三菱財閥の創業者として巨万の富を築き上げた実業家・岩崎弥太郎(いわさき やたろう)。
今回は彼の経済力の大きさがうかがえる、歴史的な観光スポットをご紹介します。
まずは邸、生家、庭園について確認し、東京の上野にある庭園と高知の安芸にある生家周辺のおすすめ名物を見ていきます。
併せて東京の駒込にある六義園についてもご紹介しましょう。
岩崎弥太郎のプロフィール
本名:岩崎弥太郎
生年月日:1835年1月9日(天保5年12月11日)
死没:1885年2月7日
身長:推定約174cm
出身地:土佐国安芸郡井ノ口村一ノ宮(現在の高知県安芸市井ノ口甲一ノ宮)
岩崎弥太郎の邸、生家、庭園は東京と高知に存在
弥太郎の三菱財閥は1877年(明治10年)、西南戦争に社船38隻を軍事輸送に使い、政府軍を援助しました。
政府軍の勝利後、三菱財閥は功績によって金一封や銀杯を下賜されます。
海運業で大きな利益を得た弥太郎は、西南戦争の翌年に複数の邸と庭園を購入しました。
このとき購入したのが、上野の江戸屋敷、深川清澄の屋敷、駒込の庭園の3つです。
上野の江戸屋敷は高田藩の榊原家が所有していましたが、明治初期に旧舞鶴藩主の牧野弼成が購入。
その後、弥太郎が買い取り、今では旧岩崎邸庭園として一般公開されています。
岩崎弥太郎を知ってから、よく行ってたなぁ。10年以上前は月一で行ってた。旧岩崎邸庭園。好きなんだよねー、古い格式ある洋館。最近行ってない pic.twitter.com/QqlxdaFwNI
— 川上大樹/11校舎4ブランドの塾EIMEI-g代表/このアカウントは塾経営の反省と自慢と独り言 (@hirokikawakami) June 5, 2021
深川清澄の屋敷は、豪商・紀伊國屋文左衛門の屋敷でしたが、享保年間に下総関宿藩主・久世家の下屋敷になります。
明治期には荒廃していましたが、弥太郎が買い取り、庭園を造りました。
庭園は深川親睦園と命名され、邸宅も建てられたものの、邸宅は関東大震災で焼失。
整備されたのち清澄庭園として公開され、ツツジや広い池を楽しめるスポットになりました。
清澄白河駅の近くにある清澄庭園へ。江戸時代、岩崎弥太郎の岩崎家によって整備された庭園。
お散歩にちょうどいいです。池にカメがめっちゃたくさんいます🐢
暑かったのでゆっくり写真は撮らずに脱出。 pic.twitter.com/53YE51Vjah— さかな(その他) (@eki_sakana) September 7, 2019
駒込の庭園は、六義園として有料公開されています。
六義園については、人気の観光地のため、のちほど詳しく見ていきましょう。
弥太郎が購入した邸と庭園はいずれも東京にありますが、高知にも弥太郎ゆかりの観光スポットがありました。
高知県安芸市内の住宅地にある、弥太郎の生家です。
太平洋沿岸の国道55号で高知市方面へもどる途中に安芸市の岩崎弥太郎生家に立ち寄り。スリーダイヤ発祥の地。 pic.twitter.com/gtYqcsOwrr
— プチ (@tubamego) May 3, 2019
代々、安芸国虎の家臣だったとされる岩崎家。
山内氏が土佐に入国した時代に、農業を営むようになります。
生家は、弥太郎の曽祖父・弥次右衛門が、1795年(寛政7年)頃に建築したそうです。
およそ30坪の藁葺きの平屋で、今でも茶の間や庭、芋貯蔵穴が保存されています。
土蔵の鬼瓦には、家紋であり、三菱財閥のマークの原型とされる「三階菱」が装飾されています。
岩崎弥太郎生家の土蔵。鬼瓦と白壁に注目。
岩崎弥太郎像。
全体的にもう少し岩崎弥太郎に関する展示があると良かったな。#岩崎弥太郎生家 pic.twitter.com/rSQYmC6kw8
— 六郷橋から (@ishigakikoguthi) January 27, 2019
さらに生家前の駐車場には、3.3メートルもの巨大な弥太郎の銅像があります。
#安芸市 の岩崎弥太郎生家の駐車場にある
岩崎弥太郎の銅像✨像の高さは3.3メートル、台座の高さ1.1メートル◝(⁰▿⁰)◜
和服姿で迫力ある出で立ちの銅像です!#kochi_tabi pic.twitter.com/yVrPIgv8My— こうち旅広場(高知の観光情報) (@kochi_tabi) January 2, 2021
銅像を見上げるだけでも、彼の存在の大きさを感じられるでしょう。
上野はあんみつ、高知はちりめんが名物
弥太郎ゆかりの観光スポットでとくにおすすめなのが、上野の旧岩崎邸庭園と、高知の岩崎弥太郎生家です。
旧岩崎邸庭園。
湯島池之端の高台にある三菱岩崎家の本宅跡。設計ジョサイア・コンドル。ベランダのタイルはミントン、お手洗いはロイヤルドルトン製。来客用の洋館も素敵ですけど、家族用という和館も風情があっていいですね。庭が整備中だったけど、どんな感じに変わるのか楽しみです。 pic.twitter.com/RQDm5K0jc3— マサル☆ (@masarutak) June 5, 2021
上野の旧岩崎邸庭園が完成したのは1896年(明治29年)。
邸は弥太郎の長男・久彌の本邸として、鹿鳴館の建築家だったジョサイア・コンドルの設計で造られました。
今は当時の3分の1の敷地となりましたが、立派な洋館と和館、撞球室が現存しています。
ジャコビアン様式の繊細な装飾を楽しめる歴史的建造物のため、これまで多くの観光客が訪れてきました。
また旧岩崎邸庭園の名物が、邸内のお茶屋で販売されているあんみつです。
旧岩崎邸庭園のお抹茶席では、涼しげなメニューを販売しています。
クリーム杏あんみつ680円。上品な杏がお口の中で
爽やかな風味を感じさせますよ!!
ぜひ、お越しの上、ご賞味ください。#甘味 #Japanese #Japanesesweets #杏 #和館 pic.twitter.com/XEBBMBXeFD— 旧岩崎邸庭園 (@kyuiwasakitei) August 6, 2018
2年振りのあんみつ
やっぱりあんみつは喫茶席でいただくのが一番美味しいです
こちらは旧岩崎邸庭園になります pic.twitter.com/DPNjdBS0a6— たま (@sawami35) June 4, 2021
湯島に行ったのでふらっと旧岩崎邸庭園に。ほぼ貸切で洋館の好きなデザイン各所を堪能してきました💕私のお気に入りは2階の可愛い婦人客室。ピンク地に緑と白と紫使ったお花と葉っぱの紋様のクロスが本当に素敵で。1階の客室の天井の刺繍絵もため息もの。広い芝生もクリームあんみつも最高でした✨ pic.twitter.com/Ev2O1H75AB
— maki (@makihappy0715) July 4, 2020
美しい邸と庭園を楽しみながらあんみつを食べる時間は、至福のひとときになるでしょう。
また高知の安芸にある弥太郎生家周辺には、「廓中(かちゅう)ふるさと館」があります。
ちりめん丼やちりめんパスタを楽しめる食事処で、生家から車で6分ほどの距離にあるそうです。
高知県安芸市にある「廓中ふるさと館」に行った。ちりめん丼や土佐ジロー親子丼がウリなのかな?高知と言えばの鰹のタタキ、他に茄子のタタキもあるので是非ご賞味を。近くには三菱創始者岩崎弥太郎生家、野良時計等の地味ではあるが観光もできる pic.twitter.com/8XHA61TOJf
— あったか高知 (@tosa0kochi) March 20, 2016
歴史を感じるだけでなく、おいしい名物も味わってこそ、観光の楽しさも増すものです。
上野の庭園と高知の生家を訪れた人は、ぜひ名物料理も楽しんでみてください。
駒込、六義園を購入し復旧
東京都の駒込にある六義園もまた、弥太郎ゆかりの観光地として人気のスポットです。
雨の後に晴天が続き、草木がいきいきとしています。#休園中 #ツイッターで楽しむ庭園 #庭園 ##tokyo #Japan #garden #サツキ pic.twitter.com/Tn7GoMvWnP
— 六義園 (@RikugienGarden) May 29, 2021
元々は5代将軍・徳川綱吉の側用人・柳沢吉保が、下屋敷として造った大名庭園でした。
柳沢は約2万7千坪もの平坦な土地に丘と池を造り、7年かけて回遊式築山泉水庭園を完成させました。
しかし明治維新後は荒廃してしまったため、弥太郎が購入し整備します。
六義園は赤煉瓦の塀で囲まれ、震災や戦災も免れて、造園時の姿のまま現在まで保存されています。
都の名勝に指定される観光地ですが、カモやニシキゴイの盗難が多発したため、無料から有料化しました。
有料とはいえ、一般300円の安さで見学可能な六義園は、都心にありながら豊かな自然を楽しめるスポットです。
弥太郎ファンはもちろん、歴史に関心がないという人でも、気軽に楽しめる景勝地といえるでしょう。
ぜひ弥太郎ゆかりの場所を巡る旅を通し、歴史ロマンを肌で感じてみてくださいね。
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