日々の暮らしから生まれたレシピが幅広い層から支持されている料理研究家の有元葉子(ありもと ようこ)さん。
有元さんといえば、国内外に所有する複数の家や洗練されたライフスタイルもつとに有名で、お金持ちというイメージが強い方でもありますね。
今回は自宅をひとつひとつみていきながら、一人暮らしという噂の真相に迫ります。
薪火で料理する喜びを教えてくれたというイタリアの家や、真似したいアイデアがいっぱいのインテリアもご紹介します。
有元葉子のプロフィール
生年月日:1942年
出身地:千葉県
有元葉子はビジネスで成功したお金持ち
素材を活かしたシンプルな料理だけでなく、気持ちのよい暮らしや住まいづくりにも多くの女性ファンをもつ有元葉子さん。
料理の仕事をはじめたのは、専業主婦として20年ほど過ごしたあとのことでした。
彼女の料理の評判を耳にした雑誌編集者が、有元家の鯵寿司を『LEE』で紹介したのがきっかけです。
一般家庭で再現できるおいしい料理は評判を呼んで、有元さんは人気料理家に。
料理教室や暮らしまわりのセレクトショップ「shop281」の主宰、キッチン道具「la base(ラバーゼ)」のプロデュース、著作の出版など、その後の活躍はご存じのとおりです。
「有元葉子」というブランドを確立し、ビジネスをしっかりと軌道にのせた有元さん。
ネット上には「お金持ちらしい」という声がみられますが、それはまちがいないでしょう。
具体的な年収こそ公表されていませんが、センスあふれる住居を国内外にいくつも構え、それらを行き来する暮らしを実践できるのは、経済的な余裕がある何よりの証明です。
自分にとって心地のよい住まいづくりを追求する生き方も多くの女性の憧れの的ですね。
有元葉子の自宅は世田谷ほか信州、イタリアにも
2023年現在、有元葉子さんは多拠点生活を送っています。
居住するのは世田谷区の自宅マンションのほか、そこからほど近い玉川田園調布の料理スタジオ兼ねた集合住宅の家、あるいは信州・野尻湖の別荘、イタリアの家のいずれかです。
このほか、2019年に完成した葉山の家も「自宅兼事務所」と紹介されることがありますが、こちらは厳密には娘夫婦の自邸であり、有元さんが料理スタジオとして活用したり、滞在することもあるのだそう。
娘夫婦とは、長女で建築家の八木このみさん、同じく建築家の八木正嗣さん夫妻です。
世田谷区のマンションは、2012年頃、自分らしい住まいづくりをするための新たな家を探して見つけた築30年の中古物件でした。
決め手となったのは、全室に窓があり、その窓から見える緑がとても美しかったこと。
ご本人いわく、家選びでもっとも重要視するポイントは「窓の外に広がる景色がいかに素敵か」なのだそう。
このみさんがフルリノベーションを手がけた結果、築30年のマンションは、いちばんよい場所をキッチンにするキッチン・オリエンテッドな自宅に生まれ変わりました。
「台所は家の要」と語る有元さんらしいリノベーションですね。
玉川田園調布の料理スタジオは白が基調でしたが、あるときから白のキッチンで過ごすことに疲れてしまった、と有元さん。
世田谷のマンションのキッチンは、オリーブ色のタイルを張ったL字型とオーク材のアイランド、籠をポイントにしつらえて、温かなぬくもりが感じられる空間に仕上がっています。
◤#料理研究家 #有元葉子 さん
メリハリのきいた台所仕事の極意とは?◢台所の達人たちに呼びかけながら、
知恵と工夫をたっぷり伝える。声の出演:#麻生久美子
「#趣味どきっ! 人と暮らしと、台所人と暮らしと、台所」有元葉子
🗓️11/16 (月)17:30~https://t.co/UbIz7qCFFz— 女性チャンネル♪LaLa TV【公式】 (@LaLa_TV) November 14, 2020
2003年に建てた野尻湖の別荘は、このみさんが最初に設計を手がけた母の家でした。
少しでも自由な時間ができれば、すぐさま長野県まで車を走らせるという有元さん。
別荘周辺は熊が出没するような場所なので、ほとんど屋内にこもりきりだそうですが、ここで誰にも気兼ねなくピアノを弾くひとときは何ものにも代えがたい至福の時間なのだそう。
売れっ子料理家として多忙な日々を送るなか、一人の時間を味わうにはとっておきの隠れ家といえそうです。
有元葉子は一人暮らし歴20年
末娘が結婚して独立したときにスタートした有元さんの一人暮らし。
一人住まい歴は20年近くになるそうですから、もうベテランといえるでしょう。
ここでどうしてもスルーできないのが結婚した旦那さんについてです。
旦那さんはどこへ消えてしまったのでしょうか。
ごく素直に推測すれば、有元さんは離婚したことになりますが、ご本人は夫について一切発言をしていません。
離婚理由については、料理関連の仕事が軌道に乗って収入が夫を超えてしまい、夫婦仲がぎくしゃくして離婚に至ったともいわれていますが、有元さん自身が沈黙を貫いているために、これも憶測の域をでません。
『ひとりの暮らし 小さな贅沢』など、一人住まいのあれこれをつづった著作も上梓している有元さん。
さぞや規則正しい生活を送っているのではと思いきや、自由気ままな一人暮らしを満喫しているようで、休日は何の決めごともせず、目が覚めるまで眠り、そのあとで今日の予定を考えるとのこと。
娘たちが巣立った今は完全に自由であり、今後もゆったりと心のままに一人暮らしを楽しむことになりそうです。
有元葉子さんの「カルボナーラ」の作り方。生クリームいらずで失敗しらず https://t.co/5AphOKlLvS pic.twitter.com/gPaM5sPuWm
— 佐々木 (@happyminamisasa) November 9, 2021
有元葉子のイタリアの家は中世の修道院
「どんな料理をつくるか」は、すなわち「どんな火元にするか」と同意義だと語る有元葉子さん。
例を挙げると、薪火を使った料理のおいしさを教えてくれたのはイタリアの家でした。
イタリア中部のウンブリア州にある家を購入したのは1996年のことです。
単身訪れたイタリアで、城壁の町をドライブしていたとき、「ここに住みたい」という思いに突き動かされた有元さん。
購入した家は14世紀に建てられ、修道院として使われていた歴史ある建物でした。
小さな窓から射し込む光と、そこから見える眺望がとても絵になっていたそうです。
中世建造物を保護する法律上、改修は容易ではなかったものの、できるだけ原形を保ちながら手を加え、住まいを整えていきました。
イタリアの家での暮らしを通じて、火を焚いたり、熾火で煮炊きする料理文化を肌で知った有元さんは、薪で料理できる設備を野尻湖の別荘に取り入れています。
有元葉子のインテリアはアイデアがいっぱい
家にあるものはすべて使うもので、使わないものはひとつも置いていないと語る有元葉子さん。
住まう人の美意識と潔さは、整然とした空間にも表れているようです。
すっきりと片づいた状態をキープできれば、毎日の掃除はもちろん、年末の大掃除も楽になるはず。
実際、有元さんは1年を通して大掃除をしたことがないそうです。
住まいの主役であるキッチンで印象的なのは、竹や藁(わら)など自然素材で編んだ籠(かご)のコレクション。
オープンシェルフに並んだたくさんの籠の中には、スポンジやゴム手袋、排水口のネットなど、こまごまとした台所用品が収納されています。
インテリア小物に見える籠を実用的な収納スペースに変えてしまうとは、まさに暮らしの達人らしいアイデアといえるでしょう。
台所用品が直接的に目に触れないという点も視覚的にポイントが高いですね。
キッチンからワンルームでつながるリビング・ダイニングには、木工作家ジョージ・ナカシマの大きな丸テーブル。
いつか欲しいと思っていた憧れのテーブルです。
娘のこのみさんによると、有元さんは意外にも甘いテイストも好きだそうで、存在感抜群のテーブルにパステルカラーのチェアを合わせるのもお気に入り。
こうしたフェミニンなヌケ感もお手本にしたいところです。
「わが家の冬の風物詩」と呼ぶのは火鉢と鉄瓶。
立ち上る湯気さえ愛おしく感じられ、心が癒されるのだそう。
本年も宜しくお願い致します。
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— ちゃんと食べてる?ライフスタイルマガジン (@chantotabeteru) January 6, 2023
いつのまにか日本には使い捨て文化がはびこってしまった、と嘆く有元葉子さん。
気に入ったものを購入したら、手をかけながら長く使うことで、ますます愛着がわき、新たな美しさが生まれることもあるはずです。
有元さんが実践する「始末のいい暮らし」には、滞りのない暮らしをするためのヒントがあふれているような気がします。
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