原田マハ、結婚した夫との関係。兄・原田宗典の覚せい剤事件。父親への思い&家族への愛

主に美術史を題材とした作品を得意とする小説家・原田マハ(はらだ まは)さん。

キュレーターとしての経歴や、ゴヤの名作『裸のマハ』に由来するペンネームからも美術への造詣がうかがえますね。

一方で『カフーを待ちわびて』や『キネマの神様』など映画化された作品を見ると、幅広いジャンルで執筆している印象もあります。

そんな人気小説家である原田さんの、結婚と夫の詳細はどのようなものでしょうか。

また兄で同じく小説家の原田宗典さんの覚せい剤所持事件、さらに作品に影響を与えたとされる父親への思いも含め、家族事情を見ていきましょう。

原田マハのプロフィール

本名:不明

生年月日: 1962年7月14日

身長:不明

出身地:東京都小平市

最終学歴:早稲田大学第二文学部美術史学専修

原田マハ、結婚した夫とは適度な距離がある

原田さんが結婚したのは、公式サイトによると1990年5月、マリムラ美術館に勤務していたときのことです。

結婚後にマリムラ美術館を退職していますが、その後は伊藤忠商事に転職していますので、専業主婦ではありませんでした。

離婚、子供の情報はないため、2023年現在も夫婦2人で暮らしていると思われます。


ただしご自身が仰っていたようですが、夫とはほとんど顔を合わせないそうです。

結婚30年目を無事迎えられたのも、適度に距離を置いた結果なのでしょう。

また原田さんに対して理解の深い夫である可能性が高いです。

夫は元々音楽関係の仕事をしていたそうですが、今では作家である妻をサポートするためマネージャー的役割を請け負っているようです。

一方が家にいるときは、もう一方は外出や出張をすることで、うまく距離を調整しながら助け合うというやり方はある意味ほほえましいですね。

独身説もあるのはなぜ?

ネット上には原田さんが独身という噂もあるようですが、インタビューなどで旦那さんについて話しているので、既婚者であることは間違いありません。

夫が小学生の時から読んで大切にしていた講談社文庫、吉川英治さんの『三国志』を持っていて、読みすぎてボロボロになっていて。

独身説がある理由は不明ですが、もしかすると会わないことが原因かもしれませんね。

前述のとおり距離を置くことでうまくいっているようなのですが、中には結婚生活を疑いたくなる人も出てきそうです。

確かに少々特殊な夫婦関係かもしれませんが、それで長く寄り添っていけるなら、原田さんたちには合ったやり方なのでしょう。

他には、独身者の気持ちがよくわかることも影響しているかもしれません。

原田さんの作品には、独身の人から多くの共感を得ているものがあります。

こうした本を読んで感動した人が、「きっと作者も独身なのだろう」と思うことはありそうですよね。


登場人物と作者が同じ状況にあることでリアルな描写となり、多くの共感を呼ぶケースは確かにあるのでしょう。

ですが、結婚する前は誰でも独身のはず。

既婚者であっても、昔を思い出せば独身の生活をリアルに描けるでしょう。

現在進行形で独身の作家とは多少違いが出るとしても、独身者について書いたからといって、既婚者でないことが証明できるわけではありません。

夫は小説家ではない

原田さんの結婚については夫が原田宗典さんという噂もありますが、実際には違います。

同じ原田姓であることが噂の原因なのでしょう。

名字が同じで本当に夫婦という例もあるので、勘違いしてしまう気持ちはわかります。

ですが、2人が夫婦になることはありえません。

詳しくは後述しますが、兄妹の関係だからです。

ちなみに、本当の旦那さんが小説を発表したこともありません。


前職が音楽関係という噂が本当かどうかはわかりませんが、同業だったことはなさそうです。

もちろん、近年も小説を書いたという話はありません。

マネージャー業への転職が本当だとしても、やはり作家説は間違いと考えてよさそうですね。

原田マハの兄・原田宗典の覚せい剤所持事件

原田さんの兄である原田宗典さんは、前述のとおり『スメル男』などが代表作の小説家です。

兄弟は中学校まで東京に住んでいましたが、両親の事情により岡山県に引っ越しています。

宗典さんは岡山繰山高校在学中に、短編小説『失透』ですでに文学賞に入選。

その後早稲田大学に進学し、卒業してコピーライターをしていた1984年に『おまえと暮らせない』で小説家デビューを果たします。

今でこそ兄の知名度を超えている原田さんですが、当時は宗典さんに憧れのまなざしを向けていたのではないでしょうか。

しかし宗典さんは、早くに頭角を現したからこそかもしれませんが、創作に行き詰まり躁うつ病を患っていた時期があります。

そして2013年、覚せい剤所持で現行犯逮捕されてしまうのです。

孤独を紛らわすために薬に手を出してしまった宗典さんに対し、原田さんは自分の非力さを感じたのではないでしょうか。

東京地裁の公判で、情状証人として立った際には、「もう、兄を一人にしない」と語ったことからもこれからは自分が支えとなっていくのだという決意がうかがえますね。

その後、宗典さんは無事に小説家として復帰を果たしています。


2015年には『メメント・モリ』、2018年には『〆太よ』を発表し、順調な生活を送っている様子ですので、妹からの支えの影響も大きいのではないでしょうか。

原田マハの父への思い

原田さんの父親については情報が限られていますが、2008年時点で82歳だったことがわかっています。

父親はかつてギャンブル好きで借金を重ねていたと言いますから、幼いながら原田さんは苦労をされたことでしょう。

しかし情に厚く、大変な映画好きだった父親に対して、愛情をこめて『キネマの神様』を執筆しています。

父親をモデルにした主人公と、原田さん自身を投影したであろう娘の、映画をめぐる物語に心温まったファンも多いはず。

2020年、山田洋二監督により映画化される予定でしたが、コロナの影響で主演の志村けんさんが亡くなるなどして公開延期となりました。

原田マハの家族愛

映画版の『キネマの神様』は予想外の不幸に見舞われたとはいえ、原田さんの家族への愛が詰まった作品として、それまで原田作品を読んでいなかった読者層も取り込むことができたのでしょう。

薬に走った兄、ギャンブル依存症の父。

原田さんとその母親は苦労しながらも、家族を愛し支え続けたのではないでしょうか。

美術館勤務の際も自ら飛び込みで雇ってもらったと語っており、そのバイタリティと前向きな行動力は並外れています。

前向きさがはぐくんだ優しさで家族を守り、小説にもその思いを書き続ける原田さん。

原田作品に共通する人々のきずなと愛の描写の背景には、ご自身の人柄が表れているのでしょう。


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