデビュー曲がこちら。
<銀次郎旅がらす>
まるで、細川たかしさんのデビュー当時を思わせるどこまでも突き抜けるような歌声ですね。
映像を見れば、歌に加えて三味線と尺八まで弾きこなすことが分かります。
三味線と尺八は細川さんの勧めで習い始めましたそうです。
この曲で、姉弟子の杜このみさんと同じレコード大賞新人賞を獲得しました。
ここで、師匠細川たかしさんとの貴重な対談をごらんください。
当時18歳とは思えない落ち着きを感じる好青年ですね。
細川さんが彩青さんにかける期待の大きさが伝わってきました。
これからの活躍が本当に楽しみです。
田中あいみ(たなかあいみ)
細川一門のニューフェイスで、2021年にデビューしたばかりの田中あいみさんは2023年現在23歳。
レコード会社のオーディションで優勝し、デビューに向けレッスンに励んでいたあいみさん。
細川たかしさんとの出会いは、音楽ディレクターからの紹介だったそうです。
細川一門のなかでは珍しく、こぶしを使うことが少ない歌謡曲を得意にしているんですよ。
細川さんに歌がしっかりしていて雰囲気があると言わしめた彼女のデビュー曲がこちら。
<孤独の歌姫>
太く厚みのある歌声と、都会の寂しさを歌った歌詞に藤圭子さんを思い出しました。
カラオケでも簡単には歌えそうにないスケールの大きさがありますね。
演歌や歌謡曲では個性を出すことが難しいイメージがあるので、熱狂的なファンを生みそうな予感がします。
細川たかしの新弟子候補は11歳
若き才能が次々と花開きつつある細川一門に、新弟子候補が現れました。
2021年9月25日、あるテレビ番組の放送後、10歳で細川たかしさん公認の弟子となった女の子がいると話題になりました。
その番組は、テレビ東京で放送された「関ジャニ∞のTheモーツァルト音楽王No1決定戦」。
番組のなかで、カラオケの採点機能を使って歌手本人と、アマチュアの歌自慢が対決するコーナーがあります。
そこで、細川たかしさんと「北酒場」で対決したのが、2023年現在13歳の北島由維(きたじまゆい)さん。
細川たかしさんに勝利するまであと一歩だったその歌声がこちら。
この時、由維さんは細川さんは弟子になってほしいと言い、細川さんは弟子にしたいぐらいですと返答しました。
番組を見ていた視聴者が、公認の弟子になったと考えても不思議のない大人っぽい歌声ですね。
今のところ、由維さんは細川さんの弟子として歌手活動はしていません。
しかし、細川さんの印象には強く残ったでしょうし、彩青さんを発掘したのも関ジャニ∞司会の番組でした。
不思議な縁で、将来弟子になるということは十分考えられます。
細川たかしが一番弟子の結婚でみせた親心
2020年7月、細川一門に嬉しい出来事がありました。
細川たかしさんの一番弟子、杜このみさんが結婚と妊娠を発表したのです。
お相手は大相撲で大関まで昇った経験のある関取の高安晃さん。
細川さんとこのみさんが、高安関の所属する田子ノ浦部屋の激励会や祝勝会に顔を出すうち、2人が同学年と分かり打ち解けたとか。
なお、このみさんは2019年の時点で婚約していたので、授かり婚ではありませんよ。
その直後、師匠と弟子は揃ってお酒のイベントに参加しています。
細川さんは
「赤ちゃんができたことが、今の一番おいしいお酒だね」
と喜びを表しました。
細川さんとこのみさんは、実の親子のような関係だと分かりますね。
2023年現在のこのみさんは、第2子を出産し、育休中。
美声を再び聴けるのはもう少し先になりそうです。
復帰した時には、一門が賑やかになっていて戸惑うかもしれませんね。
一門と聞くと、上下関係が厳しいイメージがあります。
しかし、細川一門は厳しさのなかにも互いに尊重し合っている風通しの良さを感じました。
あいみさんが加入する以前のものですが、彩青さんのブログにこんな写真が掲載されています。
八代亜紀さんが司会を務める歌番組に、一門が揃って出演したときのものですね。
一門を大切に思う彩青さんの文章にほろっとさせられます。
ステージでは共演が実現していないこのみさんとあいみさん。
このみさんのブログに2人の交流が綴られていました。
すでに姉妹のような関係性ができているようで微笑ましいですね。
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