古典芸能に造詣の深い歌人・馬場あき子(ばば あきこ)さん。
朝日歌壇などでは選者として、新たな才能の発掘にも尽力しています。
今回は馬場さんの家族情報を、子供、父の詳細から見ていきましょう。
また能への情熱、歌誌「かりん」についてもご紹介します。
馬場あき子のプロフィール
本名:馬場暁子
生年月日:1928年1月28日
身長:不明
出身地:東京都
最終学歴:日本女子専門学校国文科(現在の昭和女子大学)
馬場あき子の家族。歌人の夫と子供。父について
まず馬場さんの家族から、子供、父を見ていきます。
馬場さんは同じく歌人の岩田正さんと結婚。
2017年、夫が93歳で心不全により亡くなるまで長年を共に過ごしました。
しかし意外なことに、1963年に突如夫の元から家出したことがあるそうです。
夫の家族の言いなりになるだけの生活は嫌だったのかもしれません。
その後は訳あり物件など安い家や友人の家を転々としたといいます。
政治活動では左翼寄りの人々とデモに参加するなど、アクティブな女性だからこそ、色々と冒険したかったのでしょう。
夫婦に子供がいるかどうか情報はありません。
ただ子育てに励むよりは、自身のやりたいことに時間を割きたいと考え、子供を作らなかったのかもしれませんね。
馬場さんの父は馬場力、母は静子という名前でした。
母が病弱で、6歳の時に死去したため、8歳までは祖母に育てられました。
父の再婚で継母ができてからは、彼女のもとで育ったそうです。
力がどんな男性だったか不明ですが、娘が歌舞伎や歴史に熱中したことを考えると、文学に造詣が深い人だったのかもしれませんね。
馬場あき子の能への情熱
次に馬場さんの能への情熱を見ていきましょう。
歌人としてだけでなく、『鬼の研究』や『源氏物語と能』など、能を扱った評論でも高く評価されています。
室町時代、世阿弥が確立した伝統芸能である能。
人間の情念や無念を高雅な舞で表現する魅力的な芸術であり、今でも根強いファンが多い印象があります。
馬場さんは能を鑑賞するだけでなく、1947年から喜多流宗家の喜多実さんに師事し、実際に謡や舞を教わったそうです。
能を単なる伝統芸能ではなく、文学としても評価すべきと考え執筆した『能・よみがえる情念』では、文学とのつながりも含め解説。
馬場あき子さんの「能 よみがえる情念」は、とてもわかりやすいです。入門にもお勧め。
— かずこ (@peace_mam) May 13, 2010
源氏物語が題材の演目があるなど、確かに文学的要素の多い芸能ですね。
能初心者にもわかりやすい馬場さんの語り口は好評で、能の手引書としておすすめです。
さらに『晶子みだれ髪』や『小野浮舟』など、新作能の製作も手掛けています。
能を研究するにとどまらず、自ら上演に携わる程ですから、能にかける情熱は並々ならぬものなのでしょう。
幼い頃は歌舞伎に夢中だったという馬場さん。
しかし娯楽的な歌舞伎よりは、より文学的な能に惹かれるようになったのかもしれません。
大学で国文学を学び、短歌の世界に生きてきたからこそ、文学的な芸能である能を研究することに決めたのでしょう。
馬場あき子とかりん
最後に馬場さんと歌誌「かりん」との関係を見ていきます。
「かりん」は短歌結社である歌林の会が発行しています。
歌林の会は馬場さんと岩田さん夫婦によって設立されました。
1973年「かりん」が創刊され、数多くの一流歌人を輩出してきたそうです。
会員になると短歌や論文を投稿でき、編集委員の選考に通った作品は、紙上に掲載されます。
全国大会、歌会、忘年会などのイベントも充実していて、他の歌人と交流を深めることもできるようです。
かりんは発行人馬場あき子先生、編集人坂井修一さんの結社です。自由な雰囲気のなか、お互いいいところを伸ばし合おうみたいな雰囲気があります。月1で東京歌会があり編集委員の方が多く参加され、濃厚な評をしてもらえます。勉強会やスイーツを食べる会もあります。#各結社語り
— マルタン (@MarutanTakuya) January 31, 2020
「かりん」は有名歌人の馬場さんが主宰する歌誌ですから、選考基準は厳しそうですね。
しかし実力試しをしたい人には最適な発表の場ではないでしょうか。
後進育成に尽力する馬場さんの心意気がうかがえる取り組みといえるでしょう。
短歌と能への情熱を追求し続け、後進に受け継がせてきた功績は大きいでしょう。
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