竹中直人(たけなかなおと)さんはシリアスからコメディまでこなす仕事を選ばない役者というイメージがあります。
そんな彼は若い頃面白さを活かして芸人として活動していたようですが、どんな活動をしていたのでしょうか。
また得意芸、笑いながら怒る人がどのように生まれたのかや、意外に評判が悪いといわれる性格についても調べて考察してみました。
竹中直人のプロフィール
本名：竹中直人
生年月日：1956年(昭和31年)3月20日
身長：168cm
出身地：神奈川県横浜市金沢区
最終学歴：多摩美術大学美術学科デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業
所属事務所：レディバード
竹中直人は若い頃2つの顔を持っていた、ブレイクを果たしたあの作品とは
竹中直人さんといえば幅広い役柄をこなす俳優。
60代になる今は渋いおじ様という印象も強いですが、若い頃はどのような活躍をしていたのでしょうか。
プライベートの話題とともに調査してみました。
個性派脇役とコメディアンを両立、出世作『秀吉』は大ヒット
竹中さんは若い頃、俳優と芸人の二足の草鞋を履いていました。
(´･Д･)」竹中直人の若い頃ぬまたんにめっちゃ似てるな顔も芸風も pic.twitter.com/HToOX1Xv5t
— おじぃ (@masatosama0418) September 14, 2020
若い頃の竹中さん。
この頃はまだトレードマークであるスキンヘッドではなく普通の髪型です。
強めの目力などは昔から変わっていませんね。
学生時代は多摩美術大学でグラフィックデザインを学んでいた竹中さん、大学在学中から俳優を目指し劇団俳優座に入ります。
その一方で出演したお笑い番組のオーディションコーナーではコメディアンとしての才能を評価され、デビューのきっかを掴むことに。
そのため若い頃の竹中さんといえば役者と芸人をかけもちして暮らしていたと言えます。
80年代半ば頃から映画やテレビに出演を重ねキャリアを積んでいく竹中さん、91年には『無能の人』で念願の映画監督デビューを果たしています。
そんな彼の役者としての出世作は何と言っても『秀吉』ではないでしょうか。
1996年主演したNHK大河ドラマ『秀吉』は平均視聴率30.5％、最高視聴率37.4％の大ヒット作に。
ご本人ははじめ大河の主役のオファーが来たことがにわかには信じがたかったといいます。
というのも大河の主役というのは2枚目が抜擢されることが多いためだったそう。
俺が主役？ 何かの間違いだろう
そんな驚きとともに引き受けた大役ですが、ふたを開けてみると作品は歴代の大河ドラマの中でも高視聴率をマークする大きな話題作に。
ドラマのヒットと共に俳優としての竹中さんの知名度やステータスが一気に押し上がりブレイクを果たしました。
大河「秀吉」、歴代大河ドラマの中でも屈指の人気作で、特に主人公秀吉を演じた竹中直人、信長を演じた渡哲也の強烈な存在感は、歴代「秀吉・信長」の中でも最高クラスと讃えられているのだが、 pic.twitter.com/5EOLelZqW3
— SOW＠ (@sow_LIBRA11) April 15, 2022
美保純と熱愛も
今では結婚し2人の子どもの父親でもある竹中さんですが、1985年ごろにはタレント・美保純さんと真剣交際していました。
彼らは1984年の映画『ロケーション』での共演がきっかけで知り合いに。
はじめは他の共演者を交えてグループで仲良くしていたようです。
そうして一緒に時間を過ごすうちに親密になっていった2人、結婚を考えるほど真面目に付き合いはじめます。
2人の関係は1985年に週刊誌にスクープされたのですが、その時双方が堂々とアツアツな交際を認めたことを覚えている方もいるかもしれません。
そのように順調に交際をしていると見られていた2人ですが、結局は破局。
詳しい事情や経緯は明かされていませんが、結婚直前というところで美保純さんが別れを持ち出したというのが大方の見方のようです。
その後竹中さんは89年に出会った元アイドル・木ノ内みどりさんと90年に結婚。
2023年現在も幸せに暮らしているようです。
竹中直人の「笑いながら怒る」ネタはどうやって生まれた
竹中直人さんといえば「笑いながら怒る」という一風変わった特技があります。
初めて聞くと簡単じゃないのかと思われる方もいるでしょうが、挑戦してみるととても難しく彼の凄さを痛感していただけるはずです。
今では彼の十八番として知名度も高いこの芸ですが、もともとは大学時代に生み出されたネタなのだそう。
幼少期両親と映画館を訪れていた経験から映画に興味をもった竹中少年、高校時代から自作の映画を作るようになったと言います。
多摩美術大学の学生時代には「映像演出研究会」に入り映画を製作していました。
そんなある時8ミリフィルムで映画を撮ったのですが、少しだけフィルムに余りが出ます。
そこで短編映画『首振り地蔵の怪』という作品を作ったのだそう。
内容はタイトル通りお地蔵様が首を振って笑うというものだったようですが、完成した作品は仲間たちに馬鹿にされてしまったのだとか。
その時に笑いながら「ふざけんじゃねぇ、コノヤロー」と言ったところ、皆の大爆笑を誘う結果に。
これが60代になった今でも竹中さんの有名持ちネタとして名高い「笑いながら怒る人」が誕生した瞬間だったのです。
お笑いネタとして考えて生み出されたのではなく、せっかく撮った作品を笑いものにされた時の素の気持ちがこもったネタだったようです。
竹中直人が面白いのは元芸人だから?
竹中直人さんは幅広い役柄をこなす演者ですが、コミカルなイメージが強いという方が多いかもしれません。
それもそのはず、昔芸人として活動していた過去があるのです。
俳優より先にコメディアンとして才能を開花させた竹中直人さんの若い頃を見てみましょう。
1977年に人気番組『ごんざNOW!』の「素人コメディアン道場」で第18代チャンピオンに輝くとその後は日本テレビ『TVジョッキー』の素人参加型コーナーで注目を集めます。
83年にプロダクション人力舎・玉川善治さんから声を掛けられテレビ朝日『ザ・テレビ演芸』の「飛び出せ!笑いのニュースター」というオーディションコーナーに出演。
その結果見事グランドチャンピオンに選ばれデビューのきっかけをつかんだのです。
この番組は辛口な批判で知られる横山やすしさんがMCを務めていたのですが、竹中さんはその横山さんからも称賛を受けたといいます。
今では俳優としての地位を確立していますが、芸人としての才能もずば抜けたものがあったということでしょう。
ちなみにこの頃の竹中さんは劇団青年座で俳優の道に進んではいましたが、役者だけで一生食べていくのは難しいと感じていた時期でもあったようです。
なので役者だけでなくお笑いの方面にも挑戦したことは生き残るための手段だったのかもしれませんね。
こうしてコメディアンとしての人気を獲得した後はお笑い番組への出演を重ねながらシティーボーイズ・いとうせいこうさん・宮沢章夫さんらと演劇ユニット「ラジカル・ガジベリビンバ・システム(RGS)」を結成。
コメディアンとしては『東京イエローページ』、『竹中直人の恋のバカンス』、『デカメロン』など彼が中心のコント番組も制作されました。
その一方では映画やドラマなどに出演を重ねており、芸人に専念したというよりは役者とお笑い業を両立させていたといったところです。
竹中直人は性格が悪い?
コンスタントな活躍を続ける人気俳優である竹中さんですが、一部では「嫌いな俳優」として名前があがることもあるようです。
有名俳優は性格が悪いのだろうかと思って調べてみましたが、性格に問題があるというよりは世間が持つイメージと素のギャップが大きいということのようです。
竹中直人さんは役柄でコミカルな役をこなすことも多く、また「笑いながら怒る人」の芸で知られるほど「明るく面白い人」というイメージが強い方。
それなのにバラエティなどに出演した際、「意外とノリが悪い」、「あまりおもしろいことを言わない」と感じる人が一定程度いるようなのです。
そのため陽気で楽しいイメージを裏切られたと感じ、「意外と性格が悪いのでは」といった印象を持つ人が存在するようです。
確かにテレビなどで見かけるイメージでは「陽キャラ」な印象ですが、実際の彼はどちらかと言えば「陰キャラ」なのではと思わされるエピソードかあります。
例えば彼が得意とするモノマネ芸ですが、これを始めたきっかけは少年時代に遡ります。
当時とても内気な少年だった竹中少年は、それを克服すべくモノマネを練習しはじめたそう。
それによって同級生から注目されるようになったというので練習した甲斐はあったようですね。
このエピソードから言えることは、もともと明るく陽気なタイプというわけではなくモノマネは彼にとってサバイバル技術のようなものといったことです。
また様々なインタビューなどでの発言を見ていても、有名芸能人として人気を集める今でも根は繊細でシャイなのだと思わされる発言がよく見られます。
だいたい人生なんて、傷を重ねて生きていくことだろうと思うし、その中にちょっと喜びが入って来るだけだと思うので。
どんなに普段明るくしていてもやはり根は繊細ネガティブな方なのだなということが読み取れますよね。
他のインタビューでも「どうせ俺なんか」と考える傾向が強いことなど、自身の「陰キャラ」体質をさらすこともしばしば。
そういう繊細な神経を持っている彼だからこそ作品の中で色々な人の感情を表現することが出来るのかもしれません。
繰り返しになりますが竹中直人さんは意外と性格が悪く好感度が低いといった評判は一部には確かに存在しています。
しかし実際のところ、性格の良しあしというよりも世間の持っているイメージと実際の彼の性格にはギャップがありその差に戸惑う人もいると言ったほうが正確かもしれません。
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