情感あふれるエネルギッシュな歌声から「ラテンの女王」と呼ばれ、名女優としても名を残した坂本スミ子(さかもとスミこ)さん。
世間を騒がせた夫・ 栗原玲児さんとの離婚劇をもう一度振り返ってみたいと思います。
また、シングル『ANNIVERSARY』がヒットした娘の石井聖子さんは2023年現在どうしているのでしょう。
坂本さんが芸能活動と並行して園長を務めていた幼稚園や、吉本新喜劇の女優と間違えられる理由にも迫ります。
坂本スミ子のプロフィール
本名:石井 寿美子(イシイスミコ）
生年月日:1936年11月25日
没年月日:2021年1月23日（84歳没）
出身地:大阪府大阪市東住吉区
最終学歴:プール学院高等学校卒業
坂本スミ子が夫・ 栗原玲児との離婚で男色趣味を暴露？
1983年に代役で主演した『楢山節考』で、姥捨山に捨てられる老婆の役作りとして前歯を4本削ったという逸話が今なお語り継がれている坂本スミ子さん。
仕事のため健康な歯にあえて手を加えて男優は過去に何人かいましたが、女優では筆者の知るかぎりこの方とマレーネ・ディートリッヒだけです。
この時、坂本スミ子さんはまだ40代でした。
若いもんらはしらんやろなぁ‥#楢山節考 #坂本スミ子 pic.twitter.com/q8b4DlVBgN
— クリーク🇯🇵 (@sueparadaisu) January 23, 2021
私生活では人気番組のキャスターや司会者を務めていた栗原玲児さんと1964年に結婚。
のちに栗原さんは芸能界を離れて実業家に転身していますが、年輩の世代はやはり司会者として認識が強いようですね。
#栗原玲児
8月3日に85歳で逝去。キャスター、司会者。NHKアナウンサーから民放に転じ『木島則夫モーニングショー』『スター千一夜』などのテレビ番組で活躍。妻は1973年に結婚した料理研究家の栗原はるみさん。テレビドラ『ザ・ガードマン』第260回「二人の妻を持つ夫」でのインタビュー役が印象的。 pic.twitter.com/U4jNBIDxrO— マヤの暦・人生の自由研究 (@syowa40stvdrama) August 8, 2019
わずか2年で破局した二人の離婚騒動は衝撃的なものでした。
当初の会見で説明されたのは、離婚の原因は妻にあるという夫の一方的な主張。
家庭を顧みなかった坂本さんに非があると栗原さんはくり返し、坂本さんは啞然とするばかりでした。
二人そろっての会見だったため、あらかじめ発言内容を相談していたのでしょう。
これに対し、坂本さんは我慢できなかったのか翌日に報道陣の前で反論。
セックスレスだったこと、夫に離婚を求められたこと、結婚後に夫が同性愛者と気づいたことを明かし、騒然となります。
その後、栗原さんは料理研究家の栗原はるみさんと結婚して子供ももうけていることから、男色趣味疑惑は消えたかのようにみえました。
ですが、当時の業界では栗原玲児さんが同性愛者であるという話は実際にあったようです。
一方の坂本さんは、離婚が影響したのか歌手として低迷。
営業回りをしていた時に医師の石井禮次郎(いしい れいじろう)さんと出会い、1969年に再婚。
石井さんは日本初の美容皮膚科「石井クリニック」を開設した皮膚科専門医学博士で、「SK-II」の開発にも携わった人物。
二人目の夫とは2014年に死別しています。
坂本スミ子の娘は『ANNIVERSARY』の歌手
1973年9月20日に誕生した娘の石井聖子さんは、石井禮次郎さんとの間に授かった一人娘です。
彼女は上智大学在学中の1996年、岡本真夜さんが手がけた『ANNIVERSARY』で歌手デビュー。
記念日をテーマにしたこの曲は結婚ソングとしても人気を呼びました。
母の「火」に対して「水」と例えられる透明感のある歌声は、作曲家の浜圭介さんも絶賛。
毎週土曜日、朝6時15分からOnAirされる小錦さんさんのラジオ番組「LEA LEA SATURDAY 」にゲスト出演させて頂きました！
明日18日と来週25日の二週にわたってお邪魔してます！
小錦さん、体も心も大きな素敵な方でした
2000年5月からは父が代表取締役を務めていた化粧品会社のエステサロン運営と化粧品開発を引き継ぎ、父の他界後は代表取締役に就任。
公式HPをみると2016年のデビュー20周年記念の楽曲『ORDINARY』を最後にシングルの配信がありませんが、おそらく歌手活動は完全にやめたわけではないのでしょう。
幼稚園教員のほか、レスキューダイバー、認定フェイシャルエステティシャンの資格も持っているため才媛にはまちがいありませんね。
園長を務めた幼稚園は夫の実家
1971年の『夜が明けて』のヒットで第一線に返り咲き、1983年の『楢山節考』はカンヌ国際映画祭のパルムドールを獲得して、女優として高く評価された坂本スミ子さん。
ところが、帰国直後に大麻取締法違反で書類送検され、表舞台から姿を消してしまいます。
1993年からは夫・石井さんの母の後を継いで、熊本市の聖母幼稚園・聖母幼愛園の園長を務め、幼児教育に力を注いでいました。
園は夫の実家であり、義母が病気で倒れたことで熊本市に転居したそうです。
園長になるにあたり、坂本さんは3年間猛勉強。
50代半ばにして、慣れ親しんだ芸能界から全く異なる世界に飛び込んだことになりますね。
ピーターかと？
ご冥福をお祈りします。#坂本スミ子 pic.twitter.com/qSumo7drFq— すみこま (@sumikomaa) January 23, 2021
ともに園を切り盛りしてきた職員は、誰とでもすぐに仲良くなれる不思議なオーラをもった人だったと語ります。
熊本地震で園舎が全壊した際は、チャリティーコンサートを開いて再建に奔走。
坂本スミ子さんは2021年1月23日、脳梗塞のため熊本市の病院で逝去しました。
棺を乗せた車が園の前に止まると、子供たちが賛美歌を歌いはじめ、スミ子先生は歌声に送られて旅立っていったそうです。
坂本スミ子が「吉本」で検索される理由は？
坂本スミ子さんと吉本に特につながりはありません。
にもかかわらず「吉本」で検索されるのは、 2019年2月に他界した元吉本興業所属の山田スミ子さんと混同されがちだからでしょう。
山田スミ子さんは吉本新喜劇で活躍し、キレ芸で人気を博した女優です。
『家政婦は見た！』にも長年レギュラー出演していました。
総婦長「相川て 言うてんのが 分からへんのんかぁぁぁ～っ！」
ヾ(*`Д´*)ノ"#カーネーション 第141回#あっちこっち丁稚#山田スミ子 pic.twitter.com/YU239msC1i
— 岸和田おやじ (@kishiwada_oyaji) September 15, 2014
吉本新喜劇には、坂本スミ子さんと勘違いされる可能性のある方がもう一人。
それは2017年2月に他界した元祖マドンナ女優の中山美保さんです。
彼女は坂本さんと同じプール学院高校卒業。
三人は2017年から2021年の間に亡くなっており、時期も1月から2月にかけてと似通っていることも混同を招く一因かもしれません。
園児たちは、がんばって歌ってきた自分に神様がくれたご褒美と笑っていたという坂本スミ子さん。
子供たちに無償の愛を注いだたくましさにもラテン魂を感じますね。
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