小津安二郎作品や社長シリーズに出演し、美貌のスターとして活躍した司葉子(つかさ ようこ)さん。
2019年に夫の相澤英之さんを亡くして以降、2024年現在はどのような生活を送っているのでしょうか。
今回は司さんの2024年現在と、自宅は成城という情報、亡夫の相澤英之さんとの馴れ初めについて見ていきます。
司葉子のプロフィール
本名:相澤葉子(旧姓:庄司)
生年月日:1934年8月20日
身長:160cm
出身地:鳥取県境港市渡町
最終学歴:共立女子短期大学
所属事務所:東宝芸能
司葉子の現在(2024)
2024年で90歳の司さん。
近年は目立った芸能活動がないため、ファンは少し寂しい思いをしているかもしれません。
ですが、2020年代に入ってからも、司さんはたびたび話題になっています。
2020年には、第43回「日本アカデミー賞」にて会長功労賞を受賞。
美しい着物姿も披露していました。
この受賞は、長年の活動が高く評価された証ですね。
本日ご来場下さった会長功労賞を受賞された高田宏治さん【脚本】、宝田明さん【俳優】、司葉子さん【俳優】、 中島貞夫さんです【監督・脚本】
先人への敬意を表して皆さんの入退場時にスタンディングオベーションが発生しました❗️#日本アカデミー賞43 #日本アカデミー賞 pic.twitter.com/gh3XiBqWUb
— 日本アカデミー賞協会 (@japanacademy) March 6, 2020
翌2021年には、岐阜県恵那市の日本大正村に「司葉子記念館」がオープン。
開館式典には司さんも出席し、テープカットをしていました。
明智には、司葉子記念館とか昭和な方々には受けそうな資料館がいくつもある。
高峰三枝子の像と資料展示もあるし。 pic.twitter.com/BgqyCdYIYo— てるてる (@teruteru_yogi) February 26, 2023
この記念館には、司さんの写真や出演作のポスター、衣装など、貴重なものが多数展示されています。
新たな出演作の情報などは見かけなくなった司さんですが、記念館に行けば、過去の活躍をじっくり振り返ることができますね。
主演作のトークショーが話題
2022年も、司さんが久しぶりにその姿を見せたことが話題になった年です。
同年7月9日、1962年の主演映画『その場所に女ありて』が、東京都中央区の国立映画アーカイブ本館で上映されました。
そのスペシャルトークショーに、司さんが登場したのです。
詳しく調べずに会場へ行った人は、まさかの登場に驚いたようですね。
『その場所に女ありて』@NFAJ
司葉子さんトークショーにスペシャルゲストと聞いて、「水野久美さん?」と勝手に舞い上がったら上白石萌音さんだった😅。マスコミが大挙来場するわけだ。
スクリーンで見る西銀広告・矢田ちゃんの颯爽とした姿、今回も見惚れた。
司さんのお元気な姿に嬉しさ一杯☺️💕。 pic.twitter.com/m3EzAA6gpe— わいわい (@fyoshiyoko) July 9, 2022
国映ア『その場所に女ありて』、何も考えずにチケット取ってたので上映前トークショーが主演の司葉子さんなの直前まで知らなくてびっくりした トークショー後も後ろで観賞してらして最後さらにびっくりした (特に昔の?)映画俳優はお年を重ねてもふるまいの雰囲気がやっぱり違いますね…
— 豆府 (@kakyuteki) July 9, 2022
トークでの司さんは、「大人に切り替えた映画」と回想。
主人公の矢田律子は、広告代理店に勤めるキャリアウーマンでした。
それまでは少女役が多かったため、大人の演技にチャレンジしたことは、とても印象に残っているのかもしれませんね。
ちなみに、トークショーには上白石萌音さんも登場しています。
同日、上白石さんの出演作である『君の名は。』も同じ会場で上映されており、司さんと一緒にトークをすることになったのです。
レアな共演を目にして、興奮していた人も多かったのではないでしょうか。
出演作の初デジタル配信
2023年は、司さんが1986年に出演したドラマ『松本清張サスペンス 隠花の飾り』が注目を集めました。
初のデジタル配信が始まり、より多くの人が楽しめるようになったのです。
[松本清張 隠花の飾り]観てるんですけどコレ凄く面白いです。 全8作の短編で監督も中島貞夫、田中登など超豪華
丑の刻参りを題材にした志麻さんの[足袋]
クソ意地悪い姑と小姑に復讐する司葉子さんの[見送って]等特に第5話、岸田さんの[遺墨]が強烈wだったので別ポストする予定
残り3話も楽しみ👀 pic.twitter.com/0vCDbq47MC
— カオル (@vintaesthetica) December 3, 2023
配信が始まったことで初めて見たという人も、多かったのではないでしょうか。
新しい出演作がなくても、過去の名作が見やすくなるのは素晴らしいことですね。
ちなみに、同ドラマの原作小説は短編集。
ドラマ版も複数のエピソードを並べたオムニバス形式となっており、司さんは第2話の『見送って』で主演を務めています。
司葉子の自宅は成城の豪邸
司さんの自宅は、高級住宅街の成城にあります。
巨大な書庫があるそうなので、成城のような一等地に自宅があるというのは納得ですね。
司さんの息子である宏光さんは、表参道にある皮膚科クリニックの院長で、両親の自宅から徒歩5分の所に住んでいるそうです。
妻は歌手でタレントの相田翔子さん。
一時は夫と、2012年に生まれた娘と共に、姑の豪邸に同居していたそうです。
嫁姑関係は良好で、かわいい孫にも恵まれ、司さんは満足していることでしょう。
いざという時は、すぐ近所に住む息子夫婦に支えてもらえる、理想的な環境ですね。
亡夫の相澤英之との馴れ初め
大女優の司さんと、大蔵省官僚の相澤さん。
一見、接点がなさそうな2人ですが、司さんの義兄による紹介で知り合ったといいます。
相澤さんには結婚歴があり、息子も2人いました。
しかし妻に先立たれた結果、息子たちを抱えて途方に暮れていたところ、親友である司さんの義兄が彼女を紹介したのです。
司さんは彼が、官僚とは思えないほど芸能に詳しかったため、芝居や映画の話で意気投合。
出会いからわずか半年で結婚したそうです。
司さんにとって理想の夫婦は、哲学者のサルトルとボーヴォワールのように、それぞれ自立している夫婦でした。
夫は理解を示してくれたため、結婚後も引き続き女優活動に打ち込めたそうです。
お互いの意思を尊重し合えるだけでなく、芸術という共通の話題がある点で、2人は理想のパートナーに出会えたのでしょう。
司さんは夫が遺した蔵書を、「整理したい」という気持ちと、「いつまでも傍に置いておきたい」という気持ちに葛藤しているかもしれません。
理想のパートナーの形見が処分されず、しかるべきところで保存されれば、ようやく安心できることでしょう。
夫の蔵書で苦労
相澤さんを2019年に亡くして以来、司さんは何度かメディアの取材を受けています。
司葉子さん、お誕生日おめでとうございます🎉🎂 pic.twitter.com/3XRj4BiqW5
— 銀幕スタア(邦画)TV出演情報 (@houganojidai) August 20, 2020
相澤さんは元大蔵官僚でしたが、政治のみならず文学や芸能にも造詣が深い人物でした。
とくに歌舞伎が好きで、大学在学中は歌舞伎研究会に所属し、歌舞伎座に入り浸るほどのファンだったそうです。
高齢になっても並外れた好奇心と行動力を備え、84歳にして弁護士資格を取得しています。
そんな相澤さんは、数万冊の蔵書を所蔵していました。
自宅の地下にある書庫へ、膨大な蔵書を収めていたのですが、司さんは書庫の状況を把握していなかったようです。
夫の死後、様子を見るために書庫へ入るや、圧倒的な蔵書量に驚いたといいます。
可動式の書架が12列並び、すべてに隙間なく本が並んでいたそうです。
書籍のジャンルは政治、文学、歴史、演劇、自然科学などさまざまでした。
シベリア抑留を経験した相澤さんは、思うように読書できない時期を知っている分、帰還後はむさぼるように読書したようです。
書店で少しでも気になった本を購入し続けた結果、蔵書量は膨れ上がりました。
夫の死後、たった1人で蔵書を整理することは、80代の司さんには不可能でした。
そんな中、朝日新聞で書庫の様子が報じられたことで、国が資料調査を申し出ます。
貴重な資料を調査した上で、収容、保存できる場所へ提供することになりました。
担当者から、「調査が終わるまで蔵書を捨てないで」と念を押された司さん。
「調査終了まで生きていられるかしら」と不安がりながらも、待つしかなかったようです。
その後の調査については不明ですが、コロナの影響もあったと思われるので、予定より長引いたかもしれませんね。
大切な人の遺品を処分できず困っている人は、司さんだけではありません。
国や博物館が積極的に調査を進めることで、残された家族の負担を減らし、資料を守っていくことが重要でしょう。
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