佐野元春さんや世良公則さんら同学年アーティストをゲストに迎えたチャリティーソング『時代遅れのRock’n’Roll Band』が大きな話題を呼んだ桑田佳祐(くわた けいすけ)さん。
長いキャリアを誇るモンスター級のエンターテイナーであるだけに、若い頃から数々の伝説をつくりだしてきました。
まずは驚きのエピソードやデビュー当時から桑田さんを知る人の証言をご紹介しましょう。
あわせて、長年の確執が伝えられる長渕剛さんにも注目します。
過去にドリフターズにスカウトされたという話は本当なのでしょうか。
桑田佳祐のプロフィール
愛称:佳ちゃん、スケちゃん、桑っちょ、桑田くん
本名:桑田佳祐
生年月日:1956年(昭和31年)2月26日
身長:170cm
出身地:神奈川県茅ヶ崎市
最終学歴:青山学院大学経営学部除籍
所属事務所:アミューズ
桑田佳祐、若い頃の知られざる伝説4選
昭和、平成、令和という三つの時代をまたいでヒット曲を量産してきた桑田佳祐さん。
名実ともにJ-POP界の巨人といえる存在ですが、世に送り出したのは名曲だけではありません。
今回は桑田佳祐さんの若い頃の伝説を厳選してご紹介します。
歌詞テロップはサザンから始まった
テレビの歌番組で出演者が歌唱する際に表示される歌詞のテロップ。
じつはこのテロップの始まりはサザンオールスターズでした。
デビュー当時、『勝手にシンドバッド』を歌番組で歌ったところ、「早口で、なんて歌っているのかわからない」という問い合わせが視聴者から殺到。
その対応策として、テレビ局が歌詞テロップを流すようになったのです。
今では多くの人が知るおなじみの歌詞ですが、当時のサザンを知る人は「たしかに聴きとりにくかった」と思うのではないでしょうか。
デビュー曲のタイトルは志村けんのパクリ
『勝手にシンドバッド』つながりで、この曲についての秘話もご紹介しましょう。
タイトルが沢田研二さんの『勝手にしやがれ』とピンクレディーの『渚のシンドバッド』を足したものであることは一目瞭然ですが、これは桑田さんのアイデアではなく、もともとは志村けんさんのギャグでした。
ある日、『8時だョ! 全員集合』で「勝手にシンドバッドー!」とふざける志村さんを見た桑田さん。
そして曲ができたときに、気に入っていたこのフレーズをちゃっかり拝借したのでした。
桑田さんは2020年4月4日放送のラジオ番組『桑田佳祐のやさしい夜遊び』のなかで志村さんを悼み、デビュー曲のタイトル秘話を明かすとともに、志村さんがいなければ自分たちは表舞台にでてきていなかっただろうと感謝しています。
若い頃のしゃがれ声はウイスキーでつくった
洋楽・邦楽問わず幅広いジャンルの音楽家の影響を受けている桑田さんですが、歌い方で影響を受けたのがジョー・コッカーでした。
声質を近づけるには喉をつぶせばよいと思い立ち、ウイスキーでうがいをしたり、枕に顔を押しつけで大声を出しつづけるという荒行をくり返していたそうです。
声帯への悪影響が心配ですが、初期のサザンオールスターズはしゃがれ声が印象的な楽曲が多いですね。
音楽の前はプロボウラー志望だった
音楽に夢中になる前はボウリングに熱をあげていた桑田佳祐さん。
中学時代は野球部でしたが、登校前に学校の隣のパシフィックホテル茅ヶ崎でボウリングの練習をするほどでした。
高校でも友だちと2人でボウリング部を結成してトレーニング。
マイボールを持ち、大人に混じっての公式戦で優勝したこともあったそうです。
ボウリング熱は還暦を迎えてから再燃し、週に一度はスタッフとプレーしているとのこと。
2019年以降は「KUWATA CUP」を開催するに至ります。
デビュー当時はコミックバンドと認識されることも
サザンオールスターズはデビュー曲でいきなりブレイクを果たしました。
1978年当時の音楽シーンは世良公則&ツイストやCharさんらロック系アーティストが次々と登場していた時期。
とはいえ、そうしたロック系アーティストも女性ウケしそうなビジュアル込みの戦略で売り出していたのです。
ところが、『勝手にシンドバッド』のサザンの衣装はジョギングパンツという奇抜さで、明らかに三枚目キャラ。
コスプレ、被り物、おちゃらけ、下ネタも辞さない桑田さんのパフォーマンスもあって、サザンはコミックバンドと認識されることもありました。
デビュー当時から桑田さんを知る音楽関係者は、この三枚目キャラのパフォーマンスは真面目な桑田さんの照れ隠しだと述べています。
サービス精神が過剰なあまり、色モノ扱いされて終わってしまってもおかしくはなかったのですが、それは杞憂に終わり、桑田さんは「キング・オブ・J-POP」の頂点に君臨し続けることになります。
桑田佳祐さんといえば、デビュー当時からささやかれていた噂もありますね。
「顔がそっくり!」「親戚?」といわれていたのが長門裕之さんです。
あげくには隠し子説まで飛び交いましたが、もちろん2人に血縁関係はありません。
長門さんの妻・南田洋子さんも「本当に似てるわねえ」と驚き、感心していたといいますから、もはや他人の空似レベルを超えています。
電車で隣に座った方が僕のスマホの待ち受けを見て「サザン好きなんですか?私も好きなんですよ。桑田さんの新譜出ましたね…」みたいな話を一駅ほど
結局、待ち受けは「桑田佳祐さんではなく長門裕之さんです」と言い出す事が出来ずに一期一会 pic.twitter.com/YTNFjiBHQd— ソニックユースケ (@sonicyouthke) September 2, 2017
長門裕之&南田洋子夫妻が司会してた頃のミュージックフェアにサザンが出てる映像初めて見た✨
「歌う長門裕之」桑田さん(笑)
親子じゃないかと思うくらい似てる!
( *^艸^)♥ pic.twitter.com/x6icgM5lz5— さときう🚴♂💨 (@SASandsatoQ) February 19, 2015
桑田佳祐と長渕剛の40年戦争とは
長年の確執が伝えられ、共演NGとされている桑田佳祐さんと長渕剛さん。
大物アーティスト同士の大ゲンカといった様相を呈していますが、そもそも因縁の根はどこにあったのでしょう。
ことの発端は1983年でした。
お酒の席で初めて会った2人は、長渕さんが桑田さんの音楽に対する姿勢に好感をもち、意気投合。
桑田さんは長渕さんをサザンのコンサートに誘います。
伝説のナゴヤ球場のライブです。
しかし、このコンサートが2人の仲に亀裂を生むことになりました。
誘った側の説明不足だったのか、それとも受けた側の勘違いなのか、長渕さんはゲスト出演だと解釈してしまいます。
そして当日、オープニングアクトのように扱われた長渕さんは、「前座なんて、話がちがうじゃないか!」と激怒。
さらに追い打ちをかけるように、カーテンコールで2人が登場したとき、テンションMAXの桑田さんが長渕さんの頭にビールを浴びせてしまったのです。
おそらく悪気はなかったのでしょう。
しかし長渕さんにしてみれば、サザンのコンサートのステージでビールを浴びせられたことは屈辱的だったかもしれません。
2人の仲が険悪になったのはこの一件からでした。
5年後の1988年、長渕さんはドラマ『とんぼ』に小川英二役で主演。
劇中で、サザンオールスターズの『みんなのうた』を罵倒する衝撃的なシーンが流れます。
意趣返しなのは明らかで、不仲はさらに激化しました。
『とんぼ』から6年後の1994年、今度は桑田さんの『すべての歌に懺悔しな!!』の歌詞をめぐって論争が巻き起こります。
「テレビにゃ出ないと言ったのに ドラマの主役にゃ燃えている」などというフレーズが長渕剛さんと矢沢永吉さんをディスっているとマスコミがあおったのがきっかけでした。
「まあ、お互いクリエイターだから気にしてないよ、むしろ桑田くんが心配」と懐の深さをみせた矢沢さんに対し、長渕さんは「俺は桑田を絶対に許さない!」とインタビューで発言。
桑田さんは「自分を含むロックミュージシャンのことを歌っただけで、特定の誰かではない」と記者会見で釈明する事態に追いこまれました。
この騒動は、翌1995年1月に長渕さんが大麻取締法違反で逮捕されたことでようやく沈静化したのです。
「ドリフにスカウトされた」は調子にのってついた嘘
デビュー当初は『8時だョ! 全員集合』などのバラエティ番組にも積極的に出演していたサザンオールスターズ。
今でこそバラエティ慣れしたアーティストは多いですが、70年代ではかなりめずらしい存在でした。
コミックバンドと呼ぶ人がいたものの、その音楽性の評価は高かったため、ドリフターズに目をつけられていたとしてもなんら不思議ではありません。
事実、いかりや長介さんは彼らのことを特に目にかけていたという芸能関係者の証言があります。
1993年のライブで、桑田さんが「『ドリフに入らないか』といかりやさんから真剣に誘われたことがある」と発言したことがありました。
脱退するかもしれないメンバーがドリフにいて、後釜にどうだと誘われ、丁重にお断りしたという話です。
しかし、この話は調子にのってついた嘘であることを2020年4月11日放送の『桑田佳祐のやさしい夜遊び』で明かしています。
番組のなかで桑田さんは、いかりやさんは一流のベーシストであり、ドリフターズはすばらしいバンドだと説明したうえで、サザンを応援してくれていたと語り、つい「ドリフにスカウトされた」と話を盛ってしまったと告白。
いずれにせよ、ドリフターズをリスペクトしていなければこのような言葉はでないでしょう。
ただ桑田さんにその気があればドリフ加入の可能性はあったでしょうし、そうなればサザンオールスターズの歴史はなくなっていたかもしれませんね。
愛も希望もエロもナンセンスも歌い、時代とともに新しいファンを獲得してきた桑田佳祐さん。
J-POPの巨人の活躍はこれからも続きそうです。
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