戦後の日本映画界を代表する女優であり、長きにわたって映画・ドラマ・舞台の第一線で活躍した若尾文子(わかおあやこ)さん。
ソフトバンクのCMでは、コミカルかつシュールな世界観をさすがの貫禄で演じて若い世代にもファン層を広げました。
2024年現在はどうしているのでしょうか。
私生活の噂では、住んでいるマンションが超大物だらけといわれていますが、居住者にはどんな顔ぶれがいるのでしょう。
また着物を美しく着るための秘訣や性格についてみていきます。
若尾文子のプロフィール
本名:黒川文子
生年月日:1933年11月8日
出身地:東京府東京市豊島区(現:東京都豊島区)
最終学歴:宮城県第二女子高等学校(現:宮城県仙台二華高等学校)中退
若尾文子の現在
若尾文子さんは、日本映画界を代表する女優として長年活躍してきた方です。
90歳を超える現在も、その存在感は健在ですが、近年の活動状況には変化が見られます。
近年の活動と変化
若尾さんの近年の活動は、以前と比べると減少傾向にあります。
映画への出演は特に少なくなっており、その理由の一端が本人のコメントから垣間見えます。
「今さら普通のおばあさん役なんて、つまらないもの。鬼ババアみたいな役だったら考えるわ」というコメントからは、役柄に対する若尾さんの強いこだわりが感じられます。
単に高齢者の役を演じるだけでは満足できず、自身の演技力を存分に発揮できる挑戦的な役柄を求めていることがうかがえます。
しかし、映画出演の機会は減少しているものの、若尾さんは完全に表舞台から姿を消したわけではありません。
2020年には「若尾文子映画祭2020」が開催され、若尾さん自身もコメントを寄せています。
このイベントでは、若尾さんの貴重な音声インタビューも公開されました。
また、テレビドラマへの出演も時折あります。
2015年には「居酒屋もへじ4 -恋という字-」に出演しており、この作品が比較的近年の出演作の一つとして挙げられます。
若尾さんは現在、映画やテレビドラマへの出演よりも、自身の経験や思いを語る機会を大切にしているように見受けられます。
「若尾文子映画祭2020」でのコメントでは、「仲間たちと懸命に作り上げた作品は今でも私の大切な宝物です」と述べており、過去の作品への愛着と誇りを感じさせます。
このような活動の変化には、高齢による体力的な制約も影響していると考えられます。
しかし、それ以上に、若尾さん自身の芸術に対する真摯な姿勢が、出演作品の選択に大きく影響しているようです。
若尾さんの近年の活動は、以下のようにまとめることができるでしょう。
- 映画出演の減少
- 挑戦的な役柄への強いこだわり
- 映画祭などのイベントへの参加
- 過去の作品や経験を語る機会の重視
- 時折のテレビドラマ出演
これらの活動を通じて、若尾さんは日本の映画界や芸能界に大きな影響を与え続けています。
その存在は、単なる女優としてだけでなく、日本の映画文化の生き証人としても重要な意味を持っているのです。
若尾さんの現在の活動は、量的には減少しているものの、質的には深い意味を持っています。
それは、芸術への真摯な姿勢と、自身の経験を次世代に伝えようとする姿勢の表れだと言えるでしょう。
今後も、若尾さんの活動や発言に注目が集まることは間違いありません。
彼女の存在自体が、日本の映画史や演劇史を体現しており、その一言一句が多くの人々に影響を与え、日本の芸能界や文化全体に新たな価値をもたらし続けることでしょう。
若尾文子は大物と同じマンション
2007年に夫の黒川紀章さんと死別し、未亡人となった若尾さんは、それまでのマンションが独りで暮らすには広くなり、老朽化が進んだこともあって引っ越しをすることに。
その時に選んだ物件が2024年現在暮らしているマンションです。
テレビプロデューサーの石井ふく子さんや女優の奈良岡朋子さんも住んでいることで話題のこのマンション。
彼女たちだけでなく、2019年に他界した京マチ子さんもかつての住人でした。
ビッグネームの3人が同じマンションに集まった経緯を振り返ると、まず奈良岡さんが新聞の広告で見つけて石井さんにすすめ、モデルハウスを見に行った石井さんが即決。
そのあとに奈良岡さんが越してきて、若尾さんは不動産関係者の紹介で決めたとのこと。
3人とも独り暮らしということで、お正月には石井さんの部屋に集まってお祝いをするのが恒例になっているそうです。
大物プロデューサーに大物女優という豪華すぎる顔ぶれですが、女子会トークに花を咲かせることもあるのでしょう。
マンションは24時間対応の有人管理サービスがあり、近くには区役所、郵便局、病院も。
これらの条件に該当する高層高級マンションとして、千代田区の東京パークタワーと中央区の銀座タワーが挙げられています。
ソフトバンクのCMで再ブレイク!
2010年からはソフトバンクのCMに登場し、白戸家のお父さんの母・文子おばあちゃんを演じた若尾さん。
白戸家シリーズは2007年6月にスタートし、CM好感度調査でも常に上位をキープ。
お父さんの故郷、福井県の一乗谷に住む文子おばあちゃんは、息子より孫を大事に思い、50歳年下の男性と再婚するなど、おちゃめで魅力的なキャラクターです。
このキャラクターが「大女優・若尾文子」を知らない平成世代にも人気を呼んで、「あやや」の愛称で親しまれるようになりました。
これまでのキャリアで若尾さんが演じてきた役柄は純粋無垢な淑女から悪女まで、とにかく振れ幅が大きいです。
出演映画を観たことのない若者たちにも訴えかける何かがあったということでしょう。
これを機に、若い世代が良質な日本映画に触れる機会が増えればすばらしいことだと思います。
若尾流の着物の着こなしとは
着物姿の美しさから海外での人気も高い若尾文子さん。
そもそもひと昔前の日本映画は女優の着物着用率が高いのですが、それを差し引いても若尾さんは着物姿の印象が強く、洋装のイメージが希薄です。
個人的な主観ですが、「着物姿が絵になる大女優」というと真っ先に思い浮かぶのがこの方です。
その着こなしはまさにお手本にしたいところ。
『女は二度生まれる』風俗や風刺を巧みに織り交ぜる川島監督の奔放さが際立つ作品。多くの男に弄ばれる不見転芸者・小えんを敢えて悲劇的に見せず、天然な女性の可愛らしさでサラリと魅せる。個性派・倉田マユミさん、山岡久乃さんとのバトルでキレる若尾さんもコレまたキュート(笑)#若尾文子映画祭 pic.twitter.com/D3EC0MqO2a
— markdad (@markdad139) October 18, 2020
銀幕のなかの女優たちの着物の着こなしを研究した『着物女のソコヂカラ』という本には、若尾さん流の着付けや着こなしの秘訣がご本人の言葉で紹介されています。
着物姿で自由に動けるようになるには、まずは着物を身につけて動く練習をすること。
常に背筋を伸ばすこと。
背筋に気をつけてさえいれば、衿が多少崩れても見栄えが悪くならないこと。
「着物を着こなす」というのは単に着ることではなくて、着物姿で自然に動けるようになった時が出発点であること。
日常生活から着物が消えてしまった今どきの女性にとっては、往年の日本映画は生きたお手本の宝箱といえそうです。
若尾文子は家事もしっかりこなす性格
若尾文子さんは過去に自身の性格について語ったことがありました。
子供の頃はおとなしく、学校でもほとんどしゃべらず読書ばかりしていたため、ついたあだ名は「石仏」。
女優を志した理由は、読書をすると主人公の気分になれるのと同じように、自分ではない誰かになりたかったから。
「あなたには白と黒が似合う」と夫に言われてからは、私服はほとんどモノトーン。
生まれて初めて料理をしたのも黒川さんのためでした。
再婚後は仕事をセーブして主婦業に努め、夫に尽くしていたという若尾さん。
妻として、夫の健康を最優先していたことがうかがえます。
昭和の大女優である若尾さんが「犬のお母さん」という奇抜な役を演じることに抵抗はなかったのかが気になりますが、意外にも「面白い」と思ったとのこと。
文子おばあちゃん役はオファーを断る女優もいそうですが、若尾さんは快諾したそうです。
日本映画の全盛期には大映の看板女優として一時代を築いた若尾文子さん。
ソフト化されている作品が多いことも、その人気の高さの証明といえるでしょう。
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