小川洋子の夫・息子、家族について。芦屋に転居、夫婦についての名言とは

透明感のある繊細な筆致で読者を静謐な世界に導いてくれる芥川賞作家の小川洋子(おがわようこ)さん。

これまで数々の文学賞を受賞しており、現代日本文学を語るうえで欠かすことのできない女流作家です。

今回は夫や息子など家族にフォーカスしながら、ゆかりのある芦屋、名言について取り上げます。

小川洋子の家族(夫と息子)について

2020年3月、小川洋子さんの『密やかな結晶』がイギリスのブッカー国際賞の受賞を逃したニュースが報じられました。

最終候補の6作品にノミネートされていただけに、肩を落としたファンは多かったことでしょう。


過去に同賞にノミネートされた日本人作家は大江健三郎さんただ一人。

2004年には村上春樹さん、大江健三郎さんにつぐ三人目の日本人作家として小説の英訳版がアメリカの雑誌『ザ・ニューヨーカー』に掲載されています。

1988年のデビュー作『揚羽蝶が壊れる時』以降、エッセイ等を含めると50以上の著作がある小川洋子さん。

それらは芥川賞受賞作の『妊娠カレンダー』や、読売文学賞と本屋大賞をW受賞した『博士の愛した数式』をはじめ、海外でも翻訳されて高い評価を得てきました。

寺尾聰さん、深津絵里さん主演による映画を観て原作を手にとった方もいるでしょう。

2020年現在は、TOKYO FM『Panasonic Melodious Library』でパーソナリティを務め、未来に残したい文学遺産をご本人の選曲にのせて紹介。

毎週日曜日の小川タイムを楽しみにしているファンも多いのではないでしょうか。

早稲田大学卒業後は郷里岡山に戻り、倉敷市にある川崎医科大学の秘書室に就職した小川洋子さん。

1986年9月21日、川崎製鉄のエンジニアと結婚しました。

寿退職を機に学生時代から取り組んでいた執筆活動を再開。

夫は当初、妻が小説を書いていることに気づかなかったそうです。

『揚羽蝶が壊れる時』で海燕新人文学賞を受賞した1988年の12月に妊娠が判明し、翌1989年8月に長男を出産しました。

エッセイによると安産だったとのこと。

この長男のほかに子供の情報はないことから、おそらく一人息子と思われます。

2020年に31歳を迎えていますが、名前や職業などの詳細は不明でした。

夫の転勤により芦屋に転居

夫の転勤にともない、2002年3月に兵庫県芦屋市に引っ越した小川洋子さん。

生まれは岡山、大学は東京と、それまでは関西に縁のない生活を送ってきました。

新しい土地で暮らす中で、この地にゆかりのある小説家たちの作品の空気感と街の雰囲気が似ていることに気づいたそうです。

芦屋に縁のある小説家といえば、村上春樹さんもその一人。

芦屋の街を散策した際、村上文学がもつ翻訳された文章のような、一度フィルターに通したような感触を街にも感じたと述べています。

この感受性と観察眼には脱帽ですね。

言われてみれば、昔から海外の文化を受け入れて共存してきた土地柄ということもあり、日本特有のものとは趣の異なる風土であっても不思議ではありません。

芦屋を舞台に描いた谷崎潤一郎賞受賞作『ミーナの行進』は芦屋在住の頃に執筆された作品です。

またエッセイ『本物のご褒美』では、映画『博士の愛した数式』を観るために芦屋から三宮まででかけた時のエピソードを紹介。

阪神電車の前の席に座っていた女性が『博士の愛した数式』の文庫本を読んでいるのを見て、胸がどきどきしたという小川洋子さん。


名前も知らない、電車で乗り合わせただけの女性でしたが、感謝をせずにいられなくなり、彼女の後姿に頭を下げたと綴っています。

なんという奥ゆかしさでしょうか。

小川洋子さんはその後芦屋から転居したようで、2020年3月の時点では西宮市在住であることがわかっています。

夫婦についての小川洋子の名言

小川洋子さんの小説には多くの名言が散りばめられていますが、今回はエッセイ『妄想気分』で見つけた名言をご紹介します。

夫婦という大切な人間関係についての言葉です。

「うまくいっている夫婦は、相手が今、何を考えているのか、などと言って悩んだりしない。

相手のすべてが分かっているのだ、と高をくくったりもしない」

夫婦といえども、別の人間である以上、相手を完全に理解することはできなくて当たり前。

すべてわかっていると思うのは傲慢なのかもしれません。

うまくいっている夫婦とは、わかり得ない事実を認めたうえで、いつも思いやっているという気配を無意識のうちに日常生活に漂わせている、と小川洋子さんは述べています。

夫婦関係への思いがこめられた言葉であると同時に、声高に叫ぶことなく、穏やかに物ごとの本質を見つめている小川洋子さんらしい名言です。


私生活では、どちらかというと地味な印象を抱かれがちな主婦であり、外出が苦手な一面もあると明かしている小川洋子さん。

ごく一般的な感覚でありながら、あれほど魅惑的な世界観を紡ぎ出すことができるのですから不思議ですね。

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