辻井伸行のすごさ。評価&海外の反応。天才の魅力と人柄

世界的に活躍するピアニストの辻井伸行(つじい のぶゆき)さん。

日本人で初めてヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝するなど、華々しく活躍してきました。

辻井さんのすごさは具体的にどのような点にあるのでしょうか。

評価と海外の反応をチェックし、天才の魅力に迫ります。

辻井伸行のプロフィール

本名:辻井伸行

生年月日:1988年9月13日

身長:推定160cmほど

血液型:A型

出身地:東京都豊島区

最終学歴:上野学園大学 演奏家コース ピアノ専門

所属事務所:avex classics international

辻井伸行のすごさ。生後8か月で見せた天才の片鱗

「天才」と呼ばれてきた辻井さん。

どうすごいのか、具体的なエピソードを交えて見ていきましょう。

辻井さんは眼球が成長しない「小眼球」という病気によって、生まれつき全盲でした。


だからこそ祖父母は、聴覚を発達させようと、積極的に川のせせらぎや鳥のさえずりなど自然の音を聴かせていたそうです。

結果的に聴覚が研ぎ澄まされ、生後8か月の段階でピアニストの演奏を聴き分ける能力が身に付きました。

生後間もない時点で、母のいつ子さんがかけたショパンの『英雄ポロネーズ』のCDがお気に入りだったそうです。

くり返し再生させたCDが擦り切れたため、いつ子さんは同じ曲のCDを買い直し、聴かせたといいます。

しかし辻井さんは、以前のCDなら手足を動かして喜んだのに、新しいCDには反応を示しませんでした。

何と2番目のCDは最初と異なる演奏者だったため、演奏が微妙に違っており、反応しなかったとのことです。

最初のCDと同じ演奏者のものを再度買ったところ、辻井さんは再び喜んだといいます。

わずか生後8か月で、ピアニストの違いを理解していたのです。

さらに2歳のときには、おもちゃのピアノを誰に習うわけでもなく弾きこなしていたといいます。

まさに天才らしいエピソードといえますね。

練習の際は楽譜を読めない分、耳コピーで左右の手の演奏音をそれぞれ聴き、短い曲は数日で覚えて弾いてきました。

7歳で全盲のピアニスト向けのコンクールで優勝を果たし、早くも世間で知られる存在となります。

しかし祖父から「【全盲のピアニスト】と呼ばれている間はダメだ」と言われていたそうです。

「目が見えないにもかかわらず、ピアノを弾けるなんてすごい」という表面的な評価する人々もいたのでしょう。

全盲という要素を抜きにして、純粋な意味で「ピアニスト」として評価されるため、辻井さんは必死に技術を磨き上げてきたのです。

ピアニストとしての評価。海外の反応、絶賛の嵐

辻井さんは今では「全盲のピアニスト」ではなく、「ピアニスト」として正当に評価されています。

2005年にショパン国際ピアノコンクールで「ポーランド批評家賞」に輝きました。

4年後にはわずか20歳で、権威あるヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで日本人として初優勝。

さらにコンクール以外でも辻井さんの演奏が高く評価される機会がありました。

2016年10月、シドニーの日本人学校を訪れ『英雄ポロネーズ』『ワルチング・マチルダ』『ラ・カンパネラ』の3曲を演奏したのです。

とくに『ラ・カンパネラ』は超絶技巧が必要な難曲ですが、見事な演奏に人々は引き込まれていました。


このときの動画を見た海外の視聴者からは「世界最高のピアニスト」といった絶賛の声が上がったのです。

辻井さんは指使いが正確で、演奏テクニックは圧巻。

さらに心の中が浄化されるような澄み切った音色も特徴といえます。

高い演奏技術と胸に迫る美しい響きが、海外の辛口音楽ファンや評論家をも虜にしてきました。

辻井さんは正真正銘、天才ピアニストなのです。

辻井伸行は天才だが努力家

辻井さんは海外でも高く評価される天才ピアニストですが、実はかなりの努力家でもあります。

幼少期から才能が備わっていたとはいえ、決して練習を怠ったことはありません。

辻井さんの父・孝さんによると、「かなりの時間を使い、懸命に練習している」とのことでした。

あまりに勤勉なため、家では彼を二宮金次郎にたとえて「金ちゃん」と呼んでいるそうです。

わずか2歳でおもちゃのピアノを弾きこなす天才だった辻井さん。

それでも決しておごらず精進し続けているからこそ、一流として活躍を続けられるのでしょう。

辻井伸行の優しい人柄によるピアノ演奏の魅力

聴く人の魂を揺さぶる、辻井さんの美しく魅力的なピアノ演奏。

彼の演奏の魅力は超絶技巧だけでなく、その優しい人柄が反映されている点ではないでしょうか。

辻井さんは生まれつき光が見えない分、ピアノを通して人の気持ちに寄り添おうと努力を続けてきました。

「苦しんでいる誰かの心に寄り添いたい」という優しい気持ちを忘れず、必死に練習を重ねてきたのでしょう。

努力の結果、澄んだ音色は直接人々の胸に届き、感動をもたらしてきたのです。

辻井さんの演奏を聴いているうち、無意識に涙を流していたという人も多いでしょう。

優しい人柄の辻井さんは誰かの支えになろうとピアノを弾き続けてきました。

たゆまぬ努力も相まって、才能と人柄は磨かれ、魅力的なピアノ演奏へと結実したのです。


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