膨大な資料にあたり、当時の皮膚感覚で歴史の中に分け入っていくことで、「日本人」や「戦後」の意味を読み解いてきた歴史社会学者の小熊英二(おぐまえいじ)さん。
プライベートで活動しているバンド・キキオンが活動休止中ということもあり、2023年現在は病気の噂も浮上しているようです。
真相はどうなのでしょう。
また結婚した妻をはじめ、ミュージシャンのようだと評判の髪型や経歴についてまとめます。
小熊英二のプロフィール
生年月日: 1962年9月6日
出身地: 東京都昭島市
最終学歴: 東京大学農学部
研究分野: 歴史社会学・相関社会科学
小熊英二が結婚した妻は十時由紀子
2023年は61歳を迎える小熊英二さん。
結婚した妻がおり、2020年7月の時点で14歳の娘がいることがわかりました。
芸能人ではないこともあって家族の情報はないに等しく、ご本人の発言から手がかりをつかむしかありません。
妻は同じバンドの仲間
これまで小熊さんは世界中のトラッドを演奏するバンド・キキオンの活動もしてきました。
キキオンは1992年にギターの小熊英二さん、アコーディオンの佐々木絵実(ささき えみ)さん、歌とコンサーティナの十時由紀子(ととき ゆきこ)さんで結成されたグループで、CDやDVDもリリースしています。
「奥さんはキキオンのメンバーではないか」という声もありますが、これは本当のようです。
小熊さんの著書『インド日記――牛とコンピュータの国から』の基になったメールで、奥さんの名前を出したことがあります。
妻の十時由紀子にいわれ、インド日記をつけてメールで送る約束をしていたのですが、読 みたいという希望がほかにもあったため、やや長文で書きました
十時さんの方が奥さんだったんですね。
本を読んだ人やバンドのファンの間では、お馴染みなのかもしれません。
妻の仕事は編集者を経て出版社代表
十時さんは、編集者としても活躍していました。
音楽評論家・関口義人さんの新刊発売イベントに出演した際、岩波書店の編集者として紹介されていますね。
編集者でバンドのボーカルもやっているというのは、なかなか珍しいことではないでしょうか。
ただ、2023年現在は岩波書店勤務ではなさそうです。
「出版舎ジグ」の代表社員として、ホームページの会社概要に名前が記載されています。
代表社員 小熊由紀子
長く務めた岩波書店を退職し、新たに出版社を立ち上げたみたいですね。
1人で出版社の経営を始めるとは、すごい決断です。
通算で29年間、出版社の会社員として書籍や辞書や雑誌の編集部で勤務し、希望退職に手を挙げて退職後2年ほどをハローワークに通いつつ試行錯誤ののち、「ひとり出版社」の開業にたどりついたのが2018年12月。
知名度が低い作家の作品や、売れそうにないテーマでも本にしてみたいという十時さん。
そうしたやり方は、有名な出版社の中では難しいことだったのかもしれません。
「これは」と思う作品があっても、あまりに売れそうにないと、周りから止められることもあったのではないでしょうか。
しかし、自分で立ち上げた出版社なら、本にできる可能性はあるわけです。
本を愛する強い気持ちが伝わってきますね。
まだそれほど多くの本を扱っているわけではないようですが、今後の新刊情報に期待しましょう。
妻を送り出すのが日課
小熊さんは、執筆期間中の1日について簡単に説明したことがあります。
朝7時くらいに起きて、朝ご飯を食べて掃除したりして、妻と娘を送り出して、8時半とか9時から書き始めて、ラジオの英語講座を聞きながら昼ご飯を食べて、夕方まで書いて、晩ご飯を作って、食べたあとは場合によってはそのあとも書いて、12時前くらいに寝て7時くらいに起きる。
単調なリズムの繰り返しということですが、その中に奥さんと娘さんを送り出すことが含まれているんですね。
奥さんは、自分の出版社の仕事をしに出かけて行くのでしょう。
きちんと家事をやりつつ、そんな妻を送り出すことが日課というのは、素晴らしいことですね。
作家が本を書くとなると、執筆に集中するあまり家のことが疎かになる姿を想像してしまいますが、小熊さんはそんなタイプではなさそうです。
小熊英二、現在病気の噂があるのはなぜ?
2020年10月15に樋口直人さんとの共編『日本は「右傾化」したのか』を出版した小熊英二さん。
執筆者には二人のほか、各分野のトップランナーたちが名を連ねています。
慶應義塾大学の教授でもある小熊さんは、コロナ禍以前は湘南藤沢キャンパスで講義をしていました。
当初はオンライン講義になったほか、講演や会議などもすべて中止となり、2023年はもっぱら自宅にこもって研究や家族と過ごす時間が増えたとのことです。
一部で病気の噂がささやかれているのは、こうした現状のせいもあるのでしょう。
音楽活動については、キキオンは2014年より活動休止。
その後はキキオンの曲をカバーするキオンというグループを結成しましたが、2019年以降は佐々木絵実さんとのミニマムデュオでの活動が中心になっているようです。
次回演奏は4月18日土曜午後8時、高円寺「円盤」にて。ドリンク付き2ステージ1500円。https://t.co/OpCFECnGXw pic.twitter.com/mhlb9qVfjM
— 小熊英二 (@quikion) February 23, 2020
小熊英二の髪型がミュージシャンのようだと話題に
ネット上で話題を呼んでいるのが、まったく大学教授らしからぬ小熊さんの髪型ですね。
真ん中から分けたストレートの髪型は、かつて流行した「ロンゲ」とはいかないまでも、どこかひと昔前のミュージシャンを思わせます。
才能にあふれ、さらりとスタジオワークをこなすアーティストのような雰囲気が漂います。
「自己演出?」「自意識過剰」という辛口コメントもみられますが、ご本人はミュージシャンでもあるのですから、なんちゃってアーティストというわけでもないでしょう。
検察庁法案についてインタビューに応じた。https://t.co/97a9IwLaA5
— 小熊英二 (@quikion) May 19, 2020
小熊英二の経歴まとめ
『単一民族神話の起源』『〈民主〉と〈愛国〉』などの著作で数々の賞に輝いてきた小熊英二さん。
社会が無意識に定義する「戦後日本」「民主」「日本人」といった言葉の意味を見つめ続け、日本社会の意識の変遷を浮き彫りにしてきました。
東日本大震災による原発事故のあとは積極的に脱原発活動にも取り組んでおり、メディアでの発言も多いですね。
小熊英二さんは1962年9月6日、東京都昭島市に誕生しました。
都立立川高校卒業後は名古屋大学理学部物理学科に進学しますが、のちに中退。
1987年に東京大学農学部を卒業して岩波書店に入社します。
その後、休職して東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻に入学。
1996年、『単一民族神話の起源』でサントリー学芸賞社会・風俗部門を受賞し、同年に岩波書店を退職。
1998年、『「日本人」の境界』で学術博士号を取得。
2000年に慶應義塾大学助教授に着任。
『〈民主〉と〈愛国〉』は、2003年に日本社会学会奨励賞著書の部と毎日出版文化賞第2部門を受賞し、翌年に大佛次郎論壇賞。
2007年に慶應義塾大学教授に着任しました。
2010年に 『1968』で角川財団学芸賞受賞、2013年に『社会を変えるには』で新書大賞、2015年『生きて帰ってきた男 ある日本兵の戦争と戦後』で小林秀雄賞をそれぞれ受賞しています。
社会のいちばん大切なものを探りだす研究は、自分にとっては修行のようなものと語る小熊英二さん。
いちばん肝心な核となるものをしっかりとつかむことで、自分の軸がぶれたり動揺したりしないように努めているそうです。
これは学術的な研究だけではなく、すべてのフィールドに当てはまることかもしれません。
ちなみに、ご本人いわく、読者が初めて手にする小熊本は薄くて読みやすい『日本という国』が多いそうです。
明治以降、近代日本がどのように形づくられ、現代の私たちがどういう位置に立っているのかをわかりやすく俯瞰できる1冊です。
この本についてのアマゾンのレビューを見ていて面白いことに気づいたと語る小熊さん。
それは、批判的な感想を書いている読者は第二次世界大戦のことにしか注目していないということでした。
太平洋戦争におけるアジアへの戦争被害に関する記述は全体の十分の一にも満たないのに、なぜかそこにだけ過剰反応する傾向がみられたとのことです。
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