かつて市川新之助さん、尾上辰之助さんとともに「平成の三之助」と呼ばれ、若さあふれる歌舞伎ブームを起こした尾上菊之助(おのえきくのすけ)さん。
「6代目尾上丑之助」として初舞台を踏んだのは1984年なので、2023年で39年になります。
今回は有名女優の母、人間国宝の父について紹介します。
さらに家系図や尾上松也さんとの関係についてもみていきます。
尾上菊之助のプロフィール
本名: 寺嶋和康(てらしま かずやす)
生年月日: 1977年8月1日
身長: 173cm
血液型: B型
出身地: 東京都
最終学歴: 青山学院大学(中退)
屋号: 音羽屋
尾上菊之助の母は大女優・富司純子
尾上菊之助さんの母は、かつて任侠映画の花として世の男性を魅了した富司純子さんです。
当時は「藤純子」という芸名でした。
1945年12月1日、和歌山県御坊市の生まれで、父は東映のプロデューサー・俊藤浩滋さん。
高校時代から芸能活動を始め、1963年に千葉真一さんの恋人役でスクリーンデビューしました。
人気を不動のものとしたのは1968年に始まった「緋牡丹博徒」シリーズです。
緋牡丹の刺青を持つ女博徒・緋牡丹お竜に扮した富司純子さんは凛とした美しさと華麗な殺陣で一世を風靡。
鶴田浩二さんや高倉健さんとともに東映を支えるスターになりました。
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— nori (@NorioUejima) 2018年3月11日
大河ドラマ『源義経』で共演した尾上菊五郎さんと1972年に結婚して引退。
その後、『3時のあなた』の司会者として芸能活動を再開し、1983年にはNHKドラマで女優としても復帰しました。
1989年、高倉健さんと共演した『あ・うん』以降の芸名は「富司純子」です。
健さんと鶴田浩二さんに見送られて菊五郎に嫁いだ藤純子さん。
本日12月1日は藤純子さんのお誕生日です。#誕生日#藤純子 #富司純子#高倉健 #鶴田浩二#尾上菊五郎 pic.twitter.com/ncNnStXj0c
— 墨東キネマ (@bokutoukinema) 2019年11月30日
2006年版『犬神家の一族』では尾上菊之助さんと親子役を演じていますね。
実は不仲の噂あり
富司純子さんは息子夫婦と仲が良く、良好な関係を築いていることで知られていました。
尾上菊之助さんが結婚したとき、孫について質問されると、波野瓔子さんを気遣う発言もしていましたね。
「それは神様のお導きなので。わたしも最初に授かったのが女の子で、その後5年でやっと今の菊之助を授かったので、(男の子を産むという)プレッシャーは大変でしたから……」
こうした情報からは、家族みんなで幸せに暮らしている様子が想像できます。
ところが、実際にはそうでもないかもしれません。
2021年、親子の不仲が報道されたのです。
そのとき原因として挙げられていたのは、尾上菊之助さんが夫婦で家を出ていったこと。
豪華な自宅を買い、そちらへ移ってしまったようです。
菊之助は’16年11月に都内一等地にある超高級新築マンションを瓔子さんと共同で約4億円を借入して購入していたのだ。
この出来事は、富司純子さんに大変なショックを与えたのだとか。
ずっと家を守ってくれるとばかり思っていたのに、別のマンションで暮らし始めたのは予想外だったというのです。
さらに、4億円のローンは、中村吉右衛門さんの財力があってこそ可能になるもの。
その点にも憤りを感じた富司純子さんは、息子とあえて距離を置くことにより、音羽屋の跡取りとしての自覚を促すことにしました。
近年はほとんど会話もなく、以前のような温かい関係ではなくなっているというのが、週刊誌で報じられた内容です。
とはいえ、不仲を暴露しているのは匿名の後援会関係者。
本当に信頼できる証言なのかは、よくわかっていません。
もし不仲になっているなら、なんとか関係を修復して欲しいものですね。
尾上菊之助の父は人間国宝・尾上菊五郎
父は歌舞伎の大名跡「尾上菊五郎」の当代です。
7代目にあたりますね。
尾上梅幸さんの長男として1942年10月2日に生まれました。
20代の菊之助時代には「三之助」の一人として人気者に。
『勧進帳』の義経は当たり役のひとつですが、1966年の大河ドラマ『源義経』にも当時としては最年少で主演。
静御前役が富司純子さんでした。
若い頃は主に女形として活躍しましたが、年齢とともに男性的な魅力が増して立役中心に。
人間国宝も立役として認定されています。
端整な容貌とさっそうとした芸風、明るく響く声を持った、言わずと知れた現代歌舞伎の大スターですね。
個人的な感想ですが、現在の歌舞伎俳優の中でいちばん「江戸っ子」を感じさせてくれる役者だと思います。
厳しい父親だが孫には優しい?
仕事では厳しい一面を見せることも多いらしい尾上菊五郎さん。
昔は特に厳しく、周囲から怖がられることもあったのだとか。
息子である尾上菊之助さんも、礼儀などを厳しく叩き込まれたそうです。
ただし、孫ができてからは少し違うようで、尾上丑之助さんは祖父の優しさを語ったことがあります。
「普段はぴしっとしてればすっごい優しい」
おそらく、叱るときはきっちり叱るものの、基本的には優しいのでしょう。
その姿には尾上菊之助さんも驚いているようですが、やはり孫は特別なのかもしれませんね。
息子に対しては、音羽屋の跡取りということもあり、いろいろと厳しく教える必要があったのでしょう。
尾上菊之助の家系図。尾上松也との関係
歌舞伎界の家系図は皇室や一般家庭とは違い、血縁関係や養子縁組のほか師弟関係も含めて成り立っています。
ですから血のつながりはなくても家系上は一門になるわけですね。
同じ音羽屋で「尾上」を名のる菊之助さんと松也さんの関係が気になるのは当然のこと。
けれども二人に血縁関係はありません。
というのは、音羽屋は血縁のない二つの家系、尾上菊五郎家と尾上松緑家に分かれているからです。
松也さんは松緑家の役者です。
なぜ二家に血縁関係がないかを説明しましょう。
まず松也さんの父・尾上松助さんは尾上松緑さんの弟子であり、実子ではありません。
さらに、松緑さんも6代目菊五郎さんに弟子入りした人間で、菊五郎さんの実子ではないのです。
平たく言えば、松助さんが菊五郎家と血のつながりがないので、松也さんも血縁関係がないことになります。
20歳で父を亡くし、弟子を抱える立場になった尾上松也さん。
けれども近年の活躍には目を見張るものがありますね。
尾上松也、城田優の暴露に「すごいこと言いましたね」 http://t.co/kSDt8cB634 pic.twitter.com/sI20gJYR5c
— モデルプレス (@modelpress) 2014年9月8日
一方、菊五郎家の菊之助さんの家系図を見てみると、父が7代目菊五郎さん、母が富司純子さん、姉が寺島しのぶさん。
曾祖父に名優・6代目菊五郎さん。
長男が丑之助さん。
妻・瓔子さんの父は播磨屋の中村吉右衛門さんです。
#国立劇場#姫路城音菊礎石#わらべ歌#寺嶋眞秀 #尾上菊之助 #寺嶋和史
2人の可愛い歌声が何日も耳に残っている😊💕👏👏
菊之助さんは優しいお母様にしか見えない。ほんわか温かい時間。 pic.twitter.com/MuRyXLsnon— 虹夏 (@e_hf3j) 2019年1月23日
父である菊五郎さんから御家芸を受け継ぐかたわら、新作歌舞伎にも意欲をみせている尾上菊之助さん。
伝統の継承と創造を担いながら、ますますの活躍が期待されます。
尾上菊之助のプロフィールまとめ
1977年8月1日に東京都で誕生した尾上菊之助さん。
本名は寺嶋和康さん、屋号は音羽屋です。
女優の寺島しのぶさんは姉にあたります。
最終学歴は青山学院大学文学部中退。
テレビドラマや映画のヒット作にも出演しており、歌舞伎ファンならずともおなじみの顔ですね。
2019年10月からはドラマ『グランメゾン東京』にも出演。
12月には主演を務める新作歌舞伎『風の谷のナウシカ』の公演が新橋演舞場で始まりました。
公演中にアクシデントに見舞われたとのニュースが飛び込んできましたが、菊之助さんは無事に復帰しています。
よかったですね。
「菊之助さんが『トリウマ』に乗って出演中、トリウマ役の人がバランスを崩して花道から落ちた。(菊之助は)腕を痛めたように見えた」#尾上菊之助 pic.twitter.com/EtRJRAsxzo
— WMB室長 (@YAOSUGI) 2019年12月8日
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