七尾旅人(ななおたびと)さんは、独特の世界観の音楽性で注目を集めていますが、どんな生い立ちをしていらっしゃるのでしょうか。
また、自身の父親の自死と向き合った楽曲があるそうです。
そんな七尾さんの父親や生い立ちについてなど、お伝えします。
七尾旅人のプロフィール
生年月日:1979年(昭和54年)8月20日
出身地:高知県高知市
所属レコードレーベル:felicity
七尾旅人、父親との別れから生まれた歌
七尾旅人さんの2018年12月12日にリリースした7枚目のアルバム「Stray Dogs」の11曲目に「天まで飛ばそ」という楽曲があります。
この楽曲はNHK eテレで放送されている「みんなのうた」でオンエアされていましたが、七尾さんご自身の父親の自死をきっかけに生まれた楽曲だそうです。
アルバム「Stray Dogs」は、明るく楽しい方向に振り切ったアルバムを制作するつもりでレコーディングを進めていたそうです。
しかし、その年の6月25日に父親が自死により他界され、そこから半年ほどレコーディングには手をつけられなかったそうです。
父親の亡くなった原因などについては、明らかになっていません。
父親の写真などもほぼ公開されていない七尾さん。
ですが、過去のX(旧Twitter)には、若かりし頃の七尾さんと妹さんの間でふざけて写真に写り込む父親の写真が投稿されていました。
こっちの写真のほうがよかったんだけど背後にヤバいの(父親)が写りこんじゃってて pic.twitter.com/37uip4g6to
— 七尾旅人 (@tavito_net) October 18, 2016
七尾さんの父親はジャズが大変お好きだったそうで、家で一日中ジャズがかかっているような家庭だったそうです。
七尾さんはそのジャズの楽曲から聞こえてくる弦の音を魅力だと感じていて、ずっとストリングスの音色が好きだったそうです。
「天まで飛ばそ」はそんな父親の葬儀を終えた日の夜、ギターを抱えると自然に歌とメロディーが生まれ、出来上がった楽曲だそうです。
「みんなのうた」で「天まで飛ばそ」が放送されると、多くの反響があったそうです。
中でも七尾さんを驚かせたのは、2~3歳の子供たちが「天まで飛ばそ」を聞いて泣いたり、「悲しいね」という感想を言ったりしている、と視聴者から報告された事だったそうです。
息子は感受性の強い子だと思ってたけど、みんなのうたの”天まで飛ばそ”を聴いて「なんか泣きそう…」って言って涙を拭ってたのを見て速攻抱きしめたしなんか私も泣いたからこれが遺伝。
— りえ (@riemmr) February 9, 2018
歌詞には直接的に悲しい描写は含まれていません。
ですが、子どもたちには楽曲が生まれた背景や、楽曲に込めた思いのようなものが伝わっている、と七尾さんは感じたそうです。
肉親の自死という極めてパーソナルな出来事から生まれた楽曲でしたが、多くの人の心に寄り添う歌として、これからも歌い継がれていくのではないでしょうか。
生い立ちや若い頃まとめ
七尾旅人さんは、1979年8月20日に高知県高知市に誕生されました。
3兄弟の長男として生まれましたが、七尾さんが生まれた時はご両親は非常に若かったそうです。
そして、幼少期はパン屋の倉庫で暮らしていたそうです。
2022年9月14日にリリースされた8枚目のアルバム「Long Voyage」に収録されている「パン屋の倉庫で」という楽曲は、その頃のことが描かれています。
今までの音楽人生では、いちばん良い詞が書けた気がした。
歌詞には苦手意識があるので、納得のいくことが珍しくて…。乳児の頃、知的障害者の方々が働くパン屋さんの倉庫で育てられたのですが、その時の話。
母親にこの曲を捧げたいなと思いました。 pic.twitter.com/kMw5CtGW2I
— 七尾旅人 (@tavito_net) February 23, 2020
七尾さんの祖父は教師をしていましたが太平洋戦争から帰還し、高知県の山間の村で養護学校を設立しました。
その養護学校の系列のパン屋さんで七尾さんのご両親は働き、暮らしていたそうです。
そして七尾さんはパン屋の倉庫で育てられたそうです。
パン屋の倉庫の写真が出て来た。
ハイハイしてみたり、少し歩いたり、下積み時代の私です。
戦後に祖父母が始めた養護学校から派生したパン屋さんで、当時の東京小岩にありました。
今は高知で弟が、施設利用者さんと共にパン作りに励んでいます。
あー、パンが食べたくなって来た。 pic.twitter.com/jtl7u1Gtsp
— 七尾旅人 (@tavito_net) February 24, 2020
ちなみにそのパン屋は、2024年現在は七尾さんの弟さんが継ぎ、毎日パンを焼いておられるそうです。
そんな七尾さんの若い頃の音楽体験は、ジャズが好きだった父親の影響で幼少期からジャズを耳にしていました。
中学頃になると自分の好みでB’zなどをよく聞いていたそうですが、周囲に溶け込むことができず不登校になってしまったそうです。
伝えたい想いはあるのに伝えられないというジレンマを抱えていた七尾さんが選んだのは「音楽」という手段でした。
「東京で音楽をやりたい」と上京して音楽学校に入学しますが、またすぐに不登校になってしまったそうです。
そして四畳半の部屋に閉じこもり音楽を作ってはデモテープ・オーディションに送っていました。
そんな中、18歳の時にデモテープが、ウルフルズや佐野元春さんやなどのさまざまな一流アーティストを手掛けた伊藤銀次さんの耳に留まります。
この出来事がきっかけで、伊藤さんのプロデュースでメジャーデビューすることが決まりました。
1999年には1枚目のアルバム「雨に撃たえば…!disc2」をリリースするなどしましたが、その後活動をインディーズに移しました。
ただ、若干18歳という若さでメジャーで活動をするのは非常にストレスがあったようです
当時出演したラジオなどでも「自分の心臓の音が気になってしまって眠れない」といった危うい発言をしていたのだとか。
その後はインディーで自分のペースで、自分の作りたい音楽を作り続けておられます。
本名は名字が違う&高知出身
「七尾旅人」という名前は、実は芸名だそうです。
ですが、「旅人」は本名から取っており、名字が違うそうなのですが、本名も結構変わった苗字だそうです。
「旅人」という名前は父親曰く、万葉集の歌人である大伴旅人からとったそうです。
小学生のころ親父に「何で旅人なの?」と問うと「万葉集の歌人 大伴旅人からとった 可愛い子には旅をさせよとも言うし早く自立して旅立って行けよ」と言われた 大人になってから同じ質問をしたら父は不思議そうな顔をして「は? 旅人のビはビバップのビ! エターナルリズムだよ」と言った
— 七尾旅人 (@tavito_net) October 12, 2012
そんな七尾さんの出身地は高知県。
何度も凱旋公演を行っています。
優しさで溢れてた高知キャラバンサライ七尾旅人凱旋ワンマンライブ😌
きのう譲り受けたばかりのお父様の忘れ形見のギターの音色はまあるくてうっとりするような温もりがあった✨
高知まで行って本当に良かった💖夢みたいな夜だった☺️しばらくこの幸せな気分に包まれていたいな pic.twitter.com/9xbjikaZG9— (*´-`) (@mieko36516046) June 22, 2019
故郷を大切にされているようで、微笑ましいですね。
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