中村玉緒、夫・勝新太郎との結婚馴れ初めとエピソード。離婚しなかった理由

華麗な家系から女優として活躍し、その後はTVバラエティ番組でも人気を博した中村玉緒(なかむら たまお)さん。

プライベートでは苦労が絶えませんでしたが、何と言っても夫の勝新太郎さんとの結婚が、彼女の人生に大きな影響を与えました。

豪快でカッコイイイメージの勝新太郎さんですが、その馴れ初めからは、彼の可愛い姿もうかがえます。

けれども、家庭内では厳しい一幕もみせたそうですね。

そのなかで、離婚を考えなかった背景には、彼女の風邪をひいたときのエピソードがあるようです。

勝新太郎さんの没後もラブラブという感じのお二人は素敵ですね。

中村玉緒のプロフィール

愛称：玉緒さん、お母さん

本名：奥村玉緒（旧姓は林玉緒）

生年月日：1939年7月12日

身長：156㎝

出身地：東京都

最終学歴：京都女子高等学校

所属事務所：長良プロダクション

中村玉緒と勝新太郎の馴れ初め

中村玉緒さんが、勝新太郎さんと出会ったのは、彼女が15歳のときでした。

映画『不知火検校』での共演が有名ですが、初共演は『かんかん虫は唄う』だったのですね。

中村玉緒さんの撮影現場に勝新太郎さんが迎えに来ると撮影を早めに切り上げることもあったんだとか。


次第に心惹かれあってかいくお二人、ところが、この記事全体でもご紹介していきますが、数々の豪快伝説をもつ勝新太郎さんでも、本気の恋には、やや臆病になる面もありました。

その際たる部分がプロポーズです。

なんと、彼はマネージャーにその旨伝えてと連絡し、そして実行までしてしまうのです。

これを『男らしくない』などと言わず、シャイだと理解し、OKを出した中村玉緒さん。

その愛は強さは、なんと父・二代目中村鴈治郎さんの反対を覆してしまうほとでした。

けれども、それをしてなお、シャイだった勝新太郎さん。

新婚旅行の夜といえば、何をするかは言わずもがなですが、その時もとうとうしなかったというのですね。

では、何をしていたのかというと、『チンチロ』なるサイコロゲームだったといいます。

もしかすると、そのネーミングが、精一杯のお誘いだったのかもしれません。

中村玉緒と勝新太郎の愛のエピソード

プロポーズなどにはシャイでかわいい面を見せた勝新太郎さん。

しかし、やはり、やるときはやる男です。

それは、すでに有名ですが、中村玉緒さんが高熱を出したときの行動に表れていました。

家で彼女が寝込んでいると、ふらっと出て行った勝新太郎さん。

回ったのは、飲み屋ということで、まさか飲み歩いたのかというと、そうではありません。

渡哲也さんを探していたのです。

実は、彼の大ヒット曲『くちなしの花』が大好きで、勝新太郎さんは、その生歌を病床の中村玉緒さんに聴かせようとしていたのですね。

そして、ようやく渡哲也さんを発見した勝新太郎さんは、いきなり土下座をします。

当然、渡哲也さんは、後輩です。

そんなことは気にせず、事情を話し、懇願する勝新太郎さん。

渡哲也さんはこれを快諾というか、『とにかく、頭を上げてください』という感じだったことでしょう。

店の電話を借りて、熱唱した渡哲也さん。

この件が、どれだけ迷惑をかけられても、勝新太郎さんを嫌いになれなかった理由の１つにも挙げていらっしゃいますね。

中村玉緒と勝新太郎の豪快伝説！

飲みの席では、そこへ居合わせた一般人の分まで全ておごり、しかもチップをたくさん払っていったという勝新太郎さん。

その豪快な姿は、回り回って、中村玉緒さんも恩恵に預かることがあったといいます。

ある時、中村玉緒さんがタクシーに乗り、料金の880円を払おうとしたところ、運転手から『いらない』との旨を伝えられました。

てっきり、大ファンだからかと思いきや、実はその運転手は、過去に勝新太郎さんからチップ込みで1万円をもらったからだったそうです。

飲み屋で飲んだらタクシーを使うからこそ、タクシーにも大盤振る舞いだったわけですね。

ちなみに、勝新太郎さん曰く、これらのチップは働く方々の『生の演技』を見せてもらったことへのお礼という意味合いだったそうです。

そんな気遣いも見せ、前項目では中村玉緒さんへのラブもご紹介したところではありますが、もちろん、家の中でも豪快でした。

中村玉緒さんが、すき焼きを作ったときに、彼はあるものが気にくわないと、秘技・ちゃぶ台返しをするようです。

何が原因かというと、味ではなく、器なのですね。


高級かどうかは問題ではないものの、シーズンに合ったものでなければいけないといいます。

せっかくの料理を台無しにされたほうはたまりませんが、真の意味で、料理を五感で味わう勝新太郎さん。

これも、食材たちへの敬意の表れなのかもしれませんね。

借金14億円騒動と2人の関係

自分で好きな映画を作りたいと考え、1967年35歳の時に映画制作会社「勝プロダクション」を設立した勝新太郎さん。

しかし、映画に対する思いが強すぎる故に撮影に膨大な制作費をかけてしまいます。

台本は思い付きで次々と変えるなど、撮影スケジュールはめちゃくちゃで費用はかさむばかり。

さらに、度重なる夜の街での豪遊も原因となり、14億円という多額の借金を抱え、会社は倒産に追い込まれました。

詳細は、先ほど綴ったとおりですね。

倒産後、中村玉緒さんは新会社「勝プロモーション」を設立し、自ら社長に就任し借金返済のため尽力しました。

勝新太郎さんは中村玉緒さんに頭が上がらなかったことでしょうね。

しかし、後に中村玉緒さんは、たしかにお金には苦労した一方、人間には恵まれた旨を明かしています。

実は、勝新太郎さんが亡くなったのち、彼の借金を取り立てにきた方々は、中村玉緒さんにお礼を言って帰っていったと言われています。

その内容は、『俺たちの勝新』を守りぬいてくれたことを感謝するものでした。

ほかにも、こんなエピソードもあるようです。

これぞ、本物のスターですね。

取り立て側の方々も、お金が返ってこないのは厳しいけれども、決して、勝新太郎さんにはいつまでも豪快に振舞ってほしいと思っていたのでしょう。

同じく、お金に困っていたけれど、それを止めなかった中村玉緒さん。

その姿もまた、勇姿ですね。

大麻パンツ事件その後の絆

勝新太郎さんは、1978年にアヘン所持で逮捕、1990年にはハワイの空港で、下着にマリファナとコカインを隠し持っていたとして現行犯逮捕されています。

2度目の逮捕の記者会見では、さすがに反省していると思いきや、後者のときのコメントが今なお伝説として語り継がれていますね。

なんと、『もうパンツ履かない宣言』でした。

ご本人的には、やらないし、隠しもしないという意味を込めてのものだったのでしょうか。

令和の時代ならば、反省の色がないなどと、SNSで大バッシング、ワイドショーで連日、非難轟々だったことでしょう。

ですが、これが許される、認められるのが勝新太郎さんなのです。

中村玉緒さんは、そんな彼と

生まれ変わってもあの人と一緒になりたい

と話すなど勝新太郎さんには心から惚れこんでいました。

勝新太郎さんも、中村玉緒さんはご自身なくとも有り得るものの、ご自身は、中村玉緒さんなしでは有り得なかった旨を発言されています。

それは彼の死の間際までそうだったのでしょう。

1996年64歳の時、検査入院で咽頭がんが見つかり入院していた勝新太郎さん。


この会見でも、タバコを吸って伝説をまた残していましたね。

その入院生活では、バラエティー番組に出演する中村玉緒さんを見ることが唯一の楽しみだったそうです。

中村玉緒と勝新太郎のに離婚危機はなかった？

先ほどご紹介したとおり、高熱の際に、渡哲也さんの生歌をプレゼントした件に感激し、それを思い出しては、離婚など考える余地がなかったという中村玉緒さん。

その愛はまさに、彼の死後も変わりません。

実は、勝新太郎さんのご遺体を死装束へ着替えさせている際、お手伝いをしていた藤村志保さんたちに、彼の局部を指して、触ることを禁じ、笑いを取ったそうです。

ジョークではありますが、勝新太郎さんは私のものという思いもあってでしょう。

また、初七日法要を終えた後も、生まれ変わってもまた一緒にという旨を述べておられました。

いわば、後悔どころか次回の予約まで入れているのですから、本当に離婚など考えられなかったのでしょう。

けれども、中村玉緒さんにも恋心がないわけではありません。

2021年3月8日放送のテレビ朝日系『徹子の部屋』では、ある俳優へ片思い中である旨を明かしておられます。

具体名は明かさずも、やはりそういう人が少しくらいいなければ、自らが女であることを忘れるいうのですね。

なるほど、いつまでも元気な秘訣はそこにあるかもしれません。

しかし、中村玉緒さんがその方々と話すと、なかなかうまくいかないそあです。


この原因を、バックに勝新太郎さんがついているからと分析しておられました。

きっと、今は中村玉緒さんの守護霊となって、にらみを効かしているのでしょうね。

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