日本の首都である東京の知事を4期にわたって務めた石原慎太郎(いしはら しんたろう)さん。
都民から絶大な支持を集め、間違いなく歴史に残る知事でした。
石原慎太郎のプロフィール
生年月日：1932年9月30日
死亡日： 2022年2月1日
出身地：兵庫県神戸市須磨区
身長：181cm
血液型：AB型
最終学歴：一橋大学
石原慎太郎は銀行設立した？
一橋大学在学中の1956年に発表した「太陽の季節」がデビュー作にも関わらず芥川賞を受賞した石原慎太郎さん。
その影響力は凄まじく「太陽族」という流行語を生みだしました。
なお、「太陽の季節」が映画化される際に弟の石原裕次郎さんを推薦し芸能界入りの後押しをした事は有名な話です。
その後も次々と話題作を発表し芸術選奨文部大臣賞や平林たい子文学賞を受賞。
文学界で確固たる地位を築きました。
そんな石原慎太郎さんは1968年に政界進出すると環境庁長官や運輸大臣を歴任。
1995年に議員を辞職しますが1999年の東京都知事選に立候補。
見事初当選を飾るとその後も4期にわたり東京都知事を務めています。
東京都知事時代の石原慎太郎さんが行った取り組みで代表的なのが銀行設立。
2003年の都知事選で公約の目玉として新銀行の設立を掲げ、2004年に「新銀行東京」を設立しました。
名前の語尾に「銀行」が付かない唯一の銀行として知られた「新銀行東京」。
「石原銀行」や「慎太郎バンク」と呼ばれることもありました。
大々的に設立した新銀行東京ですが経営は上手くいかず。
およそ3年で財源として都民の税金から出資した1000億円の大半を損失したことを受け追加で400億円を出資。
ところが経営が上向く事なく東京都は新銀行東京からの撤退を決定。
東京TYフィナンシャルグループ傘下に入り、2018年5月1日に東京都民銀行、八千代銀行と合併し「きらぼし銀行」となりました。
石原慎太郎さんは政治の知識はあっても金融の知識は持ち合わせていなかったようです。
石原慎太郎は大学も作っていた？
都民からの絶大な支持を受け次々と新しい改革を行った石原慎太郎さん。
まったく新しい大学をつくる
という公約により「首都大学東京」を設立しています。
「大学」が語尾にこない唯一の大学である首都大学東京。
大学名は公募されましたが、公募案で多く使われていたキーワードをもとに石原慎太郎さんが名付けたようです。
首都大学東京は新大学ではありますが全くのゼロから作られた大学ではありません。
東京都立大学、東京都立科学技術大学、東京都立保健科学大学、東京都立短期大学の四大学を母体として設立された大学です。
ある意味トップダウンで実行された大学編成により学部の構成や履修形態が大きく変わった各大学。
その影響で多くの教員が他に流れたという情報もありました。
石原慎太郎さん肝入りの首都大学東京ですが、2020年4月より「東京都立大学」に名称が変更されることが発表されています。
伝統ある元東京都立大学としては首都大学東京という名称はきっと受け入れがたかったのでしょう。
名称変更に伴う学生証や書類、看板の変更に10億円が必要という試算もあります。
今となっては石原慎太郎さんの思い付きによる無駄な政策だったとも囁かれています。
石原慎太郎は宗教と深い繋がりが？
政界とは切っては切れないのが宗教団体。
特定の宗教団体が強く支持する政党もあることは周知の事実でしょう。
実は石原慎太郎さんも宗教団体と深い繋がりがあったんです。
石原慎太郎さんと深く関係するのは「霊友会」。
石原慎太郎さんは
20万票を頼んだら、小川喜美教主から、もっと出すから弟子になりなさいといわれた
と政界初進出時のエピソードを明かしています。
石原慎太郎さんはこの時、霊友会の信者となったのでしょう。
霊友会の定期刊行物に寄稿したりイベントにも参加するなど霊友会に貢献した石原慎太郎さん。
一方、霊友会も石原慎太郎さんが政治家を引退するまで支えたそうです。
石原慎太郎は田中角栄を尊敬？
高等教育を受けずに総理大臣という日本のトップとなった田中角栄さん。
亡くなった今でも多くの人を惹きつけています。
人心掌握術に長けており与党の議員はもちろん日本中の多くが田中角栄さんを支持していました。
そんな中で田中角栄さんを批判していたのが石原慎太郎さん。
多額の金銭を費やして票を集める選挙戦を行う田中角栄さんの金権選挙を批判。
田中角栄さんが進めた日中国交正常化にも反対していました。
このように田中角栄さんの政策について異を唱えることが少なくなかった石原慎太郎さん。
ですが
都知事時代、自分がやろうとしてできなかったことはたくさんありますが、もし角さんが元気で相談していたら実現できたかもしれないと思う。
と語るなど人としては尊敬していたことを明かしています。
また、石原慎太郎さんは田中角栄さんの自伝風の小説「天才」を2016年に発行。
田中角栄さんの功績を見直す内容となっており92万部の大ベストセラーとなりました。
国会議員時代には宿敵として知られた二人ですが心の中では互いに認める部分もあったのでしょう。
取るに足らない相手と判断していれば歯牙にもかけていないでしょうからね。
三島由紀夫も石原慎太郎を認めていた？
戦後の文学界を代表する作家の三島由紀夫さん。
ノーベル文学賞の候補になるなど世界で高く評価される作家の一人です。
そんな三島由紀夫さんは石原慎太郎さんの才能を早くから評価して絶賛。
その後、二人は親交を持つようになりました。
ところが石原慎太郎さんが政界に進出した頃から関係に亀裂が生じるように。
当初は才能を評価していた三島由紀夫さんですが石原慎太郎さんを批判するようになります。
一方の石原慎太郎さんも三島由紀夫さんが自殺した際には
狂気とも愚行ともとれ得ることを承知した上で行なった、他が何といおうと氏にとっては、絶対に社会的政治的な行為であったに違いない
と追悼文を発表するも後に三島由紀夫さんの死を批判するようになります。
才能を認め合う二人がなぜこれほどまで不仲となってしまったのか。
一説には三島由紀夫さんが石原慎太郎さんにコンプレックスを抱いていたとも言われています。
ですが真偽のほどは定かではありません。
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