夏目雅子、死因の真相。白血病は西遊記の中国ロケが原因はデマ?

わずか9年の女優人生にもかかわらず、今も人々の記憶に鮮明に残る夏目雅子(なつめまさこ)さん。

「お嬢さん芸」と揶揄されたコンプレックスを乗り越え、将来の大女優と期待が寄せられた矢先の病でした。

白血病発症の原因は『西遊記』の中国ロケという説に注目しながら、死因の真相に迫ります。

夏目雅子のプロフィール

本名: 西山雅子(旧姓: 小達)

生年月日: 1957年12月17日

没年月日: 1985年9月11日(27歳没)

身長: 164cm

血液型: B型

出身地: 東京都渋谷区宮代町(日本赤十字社中央病院)

最終学歴: 東京女学館短期大学(中退)

女優としてこれからという時に白血病を発症

2020年9月11日に35回目の命日を迎えた夏目雅子さん。

生きていれば12月17日で63歳でした。

同年齢の女優に大竹しのぶさん、名取裕子さんらがいます。


夏目さんはデビュー後まもなく、カネボウ化粧品のCMで健康的な肢体を披露。

CMディレクターはのちに夫となる伊集院静さんでした。

『西遊記』の三蔵法師役では、その清楚な神々しさが注目を浴びて一躍人気スターに。

「お嬢様女優」のイメージを覆す役柄にも果敢に挑み続けます。

1982年には『鬼龍院花子の生涯』で映画初主演。

夏目雅子さん演じる松恵が啖呵をきるシーンの「なめたらいかんぜよ!」という台詞は流行語になりました。

同作ではブルーリボン賞主演女優賞を獲得し、演技派女優として確固たる地位を築きます。

26歳で伊集院静さんと結婚し、舞台の主演も決まって、順調に大女優への階段を登っていた夏目雅子さん。

しかし、その体は病魔にむしばまれていました。

1985年2月、念願の主演舞台の最中に極度の体調不良で緊急入院。

4階の病室では、「ここから飛び降りてでも舞台に行く!」と錯乱状態になっていたといいます。

途中降板は受け入れがたいものだったのでしょう。

診断された病名は急性骨髄性白血病。

本人には病名を伏せて、「極度の貧血」と伝えたそうです。

一時は退院間近との報道もありましたが、8月に肺炎を併発し、やがて意識不明の重体に。

9月11日、7か月の闘病の末に息をひきとりました。

27歳でした。

白血病は『西遊記』の中国ロケによる被曝が原因?

1978年の『西遊記』では孫悟空役の堺正章さん、猪八戒役の西田敏行さんら芸達者を従えた三蔵法師役を演じ、清楚なカリスマ性で大ブレイク。

ちなみに当初、三蔵法師役は5代目坂東玉三郎さんにオファーを出したものの、断られたのだそう。

女優の夏目雅子さんが男性に扮することで、中性的な三蔵法師像の演出効果はあったと思います。

以降、三蔵役は女優が演じるパターンが踏襲されていますね。

同ドラマは勢いがあった頃の大河ドラマの裏番組でしたが、高視聴率をマークし、ゴダイゴの主題歌も大ヒット。

好評を受けて『西遊記II』も放送されました。

夏目雅子さんは第1シリーズの放送が開始した1978年、大河ドラマ『黄金の日日』にも出演しています。

1978年は日中平和友好条約が締結された年でした。

このドラマでは中国ロケも行われています。

まだ海外ロケはめずらしい時代で、しかも共産圏ということで快挙といわれたようです。

このことが曲解されて「オール中国ロケのドラマ」と誤解を招くこともあるようですが、ドラマ部分は国内で撮影されたもの。


中国ロケの映像は『西遊記II』のオープニングに使用されているそうです。

夏目雅子さんの白血病は中国の核実験による被曝が原因という風説もまことしやかに語られてきました。

ですが、ご本人は現地ロケには参加していないとのこと。

白血病の発症と中国ロケに因果関係はありません。

白血病は寛解していた?死因の真相とは

当時は「不治の病」と呼ばれていた急性骨髄性白血病。

治療薬はまだ進歩しておらず、新薬が出はじめた頃の話です。

家族は新薬での治療を検討しますが、「髪の毛が抜け、命を落とす確率は30%以上」という医師の説明を受けて、「冗談じゃないわ、髪は女の命よ」と母のスエさんが猛反対。

しかし抗がん剤治療を受けても病状の改善はみられませんでした。

新薬の副作用について雅子さんに伝えたところ、「私は日本一坊主頭が似合う女優なのよ」とこともなげに答えたそうです。

脱毛、吐き気、めまい、倦怠感といった副作用に耐え続けた雅子さんから、ついに白血病の症状が消えて寛解に入ります。

ところが家族の安堵もつかの間、風邪をひいてしまい、抗がん剤治療による免疫力の低下のために肺炎を併発。

実の兄である小達一雄さんによると、肺炎を併発して意識混濁がはじまり、やがて意識不明の重体になって息をひきとったとのこと。

医師も家族もここまで悪化するとは予想できず、一雄さんは最期の言葉も覚えていないそうです。

本当に予想外の出来事であったことが伝わってきて、いたたまれない思いがします。


結婚、舞台初主演と公私ともに最良の時に病魔に襲われた夏目雅子さん。

短い女優人生を駆け抜けるように生き、飛躍へと向かう途上で夭折してしまった忘れられない女優です。

60代になった夏目雅子さんを観たかったと思うのは筆者だけではないでしょう。

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