ボディビルダー界のレジェンドであり中年の星としても知られる合戸 孝二(ごうど こうじ)さん。
自らの身体と心をハードなトレーニングで鍛え上げていることに加え、視力を失ってでも競技を続けるというアスリート魂は尊敬を超えて狂気や執念と伝説になっているそうです。
今回の記事では合戸さんのボディビルダーに対する取り組みについてクローズアップしてみました。
合戸孝二のプロフィール
狂気の男合戸孝二、レッグプレス600キロの筋トレ中に失明したらしい pic.twitter.com/31fqZq8rL6
— ささちゃん (@safour_1) December 5, 2016
本名:合戸 孝二(ごうど こうじ)
出身地:静岡県
生年月日:1961年4月1日
身長/体重:164cm / 70kg
主なタイトル:全日本ボディビル選手権優勝(4回)
失明の治療よりも競技を選んだ狂気と執念
まずは合戸孝二さんの失明やボディビルに対する狂気や執念を見ていきましょう。
2023年現在も現役のボディビルダーとして活躍をしている合戸さんですが、実は38歳の頃に眼底出血を起こして左目の視力を失っています。
この眼底出血を発症した原因は大会に向けて身体を絞ったことによる栄養失調によるものでした。
無理をせず眼底出血の治療をすれば失明を回避できる可能性もあったにもかかわらず、合戸さんはトレーニングを中断すること、そしてステロイド治療によるドーピングを懸念して競技続行を選択。
残念ながら治療を断念したことで左目を失明しましたが、合戸さんはこの選択について「全く後悔していない」と笑顔で語っている姿からは狂気すら感じます。
読んだ!合戸孝二さんの強靭な肉体とメンタル、とても刺激になった💪#入院生活 #合戸孝二 #執念 pic.twitter.com/p0akJTCHd9
— ISAO Kobayashi (@isao_1303) April 25, 2018
また、失明後もハードなトレーニングを続けたことで右目にも眼底出血の症状が出てしまいました。
さすがに両目の失明は生活にも支障が出るので治療をすることになりましたが、その間も禁じられていたトレーニングをこっそりして医師から「目とボディビルのどちらをとるの?」と言われたそうです。
でもボディビルをやめるわけにはいかなかった・・・。それが先生から言われたという「目とボディビルのどちらをとるの?」という質問につながっていくわけですね。そして合戸選手は「ボディビル」と答えた・・・。
合戸さんよるとレーザーで眼底出血の酷いところを焼き切る治療は相当痛かったらしく、一つ一つを焼くたびに”こめかみ”を殴られるような衝撃だったそうです。
普通の人であれば目の症状が悪化する前に競技を断念したり、休養をして治療をすること選ぶところですが、トレーニングを最優先をするあたりが狂気や執念の男と呼ばれる所以(ゆえん)でしょう。
傍から見ると「ちょっと変わった人」と思ってしまうところですが、視力を失ってでも続けたいモノに巡り合えたことは一度しかない人生において幸せなことなのかもしれませんね。
合戸孝二の現在(2023)
この項目では合戸孝二さんの2023年現在を見ていくことにしましょう。
現在も現役のボディビルダーとして活動を続けており、2022年10月の日本ボディビル選手権に出場をして8位にランクインをするなどレジェンドの名にふさわしい存在を発揮。
私生活では静岡県藤枝市で「マッスルハウスGYM」というトレーニングジムを経営しており、自らの身体だけでなく後進の育成とトレーニングにも積極的に取り組んでいるそうです。
いくらレジェンドとはいっても生活やトレーニング、遠征には多くのお金が必要なので、身体を鍛えながら収入を得ることが出来るジム経営は一石二鳥と言えるでしょうね。
また、同じくボディビル界のレジェンドである木澤大祐さんとタッグを組み、2023年10月に愛知県尾張旭市で「JURASSIC CUP」というボディビル大会を開くことが決定しました。
この大会には吉本興業所属する野田クリスタルさんら”筋肉芸人”の参加も決まっており、ボディビル競技の発展や裾野の拡大に資するとの期待が高まっています。
ボディビル界は競技と仕事の両立が難しいこと、そして競技人口自体も増えているとは言い難い厳しい状態なので、レジェンドの決起が良い起爆剤になることを祈らずにはいられませんね。
意外にも若い頃は出会い目的だった
最後にレジェンド・合戸孝二さんの若い頃について見ておきます。
合戸さんは44歳で初めて「全日本ボディビル選手権」を優勝した遅咲きですが、ジムに加入をしてトレーニングを始めたのは20歳のときだったのでそれほど遅くはありませんでした。
にもかかわらず時間がかかったのは”大器晩成”というよりも、ジムに入ったときの動機が女性との出会いや”モテたい”という少し不純な理由だったことが大きいのかもしれません。
しかし、いつの頃からか出会いよりも身体を鍛えることの素晴らしさに目覚め、多い時には1日8時間というハードなトレーニングを自らに課すようになりました。
その成果もあって、1999年(38歳)に「世界選手権:70kg級」で念願のデビューを果たし、先ほど紹介したとおり2005年(44歳)に全日本ボディビル選手権を初優勝。
2007年から2009年まで同大会を3連覇するなどボディビル界に名をとどろかせ、2023年現在に至るまで第一線を走り続けている伝説にまでなったのは驚くべき成長と言えるでしょう。
ちなみに、当初の目的だった出会いについては30歳のときに、のちに妻となる真理子さん(当時18歳)と知り合って結婚に至っているので達成したと言っても良いですね。
結果として合戸さんはジムで地位と名声、愛する女性をも手に入れたということになりますが、出会い目的で始めてから日本チャンピオンになったという方が衝撃のエピソードと言えるかもしれません。
いずれにしても、人生の転機や可能性は思いもよらぬ意外なところにあることが多いので、私たちもアンテナを張り巡らせて日々を過ごした方が良いでしょうね。
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