稲盛 和夫(いなもり かずお)さんは戦後日本を代表する偉大な経営者として知られていますが、後進の育成機関や故郷などに多額の寄付をする篤志家の顔も持っています。
今回は稲盛さんの自宅や資産、寄付金や近況などについて見ていきましょう。
稲盛和夫のプロフィール
瞬間、瞬間を完全燃焼すること。
その点の連続が未来につながる。
稲盛 和夫(京セラ創業者) pic.twitter.com/x2SG4ftPpy— 人生を変える名言集 (@meigenn7253) November 8, 2021
本名:稲盛 和夫 (いなもり かずお)
出身地:鹿児島県鹿児島市
生年月日:1932年1月21日
没年月日:2022年8月24日(90歳)
最終学歴:鹿児島県立大学(工学部)卒業
主な肩書:京セラ名誉会長 / 日本航空名誉会長
稲盛和夫の自宅は京都にあった
成功を修めた経営者は大都会に住んでいるイメージがありますが、稲盛和夫さんは世界的観光地の京都市、しかも中心から少し離れた伏見区に自宅がありました。
ちょっとした城郭のようなガッシリとした門と石垣を持ち、その内側も整えられた植物によって全体を把握することが難しいような作りとなっています。
具体的な土地や建物の価格、敷地面積などは明らかにされていませんが、東京にある高級マンションや”ヒルズ族”に比べるとリーズナブルな物件でしょう。
ただ、京都という土地柄や和風建築は金額以上の風格を漂わせていますし、何よりも稲盛さんが住まわれているということ自体に大きな価値があるのかもしれません。
ちなみに、自宅が伏見にあるのは自身が創業した”京セラ”の所在地があるからと考えられます。
稲盛和夫の資産や年収はケタ違い
稲盛和夫さんは経営の神様と呼ばれて考え方や手法が注目を集めていますが、大成功を収めた経営者として資産や年収の金額も関心を集めています。
経営者の資産や年収はアメリカの経済誌「フォーブス」が特集を組んでおり、2017年に公表された日本長者番付によると稲盛さんの順位は49位で資産額は840億円でした。
2018年以降は上位50名の番付からは外れていますが、これは保有資産の大半が「京セラ」の株式で構成されていることが大きいと考えられています。
京セラが2021年3月に公開した大株主情報によると、稲盛さんの保有株数は(10,212,000)です。
同年11月13日(土曜)時点の株価「6,914円」を掛けると約704億円という金額が算出できました。
また、年収の大半も京セラ株からの配当金であると推測できるので、保有株式に2021年3月の配当実績「140円」を掛けると約14億3,000万円という数字を弾き出すことができます。
配当以外にも講演会や著書の印税を合算すると稲盛さんの年収は15億円前後あるでしょう。
いずれにしましても、私たち庶民にとって縁遠い大きな数字であることは間違いありません。
稲盛和夫は寄付額も凄い
アメリカやヨーロッパに比べて日本は寄付の文化が浸透していませんが、稲盛和夫さんは積極的に後進を育成するために私財を提供する「篤志家」として有名です。
1984年に200億円もの私財を投じて公益財団法人「稲盛財団」を設立し、2017年11月には母校である鹿児島大学に京セラの株式を100万株(約80億円)を寄付。
現金ではなく株式を寄付しているのが大きなポイントで、毎年得られる配当金(約1億4,000万円)を教育や研究施設の充実・発展に投資することができます。
MBCニュース『稲盛和夫さん鹿大へ100万株を寄付』
京セラの名誉会長の稲盛和夫さんが母校の鹿児島大学に京セラの株式100万株を寄付しました。16日は鹿児島大学で受納式が開かれ、稲盛和夫さんから鹿児島大学の前田芳實学長に目録が手渡されました。https://t.co/foAODzgkD0#鹿児島 #mbc1ch pic.twitter.com/qcuK9m5n4h— MBCニューズナウ (@MBC_newsnow) November 16, 2017
また、2015年6月には故郷の鹿児島県と鹿児島市に対して10億円ずつ計20億円を寄付し、県と市は寄付金を元に「かごしま国際交流センター」を設立して人材育成に取り組んでいます。
公表されている寄付金だけでも軽く300億円を超えており、非公表のものや財団を通じての寄付を合わせれば400億円ぐらいあったとしても不思議ではありません。
その一方で稲盛さんは大変な節約家(ケチ)としても有名で、日本航空の再建に取り組んでいた時には豪華な食事ではなくジャンクフードを食べて仕事にあたったそうです。
下にだけ厳しい節約や労働を強いる経営者や政治家が少なくない世の中ですが、まず最初にトップが襟を正して模範を示すことこそがリーダーのあるべき姿と言えるでしょう。
稲盛和夫の近況について
2019年12月末をもって稲盛和夫さんが塾長を務める「盛和塾」が高齢を理由に解散してしまい、それ以降の近況については自身がSNSをやっていないので情報が多くありません。
公益財団法人「稲盛財団」が創設した”京都賞”の理念を語る動画で姿を見ることができますが、こちらも2019年8月に公開されたものなので近況とは呼ぶのは難しいでしょう。
さらに調査を進めると、2020年8月8日に開催された「第1回 稲盛和夫研究会」にメッセージを寄せていますが、注意書きに(オンラインで代読)とあるので肉声ではないと考えられます。
他にもオンライン勉強会などが積極的に開催されていますが、いずれも過去の動画を視聴して参加者同士で議論をする内容で稲盛さんが姿を現すことは無いとのことでした。
もっとも、高齢や体力面の事情から「盛和塾」を閉鎖していることを考えると、京都にある自宅で療養をしながら執筆活動などに取り組んでいる可能性も考えられるでしょう。
近況に関する情報に接することはできませんでしたが、可能であれば再び表舞台に立って日本の経営者や責任ある立場の人たちを叱咤激励して欲しいと願うばかりです。
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