津島恵子は晩年も活動的。夫は東宝副社長の息子。若い頃の人気&死因は胃がん

昭和の映画界を彩った銀幕スターのお一人、俳優の津島恵子(つしまけいこ)さん。

沖縄戦で看護師をしていたひめゆり学徒隊の悲劇を描いた『ひめゆりの塔』や、海外でも評価の高い黒澤明監督の『七人の侍』への出演は有名ですよね。

しかし、2002年の連続テレビ小説『さくら』を最後に、表舞台から姿を消されていました。

2012年の訃報に、若かりし日の津島さんを偲んだ方も多かったでしょう。

そこで今回は、津島さんの晩年や、最期を看取った夫の話とともに若い頃を振り返っていきます。

津島恵子のプロフィール

本名:森直子(旧姓:倉成)

生年月日:1926年(大正15年)2月7日

身長:161cm

出身地:長崎県下県郡厳原町(現:対馬市)

最終学歴:東洋音楽学校(現:東京音楽大学)中退

所属事務所:松竹退社後はフリー

津島恵子は晩年も活動的に過ごしていた

女優になる前は、松竹大船撮影所でダンスを教えていたという津島さんは、晩年になっても活動的でした。

70代になってからも、週に2回はテニスをしていたそうです。

津島さんは、幼少からダンスを習っていたそうで、活発に体を動かすことがお好きだったようです。


それで、70歳を過ぎても健康的に活動されていたのでしょう。

デビューからずっと、スレンダーな体型を維持されていましたよね。

ダイエットなどしなくても普段から動くことで自然とキープされていたのだと思われます。

表舞台での活躍は、映画は2002年公開の『なごり雪』、ドラマは同年の朝ドラ『さくら』が最後となりました。

日系4世の主人公・さくらを優しく見守る祖母役でした。

優しく凛としていて、上品さが伝わってくる、素の津島さんに近そうな役でしたよね。

津島さんは、当時76歳でした。

若い頃よりは痩せた感じがありましたが、健康に問題があるようには見えません。

背筋も伸びて、高齢者と言ってはいけないようなオーラがありました。

結果的に、元気な姿を視聴者の目に残したままの引退になったようです。

津島恵子の夫は東宝副社長の息子

津島さんは、1957年にご結婚されています。

お相手は、当時、TBSのプロデューサーだった森伊千雄(もりいちお)さんです。

映画を中心に出演されていた津島さんでしたが、1954年に松竹を退社してフリーになってからは、テレビドラマへの出演が増えていきました。

テレビ局への出入りが増えたことで、ご主人と出会われたのでしょうか。

夫となった森さんは、東宝副社長・森岩雄さんの息子です。


岩雄さんは、東宝映画の総指揮官として戦後の日本映画界を支えたお一人です。

ひょっとしたら、息子さんより先に津島さんと知り合っていた可能性もありますね。

映画『ゴジラ』シリーズなど、日本の特撮映画の発展に貢献した監督である円谷英二さんを東宝に招き入れたのも岩雄さんだったといいます。

岩雄さんは、映画界での功績が認められ、紫綬褒章や勲三等旭日中緩章を得られています。

津島さんと森さんの間には、息子さんがいます。

一般の方のようで、名前や年齢、職業など詳細はわかっていません。

津島さんが亡くなられたときには、アメリカにいらっしゃったそうですが、知らせを聞き帰国されていました。

普段からアメリカで生活されているのでしょうか。

さて、津島さんと添い遂げられた森さんは、TBSでは制作局次長まで昇進されました。

津島さんを看取った約7年後の、2019年7月に90歳でお亡くなりになっています。

津島恵子は若い頃人気ナンバー1女優

長崎県出身の津島さんは、上京し、東洋音楽学校(現:東京音楽大学)に進学されています。

在学中に映画監督の吉村公三郎から勧められ、映画デビューをされました。

吉村さんが津島さんを最初に見たのは、なんと街角だったといいます。

街で見かけた津島さんに「あんな娘が映画界にいたら」と思ったのだそうです。

美しいお顔に、ほっそりとした体型で、街を歩けば振り返る人も多かったのではないでしょうか。

映画監督だった吉村さんからしたら、スターの原石が歩いているような印象だったのかもしれません。


その後、松竹の大船撮影所でダンス講師をしていた津島さんに気づき、声を掛けたといいます。

偶然が重なった運命的なデビューだったようですね。

デビュー作は、昭和の大女優・原節子さん主演の作品で1947年公開の『安城家の舞踏会』でした。

その後は、音楽学校を中退し、松竹の専属俳優としてご活躍されます。

同じく松竹に所属されていた鶴田浩二さんとのコンビで人気となりました。

鶴田さんは歌手としても人気で、長く活躍された俳優さんです。

津島さんと鶴田さんのコンビは、映画俳優の人気投票で、それぞれ3年連続1位になるほどの大人気でした。

清純とか清楚といった言葉の似合う津島さんですが、『たそがれ酒場』では、体のラインがハッキリとわかるような衣装で、ストリッパー役を演じられました。

津島さんが踊られる姿に胸のドキドキが止まらなかった方もいたのではないでしょうか。

ストリッパーを演じても、なぜかどこかに気品を感じるのが津島さんでしたよね。

津島恵子の死因は胃がん

2012年8月1日に86歳で亡くなった津島さんの死因は胃がんでした。

胃がんは、近年、死亡率こそ下がってきているものの、罹患率では第3位に入るかかりやすいがんです。

いつ頃から胃がんを患われたのかまではわかっていませんが、お亡くなりになる2年ほど前からは入退院を繰り返していたといいます。

さらに、亡くなる5年ほど前の2007年ごろからは認知症を患っていたそうです。

津島さんを看取ったのは、夫の森さんと、津島さんの姉、姉の娘だったといいます。


認知症になられた津島さんのお世話なども皆さんでされていたのでしょうね。

葬儀は津島さんの意思を尊重し、近親者のみで行われました。

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