ヒット漫画『天然コケッコー』で知られる漫画家のくらもちふさこさん。
2018年のNHK朝の連続テレビ小説『半分、青い。』では、くらもち作品が劇中に登場し、話題となりました。
脳腫瘍を患ったという情報がありましたが、今も病気で苦しんでいるのか確認します。
また集英社「別冊マーガレット」でデビュー以来、手塚治虫文化賞に輝くなど、高く評価されてきたくらもち作品の特徴をまとめます。
併せて、一流漫画家となるまでの経歴を見ていきましょう。
くらもちふさこのプロフィール
愛称:ふーちゃん
本名:倉持房子
生年月日:1955年5月14日
身長:不明
出身地:東京都渋谷区
最終学歴:武蔵野美術大学中退
くらもちふさこは脳腫瘍を発症、病気は完治
くらもちさんは2023年にデビュー51周年を迎えます。
活動の集大成として、2019年には初の自伝『くらもち花伝 メガネさんのひとりごと』を出版しました。
恐縮にも「くらもち花伝」お送り頂きました!
これは「文藝別冊くらもちふさこ」や「くらもち本」を読んだ人にも強くお勧めしたい。ご本人による全作品解説は必読。実は私、蘭丸団の名付け親。そのことも少し書かれてて、もったいないお言葉も。えへ( 〃▽〃)
漫画家目指して創作に悩む人も読んでね。 pic.twitter.com/Fi1fFVogKS— 笹生那実 『薔薇はシュラバで生まれる』発売中。冬コミは12/30「三原順ファンPARTY」で参加 (@sasounami) February 26, 2019
同作では、脳腫瘍の手術を受けたことを明かしており、活躍の傍ら闘病生活を送っていたことが分かりました。
視神経が脳腫に圧迫された結果、時おり視界の端に、ラメのような輝くものが見えるようになったそうです。
根っからの漫画家であるくらもちさんは、この不思議な感覚を漫画に描いたといいます。
病気をも作品に利用するところから、プロ根性が垣間見えますね。
2021年には完治しており、特に大きな病気も患わず、健康に過ごしているようです。
ただ手術の影響かどうかは不明ですが、物忘れがひどくなり、日常生活で困ることが多くなってきているとのこと。
だからこそ今の気持ちをしっかり書き残しておくため、自伝の執筆を決意したのでしょう。
前に一度、北川悦吏子さんとくらもちふさこさんとのコラボレーションの例として『オレンジデイズ』の小説版の表紙の画像を挙げておきましたが、その着色前の画稿が、今朝の『半分、青い』に出てきた秋風羽織先生と楡野鈴愛の共作となった『月が屋根に隠れる』の表紙にも使われていましたね。(小柳) pic.twitter.com/V6BMhjxkft
— Record Snore Day (@recordsnoreday) July 2, 2018
病気を完治させたとはいえ、くれぐれも心身には気を付けつつ、新たな名作の執筆に励んで欲しいですね。
くらもちふさこは集英社の少女漫画家として活躍
くらもちさんは1972年、『メガネちゃんのひとりごと』が「別マまんがスクール金賞」を受賞しました。
同作が集英社の「別冊マーガレット」に掲載され、漫画家デビューを果たします。
以来、長きに渡り集英社の少女漫画家として活躍を続けました。
長年「別冊マーガレット」の看板漫画家として活動し、妹の倉持知子さんをはじめ、後輩の少女漫画家に大きな影響を与えます。
また1990年代からは、「別冊マーガレット」より読者年齢層が高い、同じ集英社の「コーラス」へ活動の場を移しました。
代表作『天然コケッコー』は1994年から6年間、「コーラス」で連載された作品です。
過去作品より強い線を使うなど、絵柄も変えつつ描いた結果、これまでとは異なる読者層の心もつかみました。
同作は講談社漫画賞を受賞し、2007年に映画化もされるなど、高く評価されています。
2012年からは「コーラス」から改題した大人の女性向け雑誌「Cocohana(ココハナ)」で活動中です。
活動場所自体は移してきましたが、常に集英社と共に連携しながら、すばらしい作品を生み出していたのですね。
手塚治虫文化賞を受賞
2017年、くらもちさんは『花に染む』で手塚治虫文化賞・マンガ大賞に輝きました。
くらもちふさこ原画展の現場から、「花に染む」の予告カットをお届けします。レアなスリーショットです。(花) #kura50 pic.twitter.com/6Yg7aFxfiK
— くらもちふさこ展公式_弥生美術館2022年1月29日~ (@kuramochi_ten) November 27, 2021
「漫画の神様」である手塚治虫さんの業績を記念した名誉ある賞で、年間で最も優れた漫画にマンガ大賞が贈られます。
見事大賞に選ばれた『花に染む』は、弓道部の少女をはじめ4人のキャラクターを軸に展開されるストーリーです。
弓道が題材だからこそ、静かな緊張をリアルに感じさせる漫画であり、多くのファンが魅了されています。
人物描写も繊細で、ストーリー展開にも隙がありません。
くらもちさん自身、これまでの作品の中で「最も難産だった」と振り返っていました。
苦労して描き上げたからこそ、賞を受賞した際は喜びもひとしおだったに違いありませんね。
くらもちふさこ作品の特徴は言葉に頼らない心理描写
くらもち作品のすばらしさは、言葉に頼らない心理描写にあります。
特に手塚治虫文化賞・マンガ大賞に輝いた『花に染む』の心理描写は高く評価されています。
直接的な心情描写が少ないにもかかわらず、丁寧な作画からだけでも、主人公の繊細な心理を理解できるのです。
今日の漫画。くらもちふさこ作品「花に染む」全8巻。第21回手塚治虫文化賞のマンガ大賞受賞!独特の雰囲気と絵柄が心地いい。心理描写は主人公のみで、弓道をモチーフにしているけど、スポ根ではなく人間ドラマ。赤 pic.twitter.com/Nw8SY7QKHP
— 電波活力戦隊デンカツジャー (@cross_denkatsu) April 28, 2017
くらもちふさこ著『花に染む 2巻』を読みました。『駅から5分』よりひとコマひとコマが美しく感じるのは、登場人物の心理をより繊細に描いてるからなのでしょうか。静の世界のなかにある緊張感は、まさに弓道のよう。綺麗な漫画で好きです。
— 石川北斗 (@ho9to) April 1, 2011
構成も見事であり、文字に頼らなくてもキャラクターの心理がしっかり伝わってくるのです。
漫画という一種の絵画作品で魅了しながら、リアルな心理まで伝えられる点から、くらもちさんの才能がうかがえますね。
くらもちふさこの経歴
くらもちさんは1955年5月14日、東京都渋谷区鉢山町で生まれました。
名門進学校である豊島岡女子学園高校に在学中、『春のおとずれ』で「別マまんがスクール佳作」を受賞しました。
さらに『新聞部異状あり』も同賞の佳作となります。
1972年に『メガネちゃんのひとりごと』が同賞金賞を受賞し、漫画家デビューを果たしました。
武蔵野美術大学造形学部に進学すると、日本画を学びながら、漫画研究会で活動します。
1979年に中退すると、漫画家活動を本格化させました。
集英社の看板漫画家として少女漫画界をけん引し、多くの後進の憧れとなります。
音楽をテーマとした『いつもポケットにショパン』、田舎を舞台に何気ない風景を切り取った『天然コケッコー』。
巧みな心理描写で魅了する『花に染む』など、常に異なる作風で、幅広い層に受け入れられてきました。
今後も一流漫画家として、ファンに喜びを、後進に刺激をもたらし続けてくれることでしょう。
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