歌舞伎界の若きプリンスとして人気上昇中の尾上右近(おのえ うこん)さん。
歌舞伎役者と浄瑠璃太夫という二刀流はもとより、そのサラブレッドぶりも話題です。
尾上右近さんの父や兄をはじめ、家系図が気になりますね。
その中には昭和の大スター・鶴田浩二さんの名前もあるようです。
市川猿之助さんの代役を務めた『スーパー歌舞伎II ワンピース』についてもお送りします。
尾上右近の兄と父は清元!
尾上右近さんは、1992年5月28日、江戸時代から続く名門・清元宗家の次男として誕生しました。
父親は歌舞伎俳優ではありません。
清元とは江戸浄瑠璃の一派・清元節のことで、歌舞伎で多く使われる伴奏音楽。
男性の高音によるセリフ回しと三味線などの演奏でさまざまな感情を表現します。
8歳年上の兄・清元斎寿(きよもと さいじゅ)さんは三味線奏者。
セリフを担当する語り手ではなく三味線方を選んだのは、声質が合わず悩んでいたところ、三味線方に魅力を感じたからだとか。
2009年にはとてもめずらしい粘液性脂肪肉腫というがんを患い、余命3ヶ月の宣告を受けながらも克服したそうです。
父は七代目 清元延寿太夫(きよもと えんじゅだゆう)。
以前は本名の岡村菁太郎(おかむら せいたろう)名義で俳優としても活動していました。
大河ドラマ『新・平家物語』『風と雲と虹と』など多数のテレビドラマに出演しています。
尾上右近の家系図に名優・尾上菊五郎!
天皇と同じように、歌舞伎役者も男系男子が継ぐのが原則で、女系の男子は少ないですね。
尾上右近さんは、その数少ない女系の男子の一人です。
歌舞伎俳優の血筋は、祖母・多喜子さんから受け継いだもの。
多喜子さんの父は、大正から昭和にかけての名優・六代目 尾上菊五郎さんです。
尾上右近さんは尾上菊五郎さんの女系のひ孫にあたるわけですね。
歌舞伎俳優に憧れたきっかけも尾上菊五郎さんでした。
「尾上菊五郎」というと、寺島しのぶさん・尾上菊之助さん姉弟の父親を思い浮かべますが、当代は七代目。
尾上右近さんは、この七代目のもとで修業を積みました。
父・清元延寿太夫は故・中村勘三郎さんと従兄弟で、兄弟のように育ったそうです。
中村勘九郎さん・七之助さん兄弟と尾上右近さんは、また従兄弟の関係になります。
尾上右近の母方の祖父は鶴田浩二!
母方の祖父は、昭和の大スター・鶴田浩二さんです。
尾上右近さんの母親は鶴田浩二さんの次女・矢尋さん。
こちらも女系の男子になりますね。
母親の妹が、女優として活躍中の鶴田さやかさんです。
叔母と甥の間柄になりますが、顔だちが似ています。
尾上右近さんは、清元宗家、尾上菊五郎さん、鶴田浩二さんという三つの血筋のハイブリッドというわけです。
2018年1月には清元栄寿太夫(きよもとえいじゅだゆう)を襲名し、歌舞伎俳優と清本節の二刀流で本格的に始動。
師である七代目 尾上菊五郎さんの理解と激励に感謝しました。
両方できるお許しをいただき、本当にありがたい。
自分の中ではずっと続けてきたので違和感はなく、役がひとつ増える気持ち。
限界を超える挑戦を恐れず続けたい。
完全無欠のサラブレッドのように思えますが、ハンディキャップもありました。
それは、「歌舞伎役者の子ではない」ということ。
そのため、以前は知る人ぞ知る存在だったのも事実です。
猿之助の代役『スーパー歌舞伎II 』でブレイク!
チケット争奪戦となった『スーパー歌舞伎II ワンピース』。
2017年10月、公演中に負傷降板した市川猿之助さんの代役を見事に務め上げた尾上右近さんを、メディアは絶賛。
スター誕生だ。
市川猿之助が公演中に負傷し、新橋演舞場の10月公演「ワンピース」を休演したが、その代役の尾上右近が素晴らしい。
歴史的瞬間だ。
いきなりの主役抜擢でしたが、もともと3日のうち1回は昼の部で尾上右近さんが主演することになっていたそうです。
これは若手を育てる目的から、市川猿之助さんが松竹と交渉して実現したもの。
この采配が、思わぬ形で自身の危機を救うことになりました。
歌舞伎界の将来を見据えた猿之助さんの英断もすばらしいですね。
清本節の音色が身近に流れる環境で育った尾上右近さん。
清元の稽古を続けながらも歌舞伎にあこがれていました。
歌舞伎役者と浄瑠璃太夫の両立という前例のない挑戦を見守りたいと思います。
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