緒方貞子の家系図に犬養毅。自宅は田園調布。兄弟と父、生い立ちについて

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)初の女性トップを務め、勇気ある行動と決断が「小さな巨人」と国際的な尊敬を集めた緒方貞子(おがたさだこ)さん。

家系図には五・一五事件で凶弾に倒れた犬養毅をはじめ、多くの著名人が確認できます。

あわせて田園調布の自宅、兄弟や父についてもみていきます。

名門出身のお嬢様が世界中の紛争地域を駆け回ることになったのは、その生い立ちも少なからず影響していたようです。

緒方貞子のプロフィール

本名:緒方貞子(旧姓:中村)

生年月日:1927年9月16日

死没:2019年10月22日

身長:150cm前後

出身地:東京府東京市麻布区(現在の東京都港区)

最終学歴:カリフォルニア大学バークレー校

緒方貞子の家系図に犬養毅と安藤和津
緒方貞子の自宅は田園調布
緒方貞子の兄弟と父。戦争を体験した生い立ち

緒方貞子の家系図に犬養毅と安藤和津

1991年から10年にわたって国連難民高等弁務官を務め、強力なリーダーシップでUNHCRを率いた緒方貞子さん。

UNHCRとは、難民の保護と人道支援にあたる国際連合の機関です。

UNHCRのトップに就任したのは東西の冷戦が終わり、民族・宗教に起因する紛争が相次いでいた時期でした。

国際的な知名度が高い「ミセス・オガタ」にふさわしく、その家系図も華やかです。

曽祖父は新聞記者を経て政界に身を投じ、明治から昭和初頭にかけて活躍した犬養毅。

犬養毅は1931年に内閣総理大臣に就任しますが、翌年の5月15日、海軍将校らが起こしたクーデターにより首相官邸が襲撃され、首相在任中に暗殺されました。

世にいう五・一五事件です。

犬養毅の長女・操は外交官の芳澤謙吉と結婚し、長女・恒子をもうけました。

恒子と外交官の中村豊一夫妻に誕生したのが緒方貞子さんです。

また犬養毅の三男(次男という説もある)は小説家で法務大臣も務めた犬養健(いぬかいたける)。

健と仲子夫人には1男1女がおり、長女が評論家の犬養道子さん、長男が共同通信社社長の犬養康彦さん。

命日7月24日
【NHK人x物x録 #犬養道子 1921～2017 評論家】
憎しみの連鎖を断ち切る 1本のマッチに私ははなりたい
世界の飢餓や難民救済に尽力し草の根での支援活動を続けた。祖父は五・一五事件で暗殺された犬養毅首相…続きは https://t.co/GnwB461ETs #NHK人物録 #今日は何の日
— ＮＨＫアーカイブス (@nhk_archives) July 23, 2021

さらに、健が愛人だった芸者との間にもうけたのがエッセイストの安藤和津さん。

安藤和津さんは犬養毅の孫ですが、緒方貞子さんは曽孫にあたるわけですね。

緒方さんの夫・緒方四十郎さんは日本銀行理事や日本開発銀行副総裁などを歴任した人物。

夫妻の息子が映画監督の緒方篤さんです。

緒方貞子の自宅は田園調布

現場主義を貫き、世界各地の最前線に立ち続けてきた緒方さんですが、日本の自宅は田園調布にあります。

聖心女子学院在学中の17歳の時に東京大空襲を経験し、近所に焼夷弾が落ちたものの、田園調布の自宅は無事だったという記事から、両親と暮らしていた実家も田園調布にあったことがわかります。

大田区田園調布といえば、誰もが認める超高級住宅地。

とはいえ、高級住宅街のイメージで語られる時の「田園調布」とは、駅の西側に放射状かつ同心円状に広がる3丁目と4丁目の一部のエリア。

創業130年になる魚屋「魚友」は昔ながらの御用聞きを続けているそうで、緒方家もお得意様だったとのこと。

3代目の小関和己さんによると、夫の四十郎さんが2014年に亡くなった際、「本当にお世話になりました、主人はここの味が大好きでした」と緒方さんが挨拶に来てくれて感激したそうです。

プライベートの緒方さんが垣間見えるエピソードですね。

緒方貞子さん死去　元国連難民高等弁務官、92歳https://t.co/JOzQjvbnkP #国連難民高等弁務官や #国際協力機構理事長として活躍した #緒方貞子さんが死去したことが政府関係者の話で分かった。92歳だった。91年1月に国連難民高等弁務官に就任。2003年から12年までＪＩＣＡ理事長を務めた。 pic.twitter.com/QgG8xIpvgj
— 朝日新聞デジタル (@asahicom) October 29, 2019