桃井かおりの伝説。松田優作・萩原健一・武田鉄矢・竹中直人とのエピソード

ハリウッド進出を果たした『SAYURI』以降は生活拠点をロサンゼルスに移し、活動のフィールドを広げている桃井かおり(ももいかおり)さん。

日本アカデミー賞、キネマ旬報賞、ブルーリボン賞といった名だたる賞の主演女優賞や助演女優賞に輝いてきた名女優です。

しかし一方で、その尖った個性や演技に妥協を許さない姿勢から、数々の業界伝説がささやかれているのも事実。

この記事では松田優作さん、萩原健一さん、武田鉄矢さん、竹中直人さんとのエピソードを中心にお送りします。

桃井かおりのプロフィール

本名:桃井かおり

生年月日:1951年4月8日

身長:162 cm

出身地:東京都世田谷区

最終学歴:女子美術大学附属高等学校

桃井かおり伝説その1。松田優作の演技を一喝!

国際政治学者の父を持ち、幼い頃からバレリーナになることを嘱望されていた桃井かおりさん。

小学校卒業後にロンドンへバレエ留学したものの、現実の厳しさを目の当たりにして挫折した過去があります。


帰国後にバレエはやめてしまい、演劇を志して文学座附属演劇研究所に入所。

20歳の時、田原総一朗さんが共同監督を務める『あらかじめ失われた恋人たちよ』で本格的な映画デビューを飾りました。

ところが、母が美容室の雑誌でヌード姿の娘を発見して卒倒。

父からは勘当を言い渡されてしまいます。

50年のキャリアの中で、『幸福の黄色いハンカチ』『もう頬づえはつかない』『ええじゃないか』『疑惑』などの映画はもちろん、『前略おふくろ様』『ちょっとマイウェイ』といったドラマの代表作も数多く持つ桃井かおりさん。

SK-IIのブランドアンバサダーとしても広く知られますが、90年代に放送されたチョコラBBのCMが強く印象に残っている世代もいるでしょう。

「世の中バカが多くて疲れません?」というセリフにクレームが殺到して「お利口」に差し替えられた、いわくつきのCMです。

松田優作さんは文学座の後輩でした。

初対面は打ち上げの席だったそうです。

第一印象は「痩せた栄養失調の犬みたい」。

少し怖いとも感じたようです。

二人が共演した1983年のドラマ『熱帯夜』は若い男女の逃亡劇を描いた、いわば和製ボニー&クライド。

今もカルト的な人気があり、2009年にはDVDがリリースされています。

芝居に妥協を許さない桃井さんは、撮影中に幾度となく松田さんと衝突していたようです。

相手が映画に重きをおいて、テレビドラマは手を抜いているように思えた桃井さんは、ある時ついに爆発。

「なめてんじゃないわよ、 真剣にやりなさいよ、映画もドラマも!」

このやりとりは実際にあったことで、演者としては正論以外の何ものでもありませんね。

文学座時代からの友人だった二人ですが、共演はこの1作のみというのが意外です。

若い頃は萩原健一と多く共演

一方、デビュー当初にたびたび共演していたのが萩原健一さんでした。

桃井さんによると、初顔合わせは石川達三のベストセラー小説を映画化した『青春の蹉跌』(せいしゅんのさてつ)。

二人の演技は高く評価され、萩原さんは『キネマ旬報』の最優秀主演男優賞を獲得します。

20代前半には腎臓結核を患い、片方の腎臓を摘出した桃井かおりさん。

『傷だらけの天使』で復帰しますが、この出演は萩原さんの強い要望でした。

『前略おふくろ様』では萩原さん演じる主人公・三郎のトラブルメーカーのはとこに扮し、お茶の間の注目を集めます。

2019年3月、盟友の突然の訃報を受けた桃井さんは、「青春をショーケンと一緒に過ごしました」とロサンゼルスから追悼コメントを発表。

仕事への姿勢にとても影響を受けたことや、同じ時を過ごせたことに感謝の意を表しています。

桃井かおり伝説その2。共演の武田鉄矢に怒り爆発!

心のうちでは「どうなのよ、この映画?」と不安を抱きながら撮影に臨んでいたという『幸福の黄色いハンカチ』。

ところが完成作品を見た桃井さんはご機嫌に。


天下の山田洋次監督に「上手ですね」と感想を述べたそうです。

同作は日本アカデミー賞やブルーリボン賞などの助演女優賞をもたらし、出世作に。

後年になって、お調子者の青年を演じた武田鉄矢さんを「許せなかった」とぶっちゃけた桃井さん。

撮影中に50回以上もNGを出して悩んでいた時、なぐさめてくれたのが武田鉄矢さんだったそうです。

怒る理由はないようにみえますが、「自分が調子がいいもんだから、図にのっていた」と桃井さん。

武田鉄矢さんは山田監督に演技をほめられていたそうですから、桃井さんとしてはおもしろくなく、いい気になっていると映ったのか
もしれません。

桃井かおり伝説その3。モビットCM降板の裏事情

桃井かおりさんの結婚報道に驚いて、「笑っちゃう」「すげえ」「式はやるんですかね?」などとコメントした竹中直人さん。

以前二人が共演していたモビットのCMは、そのコミカルさがウケて長寿CMになりましたが、突然桃井さんが降板してしまいました。

あるテレビ局関係者によると、桃井さんはアドリブを連発するタイプの女優で、それが台本や構成を無視することになってしまい、監督や他の出演者を困らせることもあるのだとか。

それでも実力派女優ということで映画やドラマの世界では許されてきたそうです。

ですが、CMは短時間で商品をアピールするのが最優先。


練りに練った構成をアドリブで崩されてはたまらないということでしょう。

降板理由は、桃井さんとCM制作スタッフの姿勢がかみ合わなかったというのが真相のようです。

桃井かおり伝説その4。監督に男女の営みを要求?

本格的デビュー映画の『あらかじめ失われた恋人たちよ』で、いきなり大胆な濡れ場を演じることになった桃井かおりさん。

共同脚本・共同監督を務めた田原総一朗さんから「普通にやって」と指示を受けるも、まだ男女の営みは未経験だったため、普通というのがわからないと田原さんに伝えました。

この話を田原さんが人に打ち明けたところ、「それは教えてくださいって意味だよ」と言われたことから、いつのまにか話が膨らんで、伝説として広まったようです。

ちなみに大島渚監督には「ばか野郎、なぜ指導しなかったんだ」と叱られたことも明かしています。

田原総一朗さんに男女の営みをおねだりしたという伝説は、桃井さんご本人が否定していますから真実ではないでしょう。

国際派女優となった今、映画監督としてもますます評価が高まっている桃井かおりさん。

2023年には72歳を迎えますが、これからも奔放なスタイルで躍進を続けていくことでしょう。


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