小林桂樹の息子は小林稔侍?藤枝梅安の評判&首・赤ひげでも名演!

どこにでもいそうな平凡なサラリーマンから歴史上の偉人まで、あらゆる役柄がはまり役といえるほど芸域の広かった小林桂樹(こばやしけいじゅ)さん。

カメレオン俳優という言葉がありますが、まさに小林桂樹さんにぴったりの言葉ですね。

ネット上では小林稔侍さんは息子ではないかとの声が見られますが、事実関係を調べていきます。

また、人気を呼んだ藤枝梅安役や出演作の『首』『赤ひげ』についてもお届けします。

小林桂樹の息子は小林稔侍?

小林桂樹さんは1923年11月23日に群馬県高崎市に生まれ、 2010年9月16日に心不全のため86歳で死去しました。

「桂樹」というめずらしい名は、オリンピックの勝利のシンボルである月桂冠の月桂樹にちなんで名付けられたもの。

最終学歴は日本大学専門部芸術科中退。


身長170cmで、 柊企画に所属しており、生涯で出演した映画は253本でした。

映画の世界に憧れて、東宝、日活、松竹の試験を受けたところ、唯一学歴を問われなかった日活へ。

1942年の『微笑の国』でデビューを果たします。

やがて東宝へ引き抜かれ、50年代から70年代に約40作制作された喜劇「社長」シリーズで人気者になりました。

若い頃の小林桂樹さんは小林稔侍さんと顔だちが少し似ていることもあって、二人は親子ではないかと思う人もいるようです。

小林稔侍さんは1941年、和歌山県生まれ。


1941年は小林桂樹さんが大学を中退し、日活に入社した年で、当時はまだ17歳か18歳でした。

もし小林稔侍さんが息子であれば、小林桂樹さんが他界した際に遺族としてコメントを発表し、メディアでも取り上げられたはず。

しかし二人が親子という話題はこれまで聞いたことがありません。

小林桂樹さんのプライベートについてはほとんど明らかになっていませんが、1955年に洋子さんという女性と結婚し、息子と娘をもうけています。

これらのことから、二人は赤の他人とみてまず間違いないでしょう。

小林桂樹版・藤枝梅安の評判

「社長」シリーズでは、真面目ながらもどこか抜けているユーモラスなキャラクターを演じた小林桂樹さん。

かたや「東宝8.15」シリーズでは東条英機や牛島中将といった歴史上の人物を風格たっぷりに好演しました。

筆者としては、1973年版の『日本沈没』で鬼気迫る演技を見せた田所博士役が忘れられません。


小林桂樹さんは二枚目スターでも個性の強い役者でもありませんが、その普通らしさがかえって役柄に広がりを持たせ、息の長い俳優として活躍できたのかもしれませんね。

多彩な人物像を演じ分ける芸達者な俳優だったことは言うまでもありません。

テレビドラマの時代劇では、『江戸の旋風』に始まる「江戸」シリーズや「仕掛人・藤枝梅安」シリーズといったヒット作に出演。

これまで萬屋錦之介さん、緒形拳さん、渡辺謙さんら名だたる名優が演じてきた藤枝梅安ですが、小林梅安は他に比べると遊び人のイメージがやや強め。

池波正太郎さんの原作の世界観を忠実に再現しているという声が多い中、梅安のビジュアルの印象が微妙との辛口意見もあるようです。

原作ファンは手厳しいですね。

テレビドラマとしては、個人的には名作だと思います。

小林桂樹は『首』『赤ひげ』でも名演!

『首』は1968年に公開されたモノクロ映画。

1944年に起きた「首なし事件」を題材にしています。

「首なし事件」とは、当時の大宮警察署の警察官が取り調べ中の被疑者を暴行により死亡させ、これを病死として処理した警察を弁護士の正木ひろしさんが告発した事件。

映画で正木ひろし役を演じたのが小林桂樹さんでした。

すでに埋葬された被疑者の首が腐乱する前に鑑定して証拠をつかまなければ、事件は闇の中。

冒頭のサラリーマン然とした風貌から、しだいに鬼気迫る表情に変貌していく小林桂樹さん。

警察による暴行が公然の秘密だった当時、そのタブーに果敢に切り込んだ弁護士を熱演しています。

小林桂樹さんといえば、1972年から1973年にかけて放送されたNHKドラマ『赤ひげ』も忘れられませんね。

貧しい患者からは診察料を受け取ろうとしなかった医者の赤ひげこと新出去定。

今振り返ると、現代の医療問題に通じるストーリーもありました。

浜木綿子さん、あおい輝彦さんといった共演者も懐かしいです。


華やかなスター性や、人よりも目立つことが求められる芸能界にあって、あくまで普通の人の佇まいで主役の座にあり続けた小林桂樹さん。

小林桂樹さんを見ていると、普通であることや平凡であることもひとつの個性にほかならないと気づかされます。

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