山村美紗の夫が死別後に再婚。家系図に山村紅葉ほか著名人&西村京太郎との関係

「ミステリーの女王」と呼ばれ、多くのベストセラーを遺して65歳でこの世を去った山村美紗(やまむらみさ)さん。

華やかなファッションや奔放な生き方も女王と呼ぶにふさわしい存在感がありました。

今回は、彼女の作家人生に大きく関わった2人の男性に注目します。

夫と西村京太郎さんをめぐる三角関係をはじめ、夫の再婚の話題、山村紅葉さんのこと、家系図についてまとめました。

山村美紗のプロフィール

生年月日:1931年8月25日

没年月日:1996年9月5日(65歳没)

出身地:京都府京都市

最終学歴:京都府立大学文学部

山村美紗の夫は死別後に再婚していた

京都に生まれ、京都を舞台にした本格推理小説を数多く発表し、「和製アガサ・クリスティ」「トリックの女王」の名を欲しいままにした山村美紗さん。

京都が舞台の小説はこれまでもたくさんあり、夏目漱石、川端康成、谷崎潤一郎といった文豪たちも京都を描いてきましたが、「ミステリアスな千古の都」というイメージを定着させたのはこの方が最初でしょう。

「山村美紗サスペンス」をはじめとするドラマシリーズはいまだ揺るぎない人気を誇り、京都観光では「ここは山村美紗が人を殺した場所です」とバスガイドが紹介すると車内が大ウケするそうです。


知性と美貌はもちろん、ピンクのドレスにお姫様風のヘアスタイルにもベタな女王ぶりが満載でした。

しかし華やかな印象とは裏腹に私生活は謎が多く、それこそが京都最大のミステリーという声も。

エッセイが少なく、自身や家族について多くを書き残さなかったこともその一因ではないかと思います。

山村美紗さんの最大のミステリーといえば、なんといっても男性関係。

夫の山村巍(やまむらたかし)さんについても、その存在はほとんど知られていませんでした。

葬儀が営まれた泉涌寺(せんにゅうじ)では、喪主として登場した巍さんを見て、「あの人、誰?」と出版関係者は騒然。

担当編集者さえ巍さんの存在を知らなかったそうです。

西村京太郎さんとのゴシップめいた話題が前面に出ていたこともあり、夫の存在に驚いたファンは多かったことでしょう。

山村美紗さんの前職は中学校の国語教師でした。

1957年に数学教師の巍さんと結婚して教職を辞しますが、小説を創作するのはまだ先のこと。

デビュー前の妻を献身的に支え、2人の娘の父親となり、妻が人気作家になったあとも陰の存在に徹して、ひたすらサポートを続けたのが巍さんでした。

退職後は亡き妻の肖像画を中心に描く画家の道へ。

2008年には39歳年下の祥さんという女性と再婚しています。

長女の山村紅葉さんにとっては年下の義理の母にあたりますね。


ちなみに、巍さんの訃報が流れたのは2022年8月7日。

前日の6日、京都府宇治市内の病院にて、93歳で亡くなっていたことが発表されました。

死因は公表されていませんが、病院で亡くなっているなら、何かの病気で入院中だった可能性もありそうです。

アーティストとして活躍する再婚相手

巍さんの再婚相手である祥さんは、同じ芸術の世界で活躍する人物です。

近年も「SYOサロン展」という展覧会を京都の美術館で開催。

多くの人が会場に足を運んでいたようです。

祥さんは、巍さんと一緒に作った作品も公開しています。

これは巍さんのファンにとっても見逃せないものでしょう。

夫が亡くなった後も、こうして活動を続けている祥さん。

「SYOサロン展」を通して巍さんの魅力を知り、新たにファンとなる人もいるのかもしれませんね。

再婚後も元妻への愛は深かった?

美紗さんが亡くなってからは、長く祥さんとの夫婦生活を送ってきた巍さん。


しかし、再婚後も美紗さんへの思いを感じられるようなエピソードがあります。

画家として活動を続けていた巍さんは、2015年に美沙さんの自宅で美術展を開いたことがありました。

当時受けた新聞の取材では、美紗さんの肖像画を描き始めたきっかけを語っています。

なんでも、夢枕に美紗さんが立ち、肖像画を描くよう頼んできたのだとか。

夢での元妻の頼みを聞き、実際に描き始めたんですね。

取材していた記者は、巍さんの深い愛情を感じたそうです。

美紗さんの自宅で肖像画を多くの人に見てもらいたかったのは、元妻を大切に思う気持ちがあったからなのでしょうか。

ちなみに、生前の美紗さんは「本当は画家になりたかった」と語ったこともあるそうです。

巍さんもそうした夢を聞いていたなら、夢枕に美沙さんが立ったことで、絵を描いてあげたい気持ちが強くなったのかもしれません。

美沙さんの評伝を書いた作家の花房観音さんは、完成した肖像画を見て強い念を感じとったそうです。

それほどに巍さんの愛は深かったのでしょうね。

家系図に山村紅葉ほか著名人

父・木村常信さんは民法学者で京都大学名誉教授でした。

山村美紗さんは4人姉弟の長女で、弟が1人に妹が2人。

弟の木村汎(きむらひろし)さんは政治学者で北海道大名誉教授。

産経新聞「正論」の執筆メンバーであり、ロシア研究の大家でした。

もっとも知名度の高い家族は、山村ミステリーが原作のドラマの常連女優で、2時間ドラマの裏女王の異名をとる長女の山村紅葉さんでしょう。

早稲田大学在学中に初出演した『燃えた花嫁』は、結婚式当日に焼き殺される花嫁の役でした。

ダメ出しばかりで誉めることはなかったという母ですが、自作品の映像化の条件に紅葉さんの出演を提示したという親バカエピソードはつとに有名。


晩年は「あの子は私のコネでドラマに出ているから、作品がなくなると困るでしょ」と言い、病弱な身体に鞭打って執筆に励んでいました。

近年はバラエティや情報番組での活躍も増えた紅葉さん。

そんな娘を遠くで見守りながら、ようやく親の七光りを脱してくれたと喜んでいるかもしれませんね。

家系図には『小説 長谷川一夫』で描いた往年の大スター・長谷川 一夫さんの名前も。

長谷川一夫さんの姪にあたるのが女優の長谷川裕見子さんで、その長男がサスペンスドラマの帝王・船越英一郎さんです。

西村京太郎との関係は文壇タブーだった

山村美紗さんといえば、もはやセットで語られるのがミステリー界の重鎮・西村京太郎さんですね。

二人の縁を結んだのは、山村さんが無名時代に書いたファンレターでした。

彼女の美貌と才能に西村さんは惚れ込みます。

彼らは京都の旅館を共同で購入し、本館と別館に分かれて暮らしながら不思議な関係を育むことに。

この「ただならぬ間柄」は出版界では誰もが知る事実にしてアンタッチャブルな領域であり、いわゆる文壇タブーのひとつでした。

両宅は鍵つきの渡り廊下でつながっていたそうですから、行き来ができる構造だったことがわかります。

山村紅葉さんが西村作品を原作としたドラマに多く出演してきたこともあり、一部では西村さんが父親ではないかとささやかれたようですが、これは事実ではありません。

山村美紗さんは「西村さんは親友よ」と表向きはとぼけつつも二人の親密な関係を匂わせ、一方で夫の存在を隠していたことになりますね。

こうしたところも彼女のミステリアスな部分でした。

急逝によって未完となった遺作を西村さんが引き継いだのは生前からの約束だったそう。

西村さんはまた、二人の関係をもとにした小説『女流作家』『華の棺』を発表。

その後、70歳の時に山村さんとも面識があった元秘書の女性と結婚しています。

山村美紗さんの人生に深く関わった2人の男性は、彼女の没後に新しい伴侶を迎えて新たな生活をスタートさせました。


けれども彼女との思い出を捨てたわけではなかったようです。

ミステリーの女王は、周囲の男性を虜にする魅力の持ち主であったことを今さらながら思い知ります。

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