「昭和歌謡の父」といわれる服部良一さんの長男であり、自身も「音の料理人」として数々の名曲を量産した服部克久(はっとりかつひさ)さん。
息子の服部隆之さんもまた作編曲家として知られていますが、娘はどんな方なのでしょう。
また孫とジャニーズ、100年続く音楽一家の家系図、死因についてもまとめました。
服部克久のプロフィール
本名:服部克久
生年月日:1936年11月1日
没年月日:2020年6月11日
最終学歴:成蹊中学校・高等学校卒業
職業:作曲家、編集家
服部克久の息子は服部隆之
テレビ創成期から活動をはじめ、『ミュージックフェア』などの音楽番組のほか、ドラマや映画などの音楽も数多く手がけた服部克久さん。
制作した楽曲は7万曲以上にのぼり、とりわけポップスにオーケストラを導入した功績は大きく、後進の作風に影響を与えたといわれています。
息子の服部隆之さんも同じく作編曲家であることから、やはり服部家は音楽一家というイメージが強いですね。
隆之さんは1965年11月21日に生まれ、3歳頃からピアノを習いはじめました。
山口百恵さんや榊原郁恵さんら人気アイドルが歌のレッスンに通う家庭で育ったこともあり、音楽は身近な存在だったそうです。
将来を決定づけたのは、父の「おまえが作曲の道に進んでくれたらうれしいなあ」という言葉。
この時中学生だった隆之さんは、のちに成蹊高校を中退し、父が学んだパリ国立高等音楽院に留学。
帰国後の23歳の時、父と親しいさだまさしさんからアルバムの編曲を依頼され、これが成功してさまざまな仕事が舞い込むように。
服部克久メモリアルコンサート、2日間とも何とか無事終える事が出来ました。
祖父のために駆けつけて下さった日本の大スターの皆様からの心からのお気持ちと深い愛情に満ちた空気に、どうしようもなく切ないものが込み上げてきてしまい…おじいちゃまごめんなさい、ルローヌ、我慢できませんでした。 pic.twitter.com/d8UKl8TpYH— 服部百音/Moné Hattori (@HattoriMone) November 17, 2021
祖父と父がビッグネームというプレッシャーはあったものの、それはラッキーなことと前向きにとらえた隆之さん。
J-POPからクラシックまで幅広いアーティストのアレンジを手がけるなか、1990年にドラマ『代表取締役刑事』映像音楽デビュー。
以降、映画では『藏』『ラヂオの時間』『誘拐』で日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞、ドラマでは『HERO』『新選組!』『華麗なる一族』『半沢直樹』などのテーマ音楽を担当。
「親父にくらべると自分はまだまだ」と脱帽しながらも、今や映像作品に引っ張りだこの作曲家として盤石の地位を築いています。
服部克久の娘はマネージャーだった
服部克久さんには、隆之さんの妹にあたる奈緒さんという娘がいます。
奈緒さんは克久さんのマネージャーを務めていたことがわかっていますが、残念ながら詳細については不明でした。
また隆之さんの妻で元プロヴァイオリニストの服部エリさんは義理の娘です。
実の娘である奈緒さんにプロの音楽家としての活動経歴があるのかどうかはわかりませんが、父のマネージメントをこなしながら、音楽一家の服部家を支えていたのではないかと思われます。
服部克久の孫とジャニーズ事務所との関係
服部克久の孫は服部百音
服部克久さんの孫娘でヴァイオリニストの服部百音(はっとりもね)さんは、隆之さんの娘です。
百音さんは名誉ある国際ヴァイオリン・コンクールに出場し、史上最年少の10歳で優勝。
2016年にはCDデビューを果たし、レコード芸術の特選盤に選出されました。
祖父の克久さんのことは、言葉は少ないけれど的確なアドバイスをくれる相談相手として頼りにしていたようですね。
克久さんの音楽家生活60周年記念アルバム『音楽畑22 The Final?』の「ル・ローヌ(河)」は、克久さんと隆之さんがピアノ、百音さんがヴァイオリンを演奏しており、3世代による初共作となりました。
服部家とジャニーズの交流は父・良一の代から
百音さんは2021年11月、2日間にわたり開かれた服部克久さんのメモリアルコンサートに父とともに出演。
2日目にはジャニーズ事務所代表として東山紀之さんも登場。
克久さんは少年隊の楽曲も手がけており、東山さんとは親交が深かったそうです。
東山紀之、服部克久さんとの焼き肉屋の思い出語る 「先生のうれしそうな笑顔を今でも思い出します」(中日スポーツ)#Yahooニュースhttps://t.co/pVBVNQkOBv
— 🖤yutajen (@yutajen) November 17, 2021
服部家とジャニー喜多川さんの交流は、父・良一さんの代から。
交流のはじまりは戦後にさかのぼります。
第二次世界大戦後はロサンゼルスに住んでいたジャニーさん。
ちょうどその頃、服部良一さんは笠置シヅ子さんとアメリカツアーへ。
その時に通訳を務めてくれたのがジャニーさんと姉のメリー喜多川さんでした。
アメリカツアーが終わっても家族ぐるみの交流は続き、姉弟は帰国後、しばらくは服部家にお世話になっていたとのこと。
良一さんとジャニーさんはよく音楽やエンターテインメントの話で盛り上がっていたそうです。
70年以上前の二人の出会いが、日本の歌謡界に大きな影響を与えることになったのは間違いありませんね。
服部克久の家系図
つぎに服部家の家系図をみていきましょう。
克久さんの父・良一さんは『東京ブギウギ』『青い山脈』『銀座カンカン娘』などの陽気な曲で戦後の日本を元気づけた和製ポップス史のレジェンド。
その妹の服部富子さんは元タカラジェンヌの歌手で女優でした。
大ヒット曲の『満州娘』や、『支那の夜』『孫悟空』などの出演映画があります。
克久さんの弟に俳優の服部吉次(本名・良次)さん、その妻が女優の石井くに子さん。
夫妻の息子にバレエダンサーで振付家の服部有吉さん。
有吉さんはドイツのハンブルク・バレエ団初の東洋人ソリストとなり、2006年から10年間はカナダのアルバータ・バレエ団のプリンシパルとして活躍しました。
2010年、バンクーバー五輪の開会式にも出演し、躍動感あふれるダンスを披露しています。
服部良一さんの「来た仕事は断るな」という教えは、華麗なる一族を支える家訓になっているそうです。
服部克久の死因は末期腎不全
2020年6月11日、服部克久さんは83歳で逝去しました。
死因は末期腎不全と所属事務所が発表しています。
百音さんによると、2月から集中治療室で闘病生活を続けており、最期は家族で看取ったとのこと。
【訃報】作曲家・服部克久さん死去「ミュージックフェア」など手掛けるhttps://t.co/NVq0V7s390
テレビ創生期から活躍。TBS『ザ・ベストテン』のテーマ曲、アニメ『トム・ソーヤーの冒険』など幅広いジャンルに音楽を提供した。 pic.twitter.com/ig8NNUpNET
— ライブドアニュース (@livedoornews) June 11, 2020
克久さんは入院する数日前まで仕事の打ち合わせをこなし、とても楽しみにしていたコンサートもあったそうです。
コロナ禍で面会もままならないなか、家族は祈るような気持ちで毎日を過ごしていたのでしょう。
生涯現役を貫き、日本の音楽シーンの発展に尽力した服部克久さん。
そのメロディは幅広い世代から愛され、歌い継がれていくことでしょう。
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