元宝塚の娘役スターで、映画・ドラマでも活躍した女優の扇千景(おおぎ ちかげ)さん。
四代目坂田藤十郎さんの妻としても知られましたが、最近はどうしているのでしょうか。
今回は扇さんについて、現在、自宅をご紹介し、故・長門裕之さんと恋仲だったという情報を見ていきます。
さらに宝塚時代、国土交通大臣を務めた時期のこともまとめましょう。
扇千景のプロフィール
本名:林寛子
生年月日:1933年5月10日
身長:不明
出身地:兵庫県神戸市
最終学歴:兵庫県立神戸高等学校、宝塚音楽学校
扇千景の現在と自宅
まずは扇さんの現在と自宅を見ていきます。
2020年11月12日に、夫の歌舞伎俳優・坂田藤十郎さんが88歳で亡くなりました。
死因は老衰とのことですが、頸椎圧迫骨折で、1月に入院していました。
さらに3月にはパーキンソン病の疑いが生じ、リハビリを続けている状況でした。
インターホンから取材を受けた扇さんによると、最後の面会で夫は、寝たきりの状態になったことを謝っていたそうです。
翌日、病院から連絡を受け扇さんが駆けつけた時には、既に意識がありませんでした。
そのまま眠るように息を引き取った藤十郎さん。
入院先を地方公演中に滞在しているホテルだと思い込み、最後まで舞台の話をしていたそうです。
役者人生を全うした夫を、扇さんは愛おしむように振り返りながら取材を受けました。
夫婦はハワイにマンションを持っており、長期休暇にはそこでの滞在を楽しむのが恒例でした。
2020年は藤十郎さんの入院やコロナの影響もあり、実現しなかったハワイ行き。
次男の中村扇雀さんは、父のお骨を持ち運び可能な容器に入れ、また一緒にハワイに行こうと扇さんに話しているようです。
扇さんの自宅は渋谷区にある、立派なビル型の住宅であることがわかりました。
夫を亡くしたとはいえ、扇さん自身は家族に囲まれ、平穏無事に過ごしているのでしょう。
扇千景と長門裕之の恋
次に扇さんと長門裕之さんの恋について見ていきます。
2008年4月、著名人が半生を振り返る日経新聞の「私の履歴書」で、扇さんが連載を開始。
そこで、当時まだ存命だった俳優の長門裕之さんとの恋がつづられました。
元参院議長で女優の扇千景は神戸出身。昔の「私の履歴書」で結婚前の若き日を振り返り、阪急御影北の深田池で長門裕之とキスしたなんて書いてたっけ。→ http://t.co/qNZrR7UlfH
— windtown (@skylinetky) July 9, 2015
2人が共演したのは、宝塚映画『怪傑鷹』。
一緒に喫茶店に行くと長門さんが、「3年過ぎたら結婚しよう」と言ったそうです。
長門さんは派手な女性遍歴で知られ、『著書洋子へ―長門裕之の愛の落書集』では関係を持った多くの女優が、実名で記録されています。
扇さんとは熱愛を経験するものの、彼女の結婚で自殺まで考えたといいます。
しかし扇さんによれば、長門さん側が「彼女に振られた」と周囲に伝えていたことを知り、腑に落ちないまま結婚を諦めたそうです。
悲しみに暮れたのでしょうが、時間を経てようやく冷静に当時を振り返られるようになったのかもしれません。
扇千景の宝塚時代
次に扇さんの宝塚時代について見ていきます。
大阪・阪急梅田駅の前に宝塚特設コーナーあるんだけど、昔の男役・娘役トップの方々のパネルが沢山展示されている。その中でも八千草薫様と扇千景様と草笛美子様の美しさ半端ない。美女すぎて溜息出る。 pic.twitter.com/3RqPGbJ8g5
— 🦄マキ18敏弥に死す、故に敏弥🦋 (@K_S_Y_K___18) April 17, 2014
高校時代は大学進学を父の反対によって諦めた扇さん。
ある時、友人によって勝手に宝塚音楽学校に願書を送られますが、父への反発心から受験。
51人中4位の成績で見事合格し、その後歌劇団には41期生として入団しました。
初舞台は1954年の『春の踊り』。
同年に八千草薫さんと映画専科に編入し、以降は銀幕のスターとしても知られるようになります。
2年後にはミュージカル『夜霧の女』で、伝説の男役スター春日野八千代さんの相手役を務めます。
この時演じた盲目の少女ジェニイ役で、新人演劇賞を受賞しました。
57年、当時の中村扇雀だった坂田藤十郎さんとの結婚を機に退団。
一時は芸能活動から遠ざかるものの、59年にドラマ『君はいま何を見つめている』で復帰。
以降はドラマ出演を多くこなし、ワイドショー『3時のあなた』の司会も務め、お茶の間に知られました。
偶然の成り行きで入った宝塚でしたが、確かなスキルとファンの心をつかむ魅力があったことは間違いないでしょう。
扇千景の国土交通大臣だった時期
最後に扇さんが国土交通大臣を務めた時期について見ていきます。
1977年7月、参議院議員の通常選挙に自民党公認候補として立候補した扇さん。
見事当選を果たし、女優から政治家へ転身します。
第2次森改造内閣で、建設大臣兼国土庁長官を務め、森内閣のイメージアップにも貢献。
中央省庁再編後は、自然な流れで初代国土交通大臣に就任しました。
初会見で、自身を「扇の要」と語ったことは有名です。
以降、小泉内閣でも国土交通大臣を務めています。
鹿児島線列車追突事故では、鉄道会社を相手に指導力を示しました。
停止信号下に列車が進入できる、いわば「無閉塞運転」存続を主張する鉄道会社に対し、指令許可なしでの運転禁止を決断させています。
国土交通大臣としても高い手腕を発揮した扇さん。
「宝塚歌劇の殿堂」に殿堂入りし、大劇場内には国土交通大臣時代のプレートも収められました。
宝塚から政界へ華麗なる転身を遂げた、珍しい存在といえますね。
女優と政治家として輝かしい実績を残した伝説的女性は、今では平穏な晩年を楽しんでいるのでしょう。
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