伊藤比呂美の娘と夫まとめ。元夫・西成彦は再婚相手、結婚歴は20代にもある&早稲田の教授

結婚、出産、子育て、パートナーの介護とその死まで、女性の人生のさまざまなステージを詩やエッセイに書いてきた伊藤比呂美(いとうひろみ)さん。

育児期に刊行した『良いおっぱい悪いおっぱい』に元気づけられた母親も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな伊藤比呂美さんの創作姿勢のベースとなった娘たちや夫に注目します。

元夫は再婚相手だったようですが、結婚歴もおさらいしたいと思います。

また2018年より教授を務めている早稲田大学ではどんな講義をしているのでしょうか。

伊藤比呂美のプロフィール

本名:伊藤比呂美

生年月日:1955年9月13日

出身地:東京都板橋区

最終学歴:青山学院大学日本文学科

職業:詩人、法政大学大学院講師

伊藤比呂美の娘たちと英国出身の夫

伊藤比呂美さんは1997年からの20年間、アメリカのカリフォルニア州に生活拠点をおいていました。

3人目の夫ハロルド・コーエンさんとの結婚生活を送るためです。

移住した時、伊藤さんには前夫との間に生まれた娘2人と、ハロルドさんとの間に生まれた娘1人がいたため、夫妻は3人の娘を育てることになりました。


ハロルドさんはイギリス出身のアーティストで、母国で画家として成功していたものの、60年代末に渡米。

2016年5月10日に心不全により87歳で死去していますから、夫妻には25歳以上の年齢差があったことになります。

なお、伊藤さんのインタビューやニュースサイトの記事では「夫」ではなく「パートナー」となっていることから、法律上は夫婦ではなかった可能性が高いですね。

娘たちの生年については、長女のカノコ・ニシ(西鹿乃子)さんが1984年の春、次女のサラ子さんが1986年の初夏、末っ子のトメさんが1995年の秋のようです。

しかし、彼女たちについては情報が乏しく、これらが正式な名前なのかどうかは確認できませんでした。

カノコさんは2012年の時点でアメリカ西海岸を拠点にピアノや箏による音楽活動をしていたことがわかっています。

2023年現在、娘たちはすでに独立しており、伊藤比呂美さんには孫がいるそうです。

娘たちを育てて気づいたこと

3人の娘を育ててきた伊藤さんは、「育児を振り返ってみて思うことは?」という質問に面白い答えを返したことがあります。

自分はお母さんではなくて、野生動物保護センターの所長なのだと思えばいいということです。

野生動物を森に返すことが役割と考えれば、それほど気負わずに済むそうです。

育児においては、子供と親の間で怪獣同士のような大バトルが繰り広げられることもあるという伊藤さん。

特に、子供が思春期で親が更年期になっていると、どちらも不安定で大変なのだとか。

3人の娘を育てる中では、大騒動を何度も経験したのかもしれませんね。


ただ、たとえ子供が怪獣のようになっても、母親は人間でいることが大切だそうです。

確かに、どちらも冷静さを失っていると、必要以上にエスカレートしてしまうことはあるでしょう。

絶対に言ってはいけない暴言が飛び出したり、暴力を抑えられなくなったりしそうです。

家族とはいえ、我を忘れるほど怒り狂うとどうなるかわかりません。

しかし、親だけでもなんとか落ち着いて対応していれば、決定的な亀裂が入る事態は防げるかもしれませんよね。

そんなとき、手のかかる動物と向き合っている感覚を持てば、意外とうまくいくのではないでしょうか。

3人も育てた経験者のアドバイスなので、これから育児をする人は、参考にしてみるのもいいかもしれません。

子供ができたからこそ書けた本

前述のとおり、結婚や出産、子育てに関する本を何冊も書いてきた伊藤さん。

そうした本の執筆には、母親学級での出来事も影響しているのだとか。

母親学級に行ったら、みんなが自分の便秘の話を楽しそうに語っている。大きなおなかでどこかに出掛けると、年長者が私のおなかを触って、自分のお産体験を縷々(るる)と語る。

この体験をした伊藤さんは、女性同士が手をつなぐところを見たように感じたそうです。

母親学級といえば、妊娠や出産について勉強しながら、他の母親と交流できる場でもあります。

同じ不安や悩みを共有し、勇気づけられることもあるでしょう。

お互いに協力し合うことを考えれば、「手をつなぐ」という表現は的確なものと思えますね。


母親学級に参加してからの伊藤さんは、出産や育児をする女性に語り掛けるつもりでエッセイを書いたそうです。

同じ経験をしたからこそ、伝えられることがあると思ったのかもしれません。

数々の著作の中には、子供を作らなければ書けなかったものも多くあるのではないでしょうか。

3人の娘を育てるのは大変だったはずですが、それが作品に活かされたのなら、素敵なことですね。

伊藤比呂美の元夫・西成彦は再婚相手。20代にも結婚歴

文学研究者であり、立命館大学名誉教授の西成彦さんは伊藤比呂美さんの元夫です。

1982年、伊藤さんはポーランドに留学した西さんを追いかけて戒厳令下のワルシャワへ渡り、翌年に帰国して結婚しました。

翌春に長女が誕生し、夫は熊本大学助教授に着任。

これにともなって熊本市に移り住みました。

1988年には夫のワルシャワ大学赴任のため家族4人でポーランドへ。

『パパはごきげんななめ』『おなかほっぺおしり――ポーランドゆき』といった夫妻の共著も出版されています。

離婚したのは1991年ですが、その後もしばらく家族として同居を続けていたとのこと。

やがて伊藤さんはアメリカでハロルド・コーエンさんと新しい家庭を築くことになります。

伊藤比呂美さんの結婚歴は西成彦さんとの前にもあり、20代の前半に結婚・離婚をしているそうです。

西成彦さんは再婚のお相手だったのですね。

2018年より早稲田大学の教授に

ハロルド・コーエンさんを見送って2年が過ぎた2018年、伊藤比呂美さんはアメリカ生活に一区切りをつけて生活拠点を熊本に移しました。


同年の春から早稲田大学文化構想学部の任期付き教授になり、自宅のある熊本と東京を往復する生活を送っています。

大学では文学、ジェンダー、クリエイティブライティングなどを教えており、300人規模の講義と数十人の演習をそれぞれ二つ受け持っているのだそう。

今の日本の若者は自分の考えをうまく言葉にできなくなっているのではと心配していたそうですが、なかなかストレートに意見を述べる姿に頼もしさを感じたようです。

書くことと教えることの違いが面白いと語る伊藤比呂美さん。

クラスではどんな意見を言ってもいいそうで、いろいろな人がいていいのだということを教えたいと述べています。

アメリカに移住したあとは、カリフォルニアと熊本を行き来しながら両親を介護して看取った伊藤比呂美さん。

娘として、妻として、母として、経験していないことはないのではないかと思うほどの局面を乗り越え、そのたびごとに魅力的な作品を送り出してきました。

著作を通じて、自分の人生を重ね合わせている読者も多いのではないでしょうか。

伊藤比呂美の経歴まとめ

青山学院大学在学中から詩を発表していた伊藤比呂美さん。

性、身体、死に関わるちょっぴり過激な表現が注目を集めて現代詩手帖賞を受賞し、70年代末から80年代にかけての女性詩ブームを牽引する存在になりました。

一般的に詩人として知られますが、詩集の刊行はもとより、エッセイ、小説、翻訳、古典の現代語訳など幅広いフィールドで活躍する文筆家です。

1985年には「胎児はうんこである」で有名な『良いおっぱい悪いおっぱい』がベストセラーになり、育児エッセイというジャンルを開拓。


「女性の生」に寄り添った創作姿勢が共感を呼んできましたが、近年は老いや介護、死を見つめた作品を多く発表していますね。

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