「アラーキー」の愛称で親しまれてきた写真家の荒木経惟(あらき のぶよし)さん。
1964年に雑誌「太陽」主催の太陽賞に入選して以来、世界的なアーティストとして活躍を続けてきました。
2023年現在も現役で活動しているようですが、目を失明してしまったという情報もあり心配です。
また妻として夫を支え続けたエッセイストの荒木陽子さんについて紹介。
併せて、女優の水原希子さんが撮影中に、荒木さんからセクハラを受けたという情報について確認します。
荒木経惟のプロフィール
愛称:アラーキー
本名:荒木経惟
生年月日:1940年5月25日
身長:不明
出身地:東京府東京市下谷区三ノ輪(現在の東京都台東区)
最終学歴:千葉大学工学部
所属事務所:フリーランス
荒木経惟は現在も現役。フランスで展覧会開催
2021年5月22日、パリの新美術館「ブルス・ドゥ・コメルス」が開館しました。
日本を代表する建築家の安藤忠雄さんが設計した現代的な雰囲気をたたえながら、古典作品も調和する見事な空間です。
オープンしたばかりの私設現代アート美術館<ブルス・ドゥ・コメルス-フランソワ・ピノー・コレクション>。パリ
1区。安藤忠雄設計というところに注目。内部の新旧を上手く取り入れたところと空間の使い方に圧倒された。ミッシェル・ブラスのカフェレストランも試してみたい。 pic.twitter.com/c4kB5f1T5o— yoko ethnologue🇨🇵 (@yokoethnologue) July 11, 2021
この美術館では同年12月8日から、荒木さんの展覧会が開催されました。
公園や駅のホーム、原爆ドームなどさまざまな被写体を映し出した101点の作品が展示されています。
裸の女性の写真をはじめ物議を醸す作品も発表してきたものの、枯れた雰囲気の作品も増えてきました。
特に今でもフィルムカメラを使い続けているため、デジタルカメラに慣れた人々にとっては懐かしさを感じられる作品が多いはず。
刺激的な荒木作品が嫌いだった人も、改めてじっくり味わってみれば、渋い魅力を楽しめるかもしれませんよ。
2023年に83歳を迎える今も、現役で活躍を続けていることが分かりました。
荒木経惟は病気により右目を失明
荒木さんは2013年末、前立腺がんを原因とする網膜中心動脈閉塞症により、右目を失明しました。
視力はカメラマンにとって重要な商売道具です。
失明によって写真家生命を絶たれる可能性もありましたが、つらい現実を見事に芸術へと昇華させました。
作品の右半分を、黒く塗りつぶしたのです。
作品名は「左眼ノ恋」で、右目を失った荒木さんの新シリーズの先駆けとなりました。
右目を失ったことを逆手に取り、作品に活かしたのですね。
荒木さんの力強い再出発に、世界中のファンが胸を高鳴らせたに違いありません。
妻はエッセイストの荒木陽子
荒木さんの妻は、エッセイストの荒木陽子さんでした。
66。ローライフレックス。
モデルは写真家
荒木経惟 氏
妻・陽子さん。 pic.twitter.com/lMtEgmfBbQ— 滝本淳助 (@takimotonosekai) February 1, 2021
夫との共著『東京日和』は竹中直人さんの監督・主演で映画となり、陽子さんを中山美穂さんが演じていました。
陽子さんは名門・都立白鷗高校を卒業し、電通に入社したエリート。
ちなみに高校の同期には、漫画家の池田理代子さん、俳優の柴俊夫さんなど有名人が複数いたそうです。
1971年に電通の社員だった荒木さんと結婚しました。
荒木さんの写真集には何度も被写体として登場しており、彼にとってのミューズだったことがうかがえますね。
妻のヌード写真を撮り続けるなんて、やはり芸術家は、やることが違います。
ただ普段の荒木さんは、寂しがりやで甘えん坊な、ごく普通の男性だったそうです。
2人は自宅では、一般的な夫婦と同じように支え合いながら、ほのぼのとした生活を送っていた様子。
夫婦での共著『10年目のセンチメンタルな旅』や『東京は、秋』などでは、飾らない夫婦生活をつづっています。
今夜の読書。
ちなみに、「10年目のセンチメンタルな旅」はサイン入りだったりする。#荒木経惟#nobuyoshiaraki pic.twitter.com/pg3qTVhKxN— 七瀬またたび@写真愛好家 (@mnanase) December 6, 2021
仲睦まじい姿がうらやましがられていた2人。
しかし1990年1月27日、陽子さんは子宮肉腫により42歳の若さで亡くなってしまうのです。
スタッフ金野です。
荒木経惟「食事」
妻・陽子の手料理を接写でエロティックに撮影した写真集。後半からはモノクロとなります。彼女の余命があと1カ月と知った後からです。「食事は、死への情事だった」。カラーとモノクロは正反対であるのに、生と死は曖昧なものになってゆきます。 pic.twitter.com/EpPCAzdL7D— 幻想系古本屋 古書ドリス (@info_doris) November 16, 2019
荒木さんは亡くなった最愛の妻を撮影し、写真集『センチメンタルな旅・冬の旅』を発表しました。
アラーキーこと荒木経惟さんの写真集「センチメンタルな旅冬の旅」の写真です📸1990年1月27日に逝ってしまった妻陽子さんの死の軌跡をたどった愛のつまった私小説的写真日記です✨陽子さんは悪性の子宮肉腫でした。「もって1ヶ月だろう」と医者に言われて、そんな事は陽子さんに言えなかったそうです😢 pic.twitter.com/FiP9T8U6jd
— kemi328(しばらくお休みいたします🙇🙏復帰したら返信いたします🙇🙏すみません🙇🙏) (@kemi328) May 5, 2020
妻の病気を知って以来、大切な人の息吹をいつまでも感じられるよう、夢中で陽子さんにカメラを向け続けていたのでしょうね。
荒木経惟のセクハラを水原希子が告白
ハリウッド女優たちが筆頭となり、業界でのセクハラについて訴えた「#meToo」運動。
日本では2018年にダンサーのKaoRiさんが、荒木さんのセクハラを告発しています。
2001年から2016年までの15年間、荒木さんのミューズとして、写真のモデルを担当していました。
ヌードや過激なパフォーマンスを強要された上、無報酬の仕事さえあったといいます。
これを機に女優の水原希子さんも、荒木さんのモデルを務めた際にセクハラを受けたと告白しました。
インスタグラムで、投稿から24時間後に削除される「ストーリー」機能を使い、胸の内をつづったのです。
声を上げたKaoRiさんの勇気に感謝しつつ、「モデルは物ではないし、女性は性の道具でもない」とコメント。
男女は「同じ人間であり、心を交わし合うことを忘れてはならない」と続けました。
さらに自身も20代前半の頃、上半身を裸にした状態での撮影時、多くの男性スタッフから観察されたことを告白。
ネット上ではこれが、2013年に荒木さんが資生堂のポスターを撮影したときの出来事だと噂されています。
僕は、水原希子さんの撮影現場の見物に集まった資生堂のオッサンたちに吐気がするほど嫌悪感を覚えるが、その視線は、荒木経惟の作品を消費してきた自分の視線と、大差がないということを自覚したい。 pic.twitter.com/zIcXtDhB55
— きづのぶお (@jucnag) April 10, 2018
水原さんは荒木さんに対し「あなたにとって女性とは何か?」という問いを投げ掛けて、コメントを終えました。
2人の女性の勇気ある告白で明らかとなった、荒木さんの許されざる罪。
誠意ある態度で謝罪し、二度と同じ過ちをくり返さないでくれることを願っています。
同時に業界全体の女性を軽視する風潮が、しっかり改善されるのが理想的ですね。
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