アニメや洋画の吹替えなどで活躍するベテラン声優の大塚明夫(おおつか あきお)さん。
ブラック・ジャック役をはじめ、多くのキャラクターを演じており、その声は誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。
父の大塚周夫(おおつか ちかお)さんも、ねずみ男役などでおなじみの名声優でした。
今回は周夫さんの死亡時のエピソード、親子の不仲説と共演エピソードを確認します。
併せて明夫さんと、同じくベテラン声優の大塚芳忠(おおつか ほうちゅう)さんが兄弟という噂に迫ります。
大塚明夫のプロフィール
本名:大塚明夫
生年月日:1959年11月24日
身長:182cm
出身地:東京都
最終学歴:國學院大學久我山高等学校
所属事務所:マウスプロモーション
大塚明夫の父・大塚周夫は2015年に死亡
明夫さんの父で、昭和のレジェンド声優だった周夫さん。
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大塚周夫 pic.twitter.com/C1ZxvfVE66— みい (@uvatmmtofFKigON) July 25, 2020
2015年1月15日に虚血性心疾患によって85歳で亡くなっています。
当日は所属事務所「青二プロダクション」の新年会に参加。
新年会から自宅へ帰る途中、地下鉄内で倒れて救急搬送され、そのまま亡くなってしまったのです。
突然の訃報に関係者は大きなショックを受けたことでしょう。
明夫さんも悲しんだはずですが、青山葬儀所での葬儀と告別式で、しっかりと喪主を務めます。
葬儀には野沢雅子さん、田中真弓さん、平田広明さん、山寺宏一さんといった大御所声優が多く参列しました。
亡くなった10日後の1月25日、テレビ東京系でバラエティ番組「1位じゃなくっていいじゃない」が放送。
このときのナレーションが周夫さんにとって最後の仕事となりました。
番組内では明夫さんも声の出演をしていたため、事実上、父との最後の共演となったのです。
また父の代表的な役である『忍たま乱太郎』の山田先生、『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男、『チキチキマシン猛レース』のブラック魔王などを引き継ぎました。
高いトーンの周夫さんの声と、低いトーンの明夫さんの声は、あまり似ていない印象がありました。
しかし父の役を引き継いだ明夫さんの声を聞くと、生前の周夫さんの声を聞いているように感じられる瞬間があります。
明夫さんはプロ声優だからこそ、視聴者に違和感を抱かせない引き継ぎが可能だったのです。
2人が共に大御所声優という稀有な父子。
レジェンド父子の名前は声優業界の歴史に刻まれ、末永く残るに違いありませんね。
大塚周夫とはかつて不仲。その後は度々共演する仲良し親子に
明夫さんと周夫さんは、かつて不仲だったそうです。
家庭より仕事を優先する父を好きになれなかった明夫さんは、演技の世界に入るつもりはありませんでした。
父に反発し大学を中退すると、23歳までトレーラーの運転手として働いていたそうです。
しかし当時好きだった女性から「夢のある男性の方がすてき」という言葉でふられてしまったのです。
「役者になってやる」と一念発起した明夫さんは、父から学費を借り、名門劇団「文学座」の養成所に入所。
卒業後は井上ひさしさん主宰「こまつ座」に入団しますが、食えない日々が続きました。
そんな中で父から声優の仕事をもらい、才能を開花させるのです。
頑固者だった周夫さんは、元々息子との関係がうまくいっていませんでした。
しかし息子が演技の道を選んでからは大いに喜び、できる限りのサポートをしたのです。
あるとき周夫さんは明夫さんに「財産もなく、何も遺せなくてごめんな」と言葉をかけました。
すると明夫さんは「役者にとっていちばん大切な血を遺してもらった」と返事をしたそうです。
この言葉が周夫さんは非常に嬉しかったようで、インタビューなどでいつも口にしていました。
プロ同士となってからは度々共演を果たした2人。
初めて共演した際は、周夫さんが汗だくになって、息子がうまく演技できるかを心配していたそうです。
2006年の『ブラック・ジャック21』で共演した際は、周夫さんが医師会長役として息子に「明夫」と呼びかけるシーンがありました。
このシーンの台詞は、台本では「息子よ」だったそうです。
しかし周夫さんは、「自分の子供に【息子】と呼びかける人はいない」と考えました。
結果的に、医師会長の息子の名前を「明夫」として呼びかけることにしたそうです。
←大塚周夫さん 大塚明夫さん→
ブラックジャックでの親子共演のシーンは号泣😭
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— 雪だるま (@Yukidaruma_4488) May 17, 2021
父子の強いきずなが伝わってくるエピソードですね。
大塚明夫と大塚芳忠は他人同士
よく明夫さんの兄弟として名前が挙がるのが、ベテラン声優の大塚芳忠さん。
芳忠さんは洋画の吹替えをメインに、アニメやバラエティ番組のナレーションとしても活躍していますね。
今の若い世代の人たちにとっては、2019年の大ヒットアニメ『鬼滅の刃』で演じた鱗滝左近次役でおなじみでしょう。
広島のコスプレイベントが特集されとる。大塚芳忠さんがナレーションで「鱗滝左近次から受け取ったお面だ!」って言うのズルくない? #バンキシャ pic.twitter.com/fv78814qAA
— たなくま@カメラマン 呪術、東リべ本誌勢 (@tanakuma) October 25, 2020
明夫さんより5歳年上の芳忠さん。
同じ大塚姓で年齢も近いため、兄弟説が流れたのも当然ですね。
しかし2人は他人同士で、兄弟ではありません。
ただ仕事での共演経験があり、仲良く交流しているようですね。
海外ドラマ『新スタートレック』では明夫さんがライカー役、芳忠さんがデータ役を演じました。
本日はこちらへ。。。
W大塚、大塚明夫さん、大塚芳忠さんに逢えるのだ🤣🤣🤣#新スタートレック
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— 迷人 (@s_meijin) February 2, 2020
お互いベテラン声優同士として、敬意を表しながら仕事を続けてきたに違いありません。
もはやレジェンドの域に到達した2人で、これからも長く第一線に立ち続けて欲しいですね。
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