理系出身や海外への移住経験など作家としては珍しいバックグラウンドを持つ池澤夏樹(いけざわ なつき)さん。
数多くの受賞歴も池澤夏樹さんのオリジナリティの表れと言えるかもしれません。
池澤夏樹のプロフィール
本名:福永夏樹(ふくなが なつき)
生年月日:1945年7月7日
出身地:北海道帯広市
最終学歴:埼玉大学理工学部(中退)
池澤夏樹は妻のおかげで人気作家に
池澤夏樹さんが結婚したのは1972年。
お相手は日本航空のキャビンアテンダントをしていた直美さんという女性でした。
この結婚により安価で飛行機に乗れるようになった事で諸外国を訪れた池澤夏樹さん。
そして池澤さんが魅了されたのが南太平洋の島々。
後に池澤さんは「マリコ/マリキータ」や「タマリンドの木」、「南の島のティオ」など南の島が舞台となっている作品を発表。
さらに谷崎潤一郎賞を受賞した「マシアス・ギリの失脚」も南の島が舞台となっています。
きっと池澤夏樹さんは南太平洋の島々で創作意欲を刺激されたのでしょうね。
もし池澤さんが日本航空のCAだった直美さんと結婚していなければ現在ほどの評価はされていなかったかもしれません。
そう考えると池澤夏樹さんが人気作家となれたのは妻、直美さんのおかげと言っても過言ではないでしょう。
離婚したが関係は良好?
結婚後も非常に関係が良好だったという池澤夏樹さんと直美さん。
ところが1999年7月に離婚しています。
ただ、二人には「円満離婚らしい」「離婚後も友人関係?」といった噂があるんだとか。
それならば、なぜ離婚したのか不思議ですが当人達にしかわからない理由があるのでしょうね。
なお、直美さんは池澤夏樹さんと離婚後、弁護士のトーマス・J・ショーエンバウムさんと再婚。
2023年現在は「池澤・ショーエンバウム・直美」としてコンサルティングや講演活動を行っているようです。
多彩な活動をする元妻
離婚後の直美さんは、さまざまな仕事をしています。
名前の「ショーエンバウム」が印象的なので、活躍の噂を聞いたことがある人も多いかもしれませんね。
池澤ショーエンバウム直美さんはギリシャ料理研究家でオリーブオイルソムリエ。どうりで春菜嬢がエクストラバージンにこだわるワケだ。
— 猫七三=サン@がんばれまい (@neko73) February 9, 2012
>小説・詩作家、翻訳家の池澤夏樹は父。福永武彦は祖父。キャリアカウンセラー、ギリシャ料理研究家の池澤ショーエンバウム直美は母。池澤の担当した『神宝大戦テオスマキア』のナレーションでは、ギリシャ語の翻訳と現場での発音指導を行った。
— HMA-04 (@HMA04) December 1, 2016
ギリシャ料理研究家、オリーブオイルソムリエ、キャリアカウンセラーの仕事がすべてできる人は、かなり限られるでしょう。
どれか1つだけでも、プロとして活躍するには相当な努力が必要なはず。
そう考えると、直美さんのマルチな才能はすごいですね。
こうした活躍は、元夫である池澤夏樹さんも応援しているのではないでしょうか。
前述のとおり、2人には円満離婚や友人関係の噂があります。
噂の真偽は不明ですが、もし本当なら、作家活動に協力してもらう機会もあるのかもしれません。
例えば、小説にギリシャ料理の詳しい描写を盛り込みたい場合、必要な情報を収集することもあるでしょう。
そんなとき、友人に有名な研究家がいるというのは、とても心強いですよね。
実際に書いてみたものを直美さんに見てもらい、いろいろなアドバイスをもらうこともできそうです。
これは、オリーブオイルやキャリア形成に関する情報も同様でしょう。
それぞれ別の専門家に取材を申し込まなくても、直美さんが時間を作ってくれるなら、深い知識やリアルな仕事の様子などがわかるのではないでしょうか。
海外旅行のエピソードもそうですが、直美さんとの出会いは、池澤さんにとって本当に素晴らしいものだったのかもしれません。
篠原ともえと結婚した事実はない
池澤夏樹さんの結婚や奥さんについて、2020年以降の情報を見つけた場合は、名前をよく確かめた方がいいでしょう。
篠原ともえさんの旦那さんと、見間違えることがあるようなのです。
篠原ともえ、夫・池澤樹氏とデザイン事務所立ち上げ 1年の充電期間は「できることが何か見つめる時間に」(オリコン) – Yahoo!ニュース 池澤夏樹と空目して椅子から飛び上がった https://t.co/KNPq0QfAJ4
— Aceface (@Aceface4ever) May 18, 2020
「え、篠原ともえさんて、池澤夏樹さんと結婚したの?」て思っちゃうよね😳 pic.twitter.com/V0OPinWPaL
— マエダショータ (@monthly_shota) August 31, 2021
2020年に篠原さんが結婚した男性は、アートディレクターやグラフィックデザイナーとして活躍する池澤樹(いけざわ たつき)さん。
名前の見た目は、「夏」がないという大きなポイントを除けば、非常によく似ています。
というか、他はすべて同じ漢字ですよね。
これでは間違えるのも仕方がないでしょう。
ですが、篠原ともえさんと池澤夏樹さんは無関係なので、間違えないようにしたいですね。
池澤夏樹は離婚後すぐに再婚
1999年7月に約30年連れ添った直美さんと離婚した池澤夏樹さん。
驚くべきことにその1か月後、同年8月に再婚しているんです。
再婚相手は一般人のため、「年齢の離れた編集者」という事しか分かりませんでした。
離婚してから1か月後に再婚なんて、きっと池澤夏樹さんは前妻と婚姻中に再婚相手と交際していたのでしょう。
この事が離婚の原因になったのではないでしょうか。
とはいえ池澤夏樹さんの離婚は「円満離婚」。
不倫の末の泥沼離婚ではないようです。
再婚相手は編集者という事で池澤夏樹さんの自宅を訪れる事があったと思います。
そのため、池澤さん一家とは家族ぐるみで付き合いがあったのではないでしょうか。
きっと前妻も再婚相手と親しくしていたはず。
そして「この人なら池澤夏樹さんは幸せになる」という思いから円満離婚したのかもしれませんね。
池澤夏樹の娘は声優
池澤夏樹さんと前妻の間に生まれた娘の名前は「春菜」。
この名前でピンと来た人も多いのではないでしょうか。
そう、池澤夏樹さんの娘は声優や歌手、エッセイストとして活躍する池澤春菜さんなんです。
池澤夏樹さんがギリシャに移住中に生まれた春菜さん。
父が作家で書棚に大量の本があったため、自身で「活字中毒」と語るほど幼少期から読書が大好き。
親に部屋の電気を消された後も布団の中に懐中電灯を持ち込んで本を読んでいたそうです。
そんな文学少女の池澤春奈さんが声優となったきっかけはタイへの留学。
高校在学中にタイへ留学すると3回ほど死にかけるという壮絶な経験をしたんだとか
そのため別人のようにやつれ、軽い鬱病に。
その時に「このままではよくない」と祖父が外に連れ出して対面させたのが声優事務所の社長。
そこでラジオのオーディションの話を持ち掛けられた池澤春菜さんは気づくとラジオのアシスタントになっていたそうです。
こうして声優としての活動を始めた春菜さん。
それだけでなく、父の影響もあってかエッセイストや書評家としても活動。
2013年には日本SF作家クラブの会員となり、2017年にはエッセイ集「SFのSは、ステキのS」で星雲賞のノンフィクション部門を受賞するなど文才も発揮しています。
両親の離婚後、母親に引き取られた池澤春菜さん。
ですが池澤夏樹さんのサイン会で朗読するなど今も仲が良いようです。
父のサイン会に呼ばれ、朗読をせよと申し付けられるなど pic.twitter.com/GOHFwIl15Q
— 池澤春菜*帰国しました (@haluna7) December 8, 2015
どちらかに問題があって離婚していれば、こんなに仲が良いという事はないはず。
池澤夏樹さんと池澤春菜さんの仲の良さからも「円満離婚」だった可能性はあるのかもしれません。
池澤夏樹は父も著名な作家
両親が離婚していると子供も離婚する事が多いと言われています。
離婚した家庭で育つと離婚に対するハードルが低くなるのかもしれません。
親が離婚後に幸せな家庭を築いていればなおの事でしょう。
約30年連れ添った妻と離婚した池澤夏樹さん。
実は両親も離婚しているんです。
両親が離婚したのは池澤夏樹さんがまだ幼かったころ。
池澤さんは母親に引き取られたため、高校生の頃まで実父について知らなかったそうです。
その実父は小説家に詩人、フランス文学者として活躍した福永武彦さん。
純文学や映画「モスラ」の原作となった「発光妖精とモスラ」、推理小説など多彩な才能を発揮。
「廃市」、「風のかたみ」は映画化されるなど人気、実力を兼ね備えた作家として知られています。
そして池澤夏樹さんの母親はマチネ・ポエティクに所属していた詩人の原條あき子さん。
このように両親ともに文筆家というサラブレットの池澤夏樹さん。
文学界に進み高い評価を得たのは必然と言えるでしょう。
なお、福永武彦さんと離婚後、原條あき子さんは池澤喬さんと再婚した事で「池澤」姓に。
池澤喬さんについては情報がないため一般人だと思われます。
池澤夏樹の経歴まとめ
作家や翻訳家、詩人など様々な文筆業を行う池澤夏樹(いけざわなつき)さん。
文筆家と聞くと何となく文系だと思いますよね。
ですが、池澤夏樹さんは1964年に埼玉大学理工学部物理学科に入学した理系作家なんです。
ただ、大学は卒業せず1968年に中退しています。
大学中退後は語学力を活かしてハヤカワミステリやリーダーズ・ダイジェストなどを翻訳していた池澤夏樹さん。
1974年にギリシャが舞台となった作品の翻訳を行った事がきっかけで1975年にギリシャへ移住。
その後、3年間ギリシャで生活を送っていました。
日本へ帰国後は詩集「塩の道」を出版するなど詩人としても活動を始めた池澤夏樹さん。
1984年に初の長編小説「夏の朝の成層圏」を発表すると、1987年の「スティル・ライフ」で芥川賞を受賞。
その後も谷崎潤一郎賞や芸術選奨、読売文学賞など名立たる文学賞を多数受賞し、人気作家としての地位を不動のものに。
2007年にはそれまでの活動が高く評価され紫綬褒章を受勲しています。
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コメント
春奈ではなく、春菜です。それから、直美さんはCAではなく、総合職として日本航空に入社しています。CAではありません。
円満離婚でもないですよ。